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アパート経営の検討に欠かせない「利回り」の計算方法とは?利回りの計算方法を徹底解説!

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【目次】

アパート経営に欠かせない利回りの計算方法:「表面利回り」の計算方法

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「利回り」とは、投資に対してどれだけのリターンが見込めるかを把握するための目安となるもので、アパート経営など不動産投資に限らず、各種の投資や企業経営などでも用いられる指標です。

アパート経営の指標となる「利回り」には、「表面利回り」「実質利回り」があります。計算方法が異なるので、それぞれ解説していきましょう。

1)「表面利回り」とは?

「表面利回り」とは、「アパートが年間を通じて満室だった場合を想定した利回り」という意味も込められています。なぜそうした想定が必要なのか、詳しく説明していきましょう。

アパート経営における「利回り」とは、建設費用などの初期投資に対して得られる年間利益の割合を意味します。「利益」は「収入」から「経費」を引いて計算されますが、アパート経営の収入は空室の有無に左右されますし、年間の経費も一定ではありません。こうした変動要素を正確に割り出すには手間が掛かりますので、容易に比較検討できるよう、空室率や経費などは考慮せずに計算するのが「表面利回り」というわけです。

2)「表面利回り」の計算方法と具体例

「表面利回り」は、前述したように、アパートが常に満室であることを想定したもので、以下のような計算式で求めることができます。

表面利回り=満室の場合の年間家賃収入÷初期投資費用(アパートの建築費など)×100

各部屋とも家賃が一定であれば、年間収入は「家賃×部屋数×12カ月」で簡単に計算できます。いくつか具体例を挙げて見ていきましょう。

2-1)具体例1:都心近くに8戸建ての鉄骨造賃貸マンションを建設する場合

計算を単純にするため、建設費用は15,000万円、家賃は1戸15万円とすると、以下のような計算になります。

年間家賃収入:15万円×8戸×12カ月=1,440万円

表面利回り:1,440万円÷15,000万円×1009.60

これにより、このプランの「表面利回り」は年間9.60%となります。

2-2)具体例2:郊外に8戸建ての木造アパートを建設する場合

具体例1より部屋数は多いものの、郊外のため家賃は8万円、木造のため建設費用は1億円と、やや低めに設定します。この場合、以下のような計算になります。

年間家賃収入:8万円×8戸×12カ月=768万円

表面利回り:768万円÷1億円×1007.68

これにより、このプランの「想定利回り」は年間7.68%となります。

3)「表面利回り」の特徴と注意点

「表面利回り」は簡単に計算できるため、複数物件の利回りを比較検討する際などには非常に便利です。ただし、空室や経費を計算に入れていないため、それらを考慮した「「実質利回り」に比べて高くなります。「表面利回り」だけを見て「こんんなに儲かるのか!」などと思い込むのは早計だということを覚えておきましょう。

ただし、家賃収入においては、空室率をどのように設定しているかまでは明記されていない場合もあるので、注意が必要です。

アパート経営に欠かせない利回りの計算方法:「実質利回り」の計算方法

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1)「実質利回り」とは?

「実質利回り」は、文字通り「実質的な利回り」のことで、空室率に加えて経費や税金なども考慮して計算した利回りです。アパート経営に関する経費は多岐にわたるため、正確に把握するには知識や手間を要しますが、実際よりも高くなる「表面利回り」だけで判断せず、できるだけ実質利回りを把握することをおすすめします。

2)「実質利回り」の計算方法と具体例

「実質利回り」では、空室率や経費、税金なども考慮に入れるため、計算式も以下のように少し複雑になります。

実質利回り=(空室率も考慮した年間の家賃収入-年間経費-税金)÷初期投資費用(アパートの建築費など+リフォーム費など取得時の諸経費)×100

家賃収入だけでなく経費や税金などの支出も考慮に加えると、利回りはどの程度変わるのかを見ていきましょう。

2-1)具体例1:都心近くに8戸建ての鉄骨造賃貸マンションを建設する場合

建設費用1億5,000万円に取得時の諸経費2,000万円を加え、初期投資費用は1億7,000万円になります。家賃は115万円で、空室率は2割とします。経費については、経営者の自宅近くということで、管理費用などの出費を抑える前提で年間100万円と仮定します。税金についても計算しやすいよう、今回は仮に年間100万円とします。

年間家賃収入:15万円×8戸×12カ月×0.81,152万円

年間利益:1,152万円-経費100万円-税金100万円=952万円

実質利回り:952万円÷17,000万円×1005.6

「実質利回り」は年間5.6%となりました。

2-2)具体例2:郊外に12戸建ての木造アパートを建設する場合

建設費用1億円に取得時の諸経費2,000万円を加え、初期投資費用は12,000万円になります。家賃は1戸8万円で、空室率は「表面利回り」と同様3割とします。立地が郊外のため、管理は賃貸管理会社に一任するほかなく、経費は年間200万円と仮定します。税金についても、10戸以上のアパートでは事業税もかかるため年間120万円と仮定します。

年間家賃収入:8万円×12戸×12カ月×0.7806.4万円

年間利益:806.4万円-経費200万円-税金120万円=486.4万円

想定利回り:486.4万円÷12,000万円×100=約4.1

「実質利回り」は年間4.1%となりました。

3)「実質利回り」の特徴と注意点

このような事例から分かるように、「実質利回り」は低く算出されますが、より実際に近い数値を得ることができるため、最も重視すべき指標だと言えるでしょう。

ただし、家賃収入においては、空室率をどのように設定しているかまでは明記されていない場合もあるので、注意が必要です。

仮の具体例とはいえ、やはり「実質利回り」で比較することが重要です。


【まとめ】

アパート経営における「利回り」とは、投資額に対して得られる年間の利益の割合のこと。アパート経営が成功する目安としては、エリアによって異なりますが、一般的に「表面利回り」で約5%、「実質利回り」で約2%以上が目安と考えましょう。アパート経営を検討する際は、しっかりと利回りを把握するよう心がけましょう。

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