住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
家を建てる際、ビルトインガレージやスキップフロアを取り入れようと考える方も多いのではないでしょうか。どちらも人気の間取りで、2つを組み合わせるケースも見られます。
今回は、ビルトインガレージとスキップフロアのメリットや、注意点を解説します。
ビルトインガレージとは、建物の内部に設けた車庫のことで、インナーガレージと呼ばれることもあります。
デザイン性や利便性の高さで人気のビルトインガレージですが、後々後悔することのないよう注意すべきが点があります。ビルトインガレージのメリットや、採用する際の注意点を紹介しますので、検討している方は参考にしてください。
ビルトインガレージの主なメリットは、以下の2つです。
順番に見ていきましょう。
屋内に車を乗り入れられるので、天候が悪くても乗り降りに苦労せずに済みます。荷物の積み下ろしも、運ぶ距離が短くなるので負担が減ります。また、外に駐車するより汚れにくいというメリットもあります。。
また、屋外に駐車するのに比べて、盗難やいたずらのリスクから愛車を守りやすくなります。シャッターを設けて車の有無が分からないようにすることで、外から在宅状況を察知されにくくなり、空き巣のリスク軽減の効果も期待ですます。
土地が狭い場合、住宅とは別に駐車スペースを確保できない場合もあるでしょう。その場合、近隣の駐車場を借りるなどの検討が必要になります。
ビルトインガレージなら、狭小地でも敷地内に駐車スペースを確保することができます。
さまざまなメリットがあるビルトインガレージですが、採用するにあたり注意すべき点もあります。
順番に見ていきましょう。
車庫スペースの分だけ、1階の居住スペースが狭くなるので注意しましょう。特に狭小地の場合、1階の大半がガレージで占められてしまう場合もあるでしょう。
必要な居住スペースが確保できないようなら、縦の空間を活かせるスキップフロアを設けるなどの工夫も必要です。スキップフロアについては、メリットや注意点について後述しますので、ぜひ参考にしてください。
車のすぐ近くで暮らすことになるので、振動や音が居室に伝わらないような対策が必要です。特にガレージの隣りや真上の部屋は、エンジン音やシャッターの開閉音、振動が伝わりやすいので、寝室や客間にするのは避けた方が無難です。
また、ガレージ内に排気ガスがこもらないよう、換気のための窓を設けたり、換気設備の設置などの対策が必要です。
また、ビルトインガレージは、1階に大きな開口が必要になるので建物の強度が不足しがちです。十分な強度を確保できるよう、設計段階での検討が必要です。
スキップフロアとは、床に段差をつけて部屋や空間をつくる間取りです。
前述したように、ビルトインガレージは車庫スペースの分だけ居住スペースが狭くなるので、それを補うためにスキップフロアを採用するのもいいでしょう。
ただし、スキップフロアにはメリットもデメリットもあるので、採用の前に把握しておきましょう。
スキップフロアのメリットには、以下の3点があります。
順番に見ていきましょう。
スキップフロアのメリットは、同じ床面積でも縦の空間を活かすことで使えるスペースを増やせる点です。壁で仕切るのではなく、床の段差で仕切るので、抜け感を損なうことなく空間に変化をつけることができます。
スキップフロアはワークスペースや子どものプレイスペースとしてはもちろん、ダイニングとリビングを分けるのに利用したり、段差の下を収納スペースに使ったりと、さまざまな使い方ができます。
スキップフロアは、土地の制限を活かせることもメリットです。たとえば、高低差のある傾斜地の場は斜面の勾配をスキップフロアの段差として活用することもできるでしょう。
スキップフロアは家の面積は変えずに居住スペースを増やせるため、狭小地でも相性の良い間取りといえます。
スキップフロアはドアや壁などの仕切りがないため、家族とのコミュニケーションがとりやすい点もメリットです。段差によって空間が分かれているものの、仕切りがないので家族の声が届きやすく、お互いの気配を感じながら過ごすことができます。
それぞれがプライベートな時間に没頭しながら、お互いの気配でつながっていられる程よい距離感もスキップフロアの魅力です。
前述のようなメリットがあるスキップフロアですが、採用にあたって注意すべき点もあります。
順番に見ていきましょう。
スキップフロアは壁やドアで空間を仕切っていないため、1つの空間が広くなり空調効率が悪くなりやすい傾向があります。早く部屋を快適な温度にしようと空調を強くしてしまえば、毎月の光熱費も上がってしまうでしょう。
空調の効率を良くするためには、家を建てる段階で高断熱・高気密構造の家づくりを意識することが大切です。また天井にシーリングファンやサーキュレーターを設置したり全館空調を取り入れたりと、対策を検討しましょう。
掃除の手間がかかるのもスキップフロアのデメリットです。スペースが増える分、掃除の手間も増えますし、段差があるのでロボット掃除機は使用できません。
モップなど手軽に扱える掃除道具を手の届く位置においておくなど、自身や家族が掃除しやすい方法を考えましょう。
スキップフロアは段差によって空間を仕切るため、数段ですが階段の上り下りが発生します。高齢の家族がいる場合や、足にケガをしてしまった場合、また自身が将来年を取った際に、階段の上り下りを負担に感じてしまう場合があるかもしれません。
そのため、あらかじめ階段の負担を軽減できる対策をおこなうことが大切です。上り下りしやすい階段にしたり手すりをつけたりするほか、将来リフォームすることも視野に入れておくとよいでしょう。
スキップフロアは床面積はそのままで居住空間が増えるぶん、建築時のコストが高くなる場合があることも頭に入れておきましょう。どの程度高くなるかはケースバイケースなので具体的には示せませんが、しっかり見積をとったうえで検討してください。
便利で防犯性も高いビルトインガレージと、空間を有効に活用できるスキップフロアはいい組み合わせと言えるかもしれません。
一方で、ただ人気だからという理由や、取り入れる人が多いからといった理由でビルトインガレージとスキップフロアを組み合わせた家を建ててしまえば、自身の家族や使い方には合わず、後悔してしまうかもしれません。
記事で紹介した注意点を十分考慮し、将来の暮らし方も想像しながらしっかりと検討すれば、住みやすい家が建てられます。自分たちの場合どの間取りが最適なのかを話し合い、暮らしやすい家を考えていきましょう。