「アパート見学会」は参加するべき？実際の建物を体感するメリットを紹介

【目次】

アパート経営を検討中なら参加したい「アパート見学会」とは？

・完成直後に内部の様子を見られる「アパート見学会」

住まいの新築や購入を考えている人が完成後のイメージを確認できるように、戸建住宅の場合は住宅展示場にモデルハウスが、マンションの場合は棟外や棟内にモデルルームが用意されているのが一般的です。アパート経営を考えている場合は、規模も金額も大きいことから、なおさら完成後の建物がどのようなものになるのかが気になるのではないでしょうか。

アパートの場合、自由に見学できるモデルハウスがあるケースはまれですが、実際にアパートを新築した建築主の協力により、ハウスメーカーや建築会社などが竣工直後のアパートを見学させてくれる「完成見学会」を開催していることがあります。事前に申し込みをすることで、完成直後のアパートの外まわりはもちろん、室内までじっくりと見学できるため、建物のイメージをつかむ貴重な機会と言えるでしょう。
インターネットで「アパート見学会」を検索してみる、また、近隣のハウスメーカーや建築会社に問い合わせれば、開催予定を知ることができます。

・基礎や構造を見られる「構造説明会」

ハウスメーカーや建築会社によっては、アパートの「構造説明会（構造見学会）」を開催している場合もあります。構造説明会とは、建築途中の建物で行う説明会で、竣工後は見ることができない基礎や構造部分を、実際に見ながら説明を聞くことができます。建物の構造と関係の深い耐震性や遮音性、断熱性などについての説明もあるので、ハウスメーカーや建築会社によって異なる工法・構造の詳細をしっかり確認して検討したいという人におすすめの説明会です。

・見学会で注意したいこと

見学会に参加する際に忘れてならないのは、会場となるアパートが建築主に引き渡される実際の建物であることです。完成直後の“新築物件”に入ることになるため、汚したり傷をつけたりしないように注意を払うことが前提で、手荷物は最小限にし、飲み物などを持ち込むのは避けましょう。また、エントランスに白手袋やスリッパが用意されていることもあるので、必ず着用しましょう。

アパート見学会に参加するメリット

ここからは、アパート経営を考えている人が見学会に参加するメリットを紹介します。

・スケール感や素材感などをリアルに体感できる

見学会に参加するメリットは、第一にスケール感や素材感などをリアルに体感できるということ。例えば「25㎡の1Kの部屋」が、キッチンやトイレなども含めて実際にはどれくらいの広さなのかを感覚的に知ることができ、内装材や建具などの質感も実物を見て確認することができます。

・設計担当者や建築主から参考になる話が聞ける

見学会にその建物を担当した建築家や設計担当者が立ち合っていれば、設計コンセプトや賃貸住宅物件ならではの工夫などについて話を聞くことができます。建築主からの要望をどのように設計に落とし込んだかなど、具体的な話を聞けるため、アパート建築を予定するオーナーさまの参考になるでしょう。

また、見学会にはその建物の建築主自身が立ち合っている場合もあります。こだわった部分など、同じ建築主の立場でのリアルな話を聞ければ、今後の参考になるに違いありません。状況が許せば「どうしてこちらのハウスメーカー（建築会社）を選んだのですか？」と聞いてみるのもおすすめです。各社の強みを知ることができるでしょう。

・間取りや設備などのトレンドを知ることができる

新築されたばかりのアパートは、最近の入居者のニーズに応えた間取りや、最新の設備が採用されていることが多いため、見学会に参加するとアパートの“トレンド”を知ることができます。

ひと昔前はあまりバリエーションのなかった賃貸住宅物件の間取りですが、リモートワークを考慮して部屋の一角にコンパクトなワークスペースを設けたり、LDKと個室の間仕切りを3枚引き戸などにして、全開すれば広いワンルームとしても使える間取りなど、さまざまなタイプが登場しています。最近は、ウォークインクローゼットやシューズクロークなどの収納スペースが充実している間取りも人気です。

さらに、独立洗面台やモニター付きインターフォンなど、入居者からの人気が高い設備についても、見学会で実物を見て今後の参考にすることができます。また、賃貸住宅物件用の宅配ボックスやゴミステーション（ゴミ収集庫）の商品情報を得られる機会は少ないですから、共用設備も忘れずに見学させてもらいましょう。

アパート見学会の上手な活用法

・営業や設計担当者に積極的に質問してみる

せっかくアパート見学会に足を運ぶのなら、見学会をぜひ今後のアパート経営に役立てましょう。ただ漠然と見るだけでなく、気になったことなどがあれば、積極的に営業担当者や設計担当者などに聞いてみるのがおすすめです。相手は賃貸住宅のプロですから、設計プランや内装材選定などに「なるほど」と思う理由が隠れているかもしれません。

・気になる内装材や設備などをメモして調べてみる

内装材や設備の実物が見られる見学会では、いいなと思った製品についてメモを取っておき（可能なら担当者にひと声かけて写真を撮る）、後日、そのメーカーのウェブサイトで詳しく調べてみるのも良いでしょう。

たとえば、洗濯物の室内干しに使える「室内物干しユニット」が気になった場合、メモを取っておけば後日忘れずに調べられます。機能や評判についてチェックしたり、他社の同様の製品と比較したりすることで、ご自身のアパート建築時に役立つ商品知識を無理なく身に付けることができます。

・主催する会社との関係づくりを意識する

見学会への参加は、主催するハウスメーカーや建築会社とのつながりをつくる絶好の機会。参加申し込みの時点で氏名や住所などを登録することになりますが、顔を合わせて話をすることで関係性が一歩近づき、次回のアパート見学会を優先的に案内してもらえる可能性もあります。

訪問日時を指定する完全予約制のアパート見学会の場合は、同じ会場で個別相談会を行うこともあります。自身の所有する敷地の条件や予算、希望する建築時期などを考慮したより具体的な相談ができ、ハウスメーカーとのパイプづくりに有効です。

【まとめ】

大きな金額をかけて建てるアパートは、パンフレットやウェブサイトで見るだけでは心もとないもの。気軽に見学できるモデルハウスも少ないため、アパート見学会は完成後の建物のイメージを確認できる貴重な機会です。スケール感や素材感を体感できる、トレンドを知ることができるなど、見学会にはメリットがたくさんありますので、アパート経営を検討している人はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。