住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
スキップフロアは段差によって空間を仕切るため、リビングやワークスペースとして活用する家庭が多くありますが、キッチンをスキップフロアにするとどのようになるのでしょうか。今回はスキップフロアをキッチンとして利用する際の魅力について解説します。
スキップフロアとは、フロアの一部の高さを半階分ずらすことでできる空間や部屋のことです。限られた空間でもフロアを増やすことができるため、さまざまなメリットが存在します。
スキップフロアは子供の遊び場やワークスぺースとして利用するほか、空間がゆるく仕切れることからリビングやキッチンスペースとして活用するなどさまざまな用途があります。ここからはスキップフロアのメリットとデメリット、キッチンをスキップフロアにする魅力について見ていきましょう。
スキップフロアの主なメリットは、以下の3つです。
順番に見ていきましょう。
スキップフロアのメリットは、デッドスペースを有効活用できる点です。非常に狭かったり変形していたりと活用しづらい土地も、スキップフロアによって段差をもたせた空間とすることで、無駄なくスペースを活用できます。
またスキップフロアを取り入れれば、廊下や階段などに必要なスペースがなくなるため、家のすべてを生活のために利用できます。家を可能な限り使えるスキップフロアは、ぜひ検討していただきたい間取りといえるでしょう。
スキップフロアは段差によって部屋を区切っているため、採光を十分に確保できます。通常の部屋であれば壁によって部屋が区切られているため、各部屋の窓の位置によっては、一日中日当たりの悪い場所も出てくるでしょう。
スキップフロアで仕切られた空間であれば、窓から差し込む光が家全体を明るく照らしてくれます。部屋のどこにいても明るい空間は、居心地の良い場所になっていくでしょう。
スキップフロアにより、収納スペースを確保できる点もメリットです。スキップフロアにより収納スペースを生み出す方法は、スキップフロア自体を収納にするか、スキップフロアの下に生まれた段差を収納スペースとして活用するかの2通りあります。
スキップフロアは高さや広さなど、設計の段階で間取りをしっかりと決めておく必要があるため、スキップフロアを作ってから、どのスペースを収納に使うか考えるのはおすすめできません。スキップフロアを収納に使うのであれば、どのようなものを収納するかをよく考え、設計を進める必要があります。
スペースの有効活用や採光、収納の面でメリットが多いスキップフロアですが、以下のデメリットも存在します。
順番に見ていきましょう。
スキップフロアのデメリットは、掃除が大変である点です。スキップフロアは段差によって空間を仕切るため、どうしても階段を設置しなければなりません。
普段から床掃除にロボット掃除機を利用している家庭でも、階段にはロボット掃除機が使えないなど、家事の面において不便に思う場面も出てくるでしょう。階段掃除についてはマイクロファイバーなど、撫でるだけでほこりを吸着してくれるタイプのハンディモップなどを活用し、掃除しやすい道具や環境を揃えることが大切です。
子どもや高齢者にとって、階段の多い家は事故や怪我のリスクがある点も、スキップフロアのデメリットです。歩き始めで好奇心の強い赤ちゃんなどは、平気で階段を上って行ってしまうため、少し目を離したタイミングで階段を踏み外してしまう事故も考えられます。
高齢者も階段の上り下りの際に躓いて転倒してしまうリスクがあるほか、将来的に車いすを利用することになった場合、バリアフリーとはかけ離れた環境に、暮らしにくさを覚えるかもしれません。自分自身が将来高齢者と呼ばれる域に達した際にも住み続けていられるか、スキップフロアの導入はよく検討しておきましょう。
壁で部屋を仕切らないスキップフロアは部屋が広くなるため、光熱費がかさみやすいデメリットもあります。場所によって温度にムラが出る場合も多く、冬に長時間過ごしたい場所が中々暖まらず、設定温度を上げなければならないこともあるでしょう。
建築費用は高くなりますが、スキップフロアを検討する際は、断熱性の高い建材を使用する対策の検討が必要です。またシーリングファンやサーキュレーターで空気を循環させたり、床暖房などで足元を温めるなど、温度ムラが出ない対策をおこないましょう。
子どもの遊びスペースやくつろぎ空間に利用するほか、キッチンに活用する住宅もあるスキップフロアですが、キッチンをスキップフロアにする魅力は、どのようなものがあるのでしょうか。
順番に見ていきましょう。
キッチンをスキップフロアにする魅力は、スペースの有効活用ができる点です。特に狭小住宅では、キッチンの圧迫感を減らしリビングを広々とした設計にできるため、おすすめです。
間取り次第ではキッチンのあるスキップフロアからリビング全体を見渡せます。そのため、たとえば小さなお子さまいる場合でも、何をしているのか確認しながら料理をすることが可能です。スペースが限られて圧迫感が出ないように、狭いキッチンやリビングで我慢するしかないかと諦めていた方に、スキップフロアはぜひ試していただきたい方法といえるでしょう。
スキップフロアのメリットである空間を緩やかに区切れる特徴を活かし、リビングとキッチンダイニングにメリハリをつけられるのも、キッチンをスキップフロアにする魅力です。ダイニングとリビングを区切ることは、たとえば幼いお子様を持つ家庭などに重要で、ダイニングは物を食べるところ、リビングは遊んだりくつろいだりするところとイメージを持ってもらうのに良い空間となるでしょう。
ダイニングで勉強している兄弟がいる場合、リビングで下の子が遊んでいても気になりにくく、わからない部分はすぐにキッチンにいる母に聞けるなども、魅力として挙げられます。
キッチンをスキップフロアにすれば、ダイニングキッチン部分とリビングで目線が変わることも魅力です。目線の高さが変われば、同じフロアでも窓からの眺望に違いが出てくるため、良い景色を眺めながら食事をしたい方にぴったりでしょう。
また来客があった場合でもキッチンが高い部分に位置していれば、リビング側にいる方からキッチンの中が見えにくくなります。キッチンは生活感の出やすい場所であるため、キッチンの中を見えにくいつくりにすれば、くつろぎの時間が過ごせるでしょう。
キッチンだけ異なる床材を使用したとしても、違和感を抱かせない点もキッチンをスキップフロアにする魅力といえるでしょう。同フロアにキッチンがある場合、リビングと同じフローリングなどの床材をそのままキッチン部分にも使用する家庭が多いかと思いますが、調理の際の水ハネや油汚れが原因で、フローリングが傷んでしまうことも考えられます。
たとえばキッチンがスキップフロアの場合、床を水や油に強く、掃除もしやすいタイルに変更したとしても違和感がありません。キッチンをスキップフロアにしようと検討している方は、床材についても考えてみてください。
キッチンをスキップフロアにする魅力をお伝えしてきましたが、キッチンをダウンフロアにする方法も、同じ効果があるためおすすめです。上記の魅力に加えてキッチンをダウンフロアにすれば、キッチンカウンターとダイニングテーブルを繋げることも可能です。
キッチンが一段下がることでカウンター部分で食事をする際にも、ハイチェアを使用する必要がなくなるため、子どもにも危なくありません。自然と人が集まる場となることが期待できるため、調理をしながらお茶をしたりお喋りしたりといった使い方にもおすすめです。
収納やリビング、ワークスペースなどの利用が多いスキップフロアですが、キッチンをスキップフロアにすればスペースの有効活用だけでなく、ダイニングキッチンと目線が変わり変化をもたせたり、キッチンだけ異なる床材を利用したりすることが可能です。
デメリットとして掃除の手間や事故、怪我のリスクがあることは十分話し合う必要がありますが、自分たちに合ったスキップフロアの形を検討してみてはいかがでしょうか。
スキップフロアは使い方次第では個性的な空間を作り出せるため、誰もが羨むマイホームを手に入れられます。