Panasonic Homes & Living
Panasonic Homes

土地活用のお役立ち情報

土地活用
トップへ戻る
パナソニック ホームズ トップ > 土地活用 > 土地活用のお役立ち情報 > 役立つ専門家コラム > 法律(2017年8月号)生産緑地法など、都市農地に関する法律が改正

法律(2017年8月号) 生産緑地法など、
都市農地に関する
法律が改正

  • 遺産相続

不動産鑑定士 住江 悠

このコラムの内容は、2017年(平成30年)8月現在のものです。

  • パナホーム株式会社は、2018年4月1日にパナソニック ホームズ
    株式会社に社名変更いたしました。
  • 掲載内容につきましては当時のままで表記されています。

ここ数年、都市農地に対する政策が、“宅地化すべきもの”から“都市にあるべきもの”へと大きく方針転換されています。
その一連の流れの中でこの4月に、生産緑地法や都市計画法などを含む「都市緑地法等の一部を改正する法律案」が
国会で可決され、成立しました。
今回は、都市に農地を所有されている方に影響のある改正のポイントについて解説するとともに、
農地の相続税の注意点についてもご紹介します。

1.生産緑地法改正の背景と
主なポイント

生産緑地の指定を受けた農地は、税制面の優遇措置がある代わりに「売れない・貸せない・建てられない」といった行為制限がありますが、指定後30年が経過すると市区町村に対して自由に買取申出ができます。ただし、実際には市区町村が土地を買い取ることはほとんどありません。結果として生産緑地指定から30年が経過すると、行為制限が解除され、農地の多くが宅地として市場に流れ込む可能性があります。

生産緑地のほとんどは1992年(平成4年)に指定を受けていることから、5年後の2022年(平成34年)には約8割の生産緑地で30年が経過します。主たる農業従事者の高齢化や後継者不足などから、買取申出が殺到することが「2022年問題」として危惧されています。今回の生産緑地法改正はそうした状況を踏まえ、下表のように、生産緑地の継続により都市農地が維持・保全されることを重視したものとなっています。

主な改正点 改正前 改正後
生産緑地指定を受けるための面積要件 一律500㎡以上 市区町村の条例により300㎡以上で可
生産緑地における設置可能施設 直接に農業に関する施設に限定 農産物等の直売所、農家レストラン等も可
生産緑地の指定から30年経過後 市区町村へ買取申出できる→生産緑地の解除が可能 市区町村が重要な生産緑地を特定生産緑地に指定できる→買取申出できる時期が10年延長

大きな改正内容としては、買取申出可能な時期を延期する特定生産緑地制度の創設があります。買取申出時期が近づいた農地について、良好な都市環境の形成にとくに有効と認められるものを、市区町村が「特定生産緑地」として指定し、買取申出が可能な時期を10年間先送りにするという制度です。10年経過後は、必要に応じて10年単位で延長されます。

2.新たな用途地域
「田園住居地域」の創設

用途地域は、住居・商業・工業など、市街地の大枠の土地利用を定めるもので、現在は12種類あります。今回の改正では都市計画法・建築基準法の改正により、農業の利用の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅により、良好な居住環境を保護する地域として、新たに田園住居地域が創設されました。

生産緑地以外の市街化区域内農地については、これまで宅地化を規制する規定はありませんでした。新たに導入される田園住居地域については、同地域内の農地において行われる土地の形質の変更や建物の建築等について、市区町村長の許可を受けることが必要となります。また、農地が比較的多い現行の住居専用地域では、建築基準法における建物の用途制限により、農業用施設の建築は認められていませんが、田園住居地域では住宅等のほか、農業用施設の建築が可能となります。

3.生産緑地の納税猶予は
「さかのぼり課税」に要注意

生産緑地の相続時に相続税の納税猶予を受けた方は、営農をやめたときの「さかのぼり課税」にご注意ください。納税猶予された相続税が免除されるのは、三大都市圏特定市では「農業相続人の死亡」「後継者への生前一括贈与」時のみです(特定市以外は20年営農を継続した場合も納税が免除されます)。「30年経過」や「障害や疾病等の故障」で生産緑地が解除されても納税猶予は免除されず、下記の事例のAさんのように相続時にさかのぼって<猶予されていた相続税+猶予期間に応じた利子税>の納税が必要になります。

scroll
事例:生産緑地を相続し、10年後に解除したAさんの場合
2005年
  • 父が亡くなり、息子のAさんが生産緑地を相続(営農継続)
  • Aさんは生産緑地にかかる相続税1億円について納税猶予を選択
2015年
  • 故障により農業従事ができなくなったAさんが生産緑地を解除
  • さかのぼり課税が発生

猶予されていた相続税1億円+10年間の利子税2,850万円=さかのぼり課税額1億2,850万円

※1億2,850万円を土地売却代金で納税する場合は、さらに譲渡税約20%の考慮も必要。

このように生産緑地は、固定資産税の大幅な軽減や相続税の納税猶予など、相続人やその次代が農業を継続することを前提としてメリットのある制度です。しかし、農業の後継者がいないなどの理由から、相続時に生産緑地や納税猶予を選択しない方も少なくありません。

宅地に転用して保有される場合は、農地課税から宅地課税となる固定資産税対策や相続税対策を考慮する必要があります。また営農を継続される場合も、万一終身営農ができなくなった場合に備えた対策を講じておくことをおすすめします。

不動産鑑定士 住江 悠 すみえ ゆう

不動産鑑定士 住江 悠 すみえ ゆう

2010年、相続専門の税理士と土地評価に精通した不動産鑑定士のタッグにより、相続税対策コンサルティングおよび申告実務を行うフジ総合グループのフジ相続税理士法人・株式会社フジ総合鑑定に入社。2013年5月に不動産鑑定士登録、同年6月に大阪事務所所長に就任。以来4年で約480件の相続関連業務を受託。
各企業からの依頼により、各地の相続・不動産に関するセミナーの講師としても活躍している(年間講演実績80件)。

役立つ専門家コラムトップへ戻る

土地活用をご検討中なら
パナソニック ホームズに
ご相談ください

土地活用の成功のカギを握るのはパートナーとなる会社選び。
パナソニック ホームズには、全国で多くのオーナーさまに選ばれ続けてきた、確かな理由があります。

パナソニック ホームズの強み

土地活用をご検討の皆さまに、カタログをプレゼントいたします。
ご興味のあるカタログを取り寄せて、ご検討にお役立てください。

カタログを取り寄せる

2018年4月、パナホーム株式会社は、パナソニック ホームズ株式会社に社名変更いたしました。

パナソニック ホームズの事業紹介

注文住宅

分譲住宅・マンション

リフォーム

土地活用