Panasonic Homes 60th Anniversary VISION BOOK

MESSAGE

60th ANNIVERSARY 感謝と挑戦

1963年に創業したパナソニック ホームズは、当社を選んで
くださったお客様お一人おひとりへ感謝の気持ちを積み重ね、
おかげさまで創業60周年を迎えることができました。

住まいは人が暮らしていくうえで最も大切なもの。
それにふさわしい良い家をつくりたい。私たちは「良家」づくりを原点に、
松下幸之助創業者の強い使命感を引き継ぎ、住まいの本質を見つめ続け、
多くのご家族の暮らしの夢を形にするお手伝いをしてきました。
私たちが目指しているのは、すべての事業活動を通じて、
社会課題に向き合い、暮らしの向上をはかることで
“物心”ともに豊かで持続可能な社会へ貢献することです。

そして、オーナー様をはじめ、多くの取引会社様のためにも、これからも成長を続け、
会社を存続させていかなければいけません。諸先輩方のバトンをしっかりと受け継ぎ、
次の時代を見据え、「強さ」と「暮らしやすさ」でお客様に安心と心豊かで幸せな
「いい毎日」をお届けして、次世代につないでいきましょう。
「いい毎日を、つなぐために」
この言葉をブランドに込め、“すべてはお客様のために”を行動指針として、
皆さんと一緒にCS No.1を目指して、挑戦を続けていきたいと思います。

代表取締役社長 井上 二郎

私たちが
大切にしていきたいこと

「良家」
私たちの活動の原点

「住まいは人が暮らしていくうえで、最も大切な
もの。それにふさわしい、良い家をつくりたい」
松下幸之助創業者の想いが、
今日も続く私たちの行動の原点であり、
創業の精神でもあります。

大きな会社ではなく
「良い会社」

パナソニック ホームズの前身であるナショナル
住宅建材株式会社の当時の丹羽正治会長の言葉。
「社会の公器」という考え方に立ち、
事業活動は「公明正大」で社会とともに、
発展していかなければなりません。

「すべてはお客様のために」

CS No.1につながる私たちの行動指針です。
お客様の目線に立つ。お客様の声に耳を傾ける。
お客様を大切にする。この行動により、
お客様に安心と喜びをお届けすることが
できると思います。

「強さ」と「暮らしやすさ」

私たちの提供価値です。
命と財産を守る圧倒的な安心と、
ウェルビーイングにつながる快適な日常を
お届けすること。時代が移り変わっても、
この寄り添う姿勢は変わりません。

衆知を集めて「連携」する

私たちは暮らしのプロフェッショナルです。
一人ひとりが知恵と創意工夫を出し合い、
お互いに連携を意識して自律して動くことで、
社会に、お客様に、より良いお役立ちを
発揮できると考えています。

「いい毎日を、つなぐため」

安心で心豊かな暮らし、環境とともに生きる
暮らし。そんないい毎日を築き、届けることが
私たちパナソニック ホームズブランドの約束。
また、次世代へとつないでいくことも、
持続可能な社会のための大切な約束です。

※新ブランドスローガンの対外展開については、
改めてご連絡させていただきます。

これまで、そして今を見つめて。
困難に立ち向かった幾多の挑戦、
そこから生まれた成果こそが、
今の私たちの誇りと自信に
つながっているのだと思います。

01住まいづくり事業への挑戦

創業者の想い「良家」。
それがすべての原点。

1950年代、わが国は終戦後の混乱期を脱し、住宅不足が社会問題に。質的にも欧米から大きく遅れた住環境に対して、創業者 松下幸之助は、「社会に大量の優れた住宅を供給することは国家的見地から急務」との想いを強くする。

「良質な住まいをより多くの人に届けたい」「住まいは人が暮らしていくうえで、最も大切なもの。それにふさわしい良き家をつくりたい」。創業者の想い「良家」を原点に、私たちの工業化住宅への挑戦が始まったのだった。

松下電工の住宅建材と松下電器の設備機器で家をつくることこそ理想的。1959年、工業化住宅の頭文字から「Ⓚ企画」と呼ばれたプロジェクトがスタート。

強さと設計自由度の高さを評価して建物構造には鉄骨を採用。1960年、初めての試作住宅が完成。視察された創業者から、「家も時計のように高い精度でなければ」との指示を受け、さらなる改良を重ねる。

第1~第5次試作住宅を経て、1961年7月、「松下1号型住宅」を発売。坪10万円という当時としては高価格での販売となった。髙島屋百貨店(大阪府)の屋上で実物を初公開し、人々の注目を集める。

それから60年。積み重ねてきた実績とノウハウを結集して創業60周年記念商品「カサート プレミアム」を発売。五感で味わうプレミアムな住み心地と、心豊かに暮らせる彩りある毎日を提案している。

02災害に負けない強さ

お客さまの安全を
守り抜くために。

住まいの最大の使命は、そこに暮らすご家族の生命や財産を守り抜くこと。地震大国・日本の住まいには、何よりも地震に負けない強さが求められているのである。

1995年1月、平成以降初めての大震災、阪神・淡路大震災発生。約25万棟の家屋が全・半壊するなか、被災地域に建つ14,953棟のパナホームは軽微な損傷があったものの、全・半壊はゼロであった。

被災地の惨状を前に、「もっとパナホームを選んでいただいていれば、この街も暮らしも守れたのではないか」との想いを強くする。2005年に初の実大住宅振動実験に挑戦。繰り返し起こる地震への強さを追求して、HS構法を開発。

2011年3月、東日本大震災発生。被災地域に建つ15万8,290棟の当社の住宅は、津波により56棟が流出したものの倒壊はゼロ。未曾有の被害を目の当たりにして、地震に負けない強い家への想いが一層高まる。

東日本大震災直後の2011年6月、巨大地震波を再現した140回に及ぶ実大住宅振動実験を実施。大地震にも繰り返す地震にも耐え抜く強さを実証。2016年4月、震度7の地震が繰り返し襲った熊本地震でも、当社の住宅は倒壊ゼロ。

地震に対する強さを背景に、2020年、「地震あんしん保証」を実現。目に見えない「強さ」を「保証」という形で見える化させ、「強い家」を広げていく原動力となる。

※地震あんしん保証には条件があります。
詳しくはホームページでご確認ください。

03健康で快適な暮らし

住まいが家族の健康を
脅かしてはならない。

創業以来、健康な暮らしの基本として住宅の空気を重視。松下1号型住宅にも、自然換気口を設置するなど、外気を取り入れる工夫を採用。24時間換気が義務付けられる40年も前から、「換気」に着目して、取り組んでいた。

1985年、地域の気候・風土に合わせた地域特化の住宅を発売。自然の力を活用して家が呼吸する「風の道・呼吸の道」を導入。

“呼吸する家”の発想は、1988年開発の「健康快適空調システム」をベースに改良・進化。1998年には、1年を通じて温度が安定し、外気よりもきれいな床下の空気を取り入れる「呼吸の道タワー」を開発。

花粉や黄砂による空気汚染が問題化。当社では、汚れた外気を床下を通して取り入れる事で、沈降効果により浄化。さらにクリーンルーム等で採用される0.3μmの微量子を99.97%捕集するHEPAフィルターを搭載。健康で快適な空気環境を実現している。

2017年、住まい全体をきれいな空気で満たす全館空調「エアロハス」を発売。HEPAフィルターで空気を浄化して自動で換気。地熱など自然の力の活用や高い断熱性能で、省エネに貢献し、ZEHにも対応。

04世代を超え住み継がれる長寿命住宅

長持ちする住まい
だからこそ、
美しさを
保たなければならない。

良い家の条件は「強さ・安全」だけでなく、「快適さ」「美しさ」、そして世代を超えて住み継がれる「長寿命」であること。アンケート調査でも安全、快適に次いで、「長く住める」が求められている。

ストック型社会の発展を目指し、国土交通省が推進する「長期優良住宅認定制度」。資産価値の高い長寿命の住宅を認定するこの基準に、当社戸建住宅は標準仕様で適合。

長寿命な住まいだからこそ、外壁も美しさを保たなければならない。そんな想いで2004年に「キラテックタイル」を開発。タイルならではの豊かな表情を、光触媒技術を活用することで長く維持し、60年相当の設計耐用年数基準をクリア。

「キラテックタイル」は、美しさ、長寿命、高い耐久性に加えて、光触媒作用によるセルフクリーニング効果で汚れにくく、メンテナンスの手間もコストも軽減。新築時の美しさを保っていると、オーナー様からも好評。

今の住まいを次世代に継承していくことで、「地球に優しい暮らし」+「子育て世代の住宅取得の負担軽減」+「超高齢社会における豊かな暮らし」を実現する。それが私たちの長寿命住宅への挑戦。

05環境と共生する持続可能な暮らし

自然の力を
生かすことに
こだわり続けて。

1982年、国家プロジェクト「ハウス55計画」へ参画。基本性能を向上、省エネ技術を駆使した「ナショナル・ハウス55」として商品化。省エネルギー性能評価の第1号を取得。

2010年、産学共同研究とパナソニックグループ連携による「CO2±0住宅」研究棟にて、ゼロエネルギー実現に向けた実証実験を開始。業界No.1の環境性能を目指した商品開発を突き進む。

2013年には、屋根全体を太陽光発電パネルで構成した戸建住宅「エコ・コルディス」と賃貸住宅「フィカーサ・エコソレイユ」を発売。創エネ+省エネ技術を徹底追求し、注目を集める。

そして今、政府が推進するZEHにも注力。ZEHは、戸建住宅はもちろん、多層階や賃貸住宅、分譲マンションでも商品特長の柱として着実に実績を伸ばしており、ZEHビルダー評価制度で最高ランクの6つ星となる戸建ZEH80%(2022年度)を達成。

従来から取り組んでいる省エネ・創エネの探求やZEHへの試みが、グローバルな目標であるSDGsにもつながっている。

06中高層建築で新市場を開拓

9階建までの本格的な
ビル建築を工業化。

良質な建物をより多くの人に届けたい。その想いを都市の中・高層建築に広げ、1991年、ビル建築の工業化を実現。また、耐火建築物が求められる都市型住宅としても進化。

培われた技術を応用、進化させて、重量鉄骨ラーメン構造の多層階住宅「ビューノ」を2011年に発売。2017年には、工業化住宅の強みである「高品質・短工期・安定価格」をベースに、9階建まで対応可能に。

高層ビルの構造をもとに開発された無溶接ボルト構法を採用してシステム化。均一な精度の保持が難しい現場溶接工事をなくし、施工者の熟練度に頼らずに、高精度で強い構造を実現。

※柱頭と柱脚部には一部工場での溶接接合があります。
溶接部は徹底した全数品質検査を実施しています。

「ビューノ」は、併用住宅として自宅はもちろん、賃貸住宅、店舗や事業用の複合ビルなど多彩なニーズにも柔軟に対応。多層階の強みを生かし、大切な土地の価値を上へ、上へと活用。都市の暮らしを未来へつなぐ。

一部を賃貸住宅にして家賃収入をローン返済に充当させるなど、暮らし提案だけではない営業スタイルを確立。当社の主力商品となっている「ビューノ」は、ホテル事業や複合事業用建物として、さらに進化を続ける。

07未来へのサスティナブルな街づくり

快適な住環境を、
街まるごとでつくりたい。

1977年、自然との調和、地球環境への配慮という現代にも通じるコンセプトを掲げた「枚方パナタウン」(大阪府)が私たちの街づくりのスタート。

完成した「枚方パナタウン」の街並みを視察された松下幸之助創業者が「良き家による街づくり、これこそ救国の事業」と評価。以降、パナタウンは全国各地に展開。

パナタウンのノウハウを発展させ、戸建分譲、賃貸住宅(サンビレッジ構想)、マンション事業、複合開発事業など幅広い分野で、良質な街づくりやスマートシティの開発に取り組む。

2011年、未来を見据えたサスティナブルな街づくり「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」(神奈川県)にも参画。培ってきた技術やノウハウを生かし、創エネ・省エネ等をトータルに提案。

パナソニックグループの環境方針のもと、街づくりでも地球の未来とサスティナブルな社会の発展に貢献。その取り組みは国内だけでなく、海外にも広がっている。

08暮らしを再生するストック事業

建てた会社の責任として、
リフォームでより快適な
暮らしを叶えたい。

2002年にメンテナンスを中心に販売会社とリライフ会社で行われていたリフォーム事業を一本化。2003年には初めての「リフォームフェア」を開催し、広告活動も実施するなどリフォームの取り組みを強化。

2013年には、パナホーム リフォーム(現パナソニック リフォーム)を設立し、ストック事業を本格始動させた。

より良い日常だけでなく、より良い未来を実現するための事業活動として、ストック住宅へのリノベーション/リフォームで、住まいと暮らしの再生に取り組む。

オーナー様宅はもちろん、木造や古民家、マンションに至るまで、見違えるように生まれ変わるリノベーション/リフォームを提案。特にオーナー様宅は、建築した会社だからこそ、住宅履歴を隅々まで把握。的確な提案が可能に。

当社は、全事業活動を通じてSDGsやカーボンニュートラルの目標達成に取り組んでいる。ストック住宅事業を通じても、「お客様の幸せな暮らし」と「持続可能な社会」の両立を目指す。

09住まいを社会の資産にする買取再販事業

スクラップ&ビルドから
脱却するために。

わが国の住宅の寿命は平均30年。英国80年、米国70年など欧米に比べ短命。これまでのスクラップ&ビルドから、住まいを社会の大切な資産として次世代につなげていくことが重要。

空き家の増加も社会問題化。空き家をリフォームして良質なストック住宅として流通させ、空き家の発生を抑制すること、さらには「団地再生、街の再生」を行うことで、カーボンニュートラルの実現にもつなげる。

買取再販事業では、当社施工の既存住宅や一般のマンション住戸を対象に物件を買い取り、パナソニック リフォームによるリフォームやリノベーションで再生し販売する。

パナソニック ホームズ、パナソニック ホームズ不動産、パナソニック リフォームがグループ内で連携して、買取~リフォーム~再販を一気通貫で実施。

パナソニック ホームズ不動産内に設けられた買取再販事業の専任部署が物件の買い取りから、リフォームやリノベーション、再販に至るまでをワンストップで実施、ストック事業を加速化。

再販に向け、ストック住宅のリフォーム実例の現場見学会を実施。イベント参加者の相談内容に対応し、リノベーションやリフォームを提案。

買取再販事業を推進することで、同時期に建てられた住宅の価値が見直され、空き家問題の抑制、良質なストック住宅の増加、街全体の再生につなげていく。スクラップ&ビルドからの脱却にも貢献する。

10品質向上を追求する生産現場

部品をつくるのではなく、
高品質な住まいをつくる。

1969年、湖東工場。1972年、つくば工場を操業。両工場では品質を追求するため「邸別一貫生産」を実施。一邸一邸を丁寧に管理しながら高品質な住宅部材を効率的に一貫生産し、建築現場で優良な施工を行う。

1993年、生産の自動化や無人化を目指した静岡工場が完成。これまで培った生産技術の粋を注いだ連続自動加工ラインでつくられた壁や床パネルの構造体を湖東・つくばの両工場へ供給。生産効率の向上を図る、時代を先取りした戦略工場だった。

設計から生産、施工までの一連の流れでムダを省き、生産現場を革新するための取り組み「Advanced-Nextセル活動」を推進。

徹底した分別を通じて廃棄物削減に取り組む。湖東・つくばの両工場では、廃棄物の埋め立て処理がゼロになるゼロエミッション化を達成。

生産・物流・調達部門を起点とし、日々の改善や最新技術を活用して整流化・効率化を図ることで、サプライチェーン全体の経営体質を強化。

「Advanced-Nextセル活動」を通じて、省エネ・省資源化に徹底的に取り組むことで、CO2排出量も削減でき、カーボンニュートラルにも貢献する仕組みに。

11良質な住まいをより多くの人々に

日本品質の“良い家”を
世界中に拡げたい。

当社の海外事業は、2010年の台湾から始まり、マレーシア、インドネシア、ニュージーランドへと拡大。住まいづくりから、街づくり事業、複合開発事業へと拡がる。

内装工事から建設請負へと経験と実績を重ね、各地の気候風土や暮らし方に合わせた日本品質の住まいを提供。さらに現地デベロッパーとの協業により、デベロップメント事業を本格化。

パナソニックのQAFL(空気質)技術やASEAN地域に合わせて開発したWPC構法(壁式プレキャストコンクリート)で、快適で安定品質の住宅を供給。

インドネシアの「SAVASA(サバサ)」は、日本品質のスマートシティ。「スマートライフスタイル」をキャッチフレーズに持続可能な街づくりを進め、2030年に2,500戸1万人規模の街として完成する予定。

12お客様との生涯おつきあい

「建てて良かった」と
お客様に心から
思っていただくために。

創業以来、「お客様第一を基本に製品やサービスを通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、カスタマーサービスでは誠実・正確・迅速を心がけ、謙虚な姿勢と感謝の念を持って対応し、お客様に信頼と安心と喜びを提供。

お客様との生涯にわたるおつきあいを大切にするため、1978年には「友の会制度」を発足、2000年には「生涯おつきあいシステム」をスタート。

「60年長期保証延長システム」や「パナソニック ホームズ あんしん倶楽部」など充実のメンテナンスや保証制度で、お客様の暮らしを長期にわたってサポート。

災害発生時には、お客様の安全確認や救援・復旧などの支援活動を実施。阪神・淡路大震災では600戸の仮設住宅を建設。東日本大震災では災害復旧住宅に取り組む。

頻発する大型台風や地震にも、営業拠点を中心に安全確認や復旧支援活動を行い、多くのお客様から「パナソニック ホームズで建ててよかった」と喜びのお声をいただく。