住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
マイホームを建てる際、車を所有している場合は駐車スペースも検討する必要があります。家族で複数台の車を所有している場合は、近隣の駐車場を借りるよりも家の中や隣接した場所に駐車場を設置した方が、長期的にはコストを抑えられるでしょう。
本記事では、車2台分のガレージハウスのメリットやデメリットについて詳しく解説します。
一般的にガレージとは、敷地内に住宅とは別に設けた駐車スペースや車庫のことをさしますが、これを住宅と一体化したものがガレージハウスです。土地の広さに余裕がある場合は問題ありませんが、都市部や狭小地で車を所有している場合はガレージハウスにして駐車スペースを確保するケースもよく見られます。
ガレージハウスは1階部分が駐車スペースに使われるので、居室スペースも十分に確保したい場合は2階建てだけでなく、3階建ても検討した方がいいかもしれません。
車を2台停められるガレージハウスに必要な面積を考えてみましょう。
普通乗用車を1台停めるためには、幅2.5m×長さ6mの大きさが必要と国土交通省で定められています。幅2.5m×長さ6mは約4.5坪です。2台分なら、駐車場に必要なスペースは約9坪という計算です。
2台分の駐車スペースをつくるには、ガレージの部分だけで最低9坪は確保しておく必要があります。
また、駐車スペースは広くても、敷地の開口部が狭いと車の出し入れがしにくいので、ガレージまでのアプローチをつくったり、スロープを設けたり、使いやすくする工夫が必要です。
ガレージハウスに必要な広さは国土交通省の資料をご確認ください。(2023年6月時点)

ガレージハウスは、風雨から愛車を守ることができ、防犯性も高いというメリットがあります。
屋根付きで側面の壁がない駐車スペースや野ざらしの駐車場とは違い、ガレージハウスなら壁とシャッターで車を外部から隔離できます。屋根付きの駐車スペースなら雨ざらしにはなりませんが、激しい風雨やホコリから車を守ることはできず、ガレージハウスより車は汚れやすくなります。
ガレージハウスなら、車が汚れにくく、風雨や強い日差しにさらされることがないので経年劣化を抑える効果も期待できます。
また、台風などの強風による飛来物で傷つけられるといった自然災害による車の損傷のリスクも回避できます。
ガレージハウスなら、車を外部から隔離できるので、防犯の面でも有利です。
外に車を駐車しておくと、誰でも車に近づけるので盗難やいたずらのリスクがあります。敷地内の駐車スペースでも、門扉で仕切ったり、防犯ライトを設置することでリスクを減らすことはできますが、それも限界があります。
ガレージハウスは、シャッターを下ろしてしまえば外部からの侵入をシャットアウトして、盗難や損傷のリスクを最小にすることができます。スペースに余裕があれば、バイクや自転車もガレージに入れておけば車同様、盗難や損傷から守ることができます。
ほかにもゴルフバッグやスポーツ用具、アウトドア用品など、室内には置きたくないけど、外に出しておくのも不安なものを収納するのに最適です。
ガレージハウスなら、駐車場と居住スペースが近いので荷物の積み下ろしや乗り降りがスムーズにおこなえます。
ガレージから直接リビングやダイニングに行けるような間取りにすれば、重たいものや大きいものを買ってきたときも荷物を楽に出し入れできます。車で日用品や食材の買い出しを行う機会が多い場合は、ガレージをストック場所の近くに配置することでより便利になります。
建物の内部から直接車に乗り降りできるので、天候が悪くても車を利用しやすくなります。小さい子どもや高齢者と車で出かける機会が多い場合は、乗り降りの負担を軽くできるメリットもあります。

車2台分のガレージハウスは、より広い駐車スペースが必要になるので、その分居住スペースが制限されます。そのほか建築コストが高くなりやすい、ガレージ内の換気や騒音対策が必要になるといったデメリットがあります。詳しく見ていきましょう。
ガレージハウスをつくる場合、駐車スペースを確保した分、居住スペースが狭くなります。
前述のとおり、車2台分の駐車には約9坪のスペースが必要になります。
建ぺい率や容積率も考慮すると、より居住スペースの確保が難しくなります。限られた敷地面積で十分な居住スペースを確保するには、3階建や地下室をつくるなど縦のスペースの利用が効果的です。
しかし、階数を増やすと上下階への移動が大変になります。生活動線や家事動線を工夫して階段の上り下りの負担を減らす、長く住むことを考えてあらかじめエレベーターを設置するなど対策を考えましょう。
ガレージハウスは、住居と同じ建物の中に車を格納しているので外出や帰宅時のエンジン音や排気ガスが気になってしまうことがあります。また、車の騒音だけではなく、シャッターの開閉音も気になるかもしれません。
家族が起きている時間帯なら、それほど気にならないかもしれませんが、早朝や深夜に車の出し入れをすることが多いなら、あらかじめ対策が必要です。
ガレージと寝室や子ども部屋を離れた場所に配置したり、シャッターを音の静かなタイプにするなど対策を検討しましょう。
また、排気ガスがガレージ内にこもることがないよう、換気設備は必ず設置しましょう。排気ガスがこもるとガレージ内が必要以上に汚れるだけではなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
ガレージハウスは駐車スペースの間口を広く取る必要があり、そのため建物の強度的には不利になるので、十分な強度を確保するために通常より建築コストが高くなる傾向にあります。
また、前述のとおり、十分な居住スペースを確保するには2階建てより3階建ての方が有利なので、その分建築コストは高くなります。

ガレージハウスは、住宅の中に車を収納できるタイプの間取りです。車2台分の駐車スペースを設ける場合は、約9坪の広さを確保する必要があります。
ガレージハウスにすると、雨や風など天候に左右されずに車の出し入れができるので、大きな買い物をするときも楽です。また、お年寄りや小さな子どもと一緒に外出することが多い場合も便利でしょう。盗難や損傷のリスクが減り、安心して愛車を保管できるのもメリットです。
ただし、ガレージにスペースを使うため居住スペースが制限されてしまい、通常よりも建築コストが高くなりやすいのがデメリットです。また、あらかじめ騒音や排気ガスのことを考えた間取りや対策を取る必要があります。
ガレージハウスのメリットだけではなくデメリットも把握したうえで、ガレージハウスを建てるかを検討しましょう。