住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
注文住宅を建てるとき、どのような外観にするかイメージがわかなかったり、迷って決められない方も多いのではないでしょうか。
何から手を付ければよいかわからず、後回しにしているというケースもあるでしょう。本記事では、住宅の外観の主な種類や、決め方の具体的なプロセスなどを詳しく解説します。
家づくりで、外観の設計に行き詰まっている方はぜひご覧ください。
注文住宅の外観には、次のようにさまざまなテイストのデザインが存在します。
・シンプルモダン、ナチュラルモダン
凹凸の少ない、直線を活かしたフォルムが特徴です。シンプルモダンに、レンガや木目といった自然素材を取り入れたものがナチュラルモダンです。
・和風、和モダン
昔ながらの日本家屋を思わせるような、塗り壁や瓦葺き屋根、縁側などが和風の特徴です。和モダンは、シンプルな和のスタイルに現代的なスタイルを織り交ぜ、無垢材や自然素材などを使用してシャープな印象に仕上げています。
・南欧風(プロバンス風)
白あるいはオフホワイトなどの落ち着いた色の外壁に、オレンジやブラウン系統の素焼きの瓦、ウッド調の玄関ドアを取り入れているのが特徴です。
・アメリカン
細幅の外壁材を一枚ずつ重ね張りして仕上げるラップサイディング工法や切妻屋根、ビルトインガレージやウッドデッキが特徴です。建物の形状や窓の位置を左右対称にすることで、より本格的なアメリカンスタイルの家に仕上がります。
外観を決めるときの具体的な流れを説明します。
まずは、家族で話し合いながら、どのような外観にしたいかおおまかなイメージを決めていきましょう。
具体的に思い浮かべにくいときは、SNSの投稿やハウスメーカーのホームページに掲載された事例の写真を見るのがおすすめです。日頃から近隣住宅の外観を意識的にチェックしたり、住宅展示場へ足を運んだりするのもよいでしょう。
敷地の広さをもとに、住宅の階数や建物の形状を決めましょう。
十分な広さがあれば長方形、L字型やコの字型など選択肢が増えますが、限られた敷地に建てる場合はどうしても自由度が狭くなります。
形状が決まったら、次に外観のメインカラーを決めます。暖色系やダーク系といった色合いや、アクセントカラーの有無もあわせて検討しましょう。なお、アクセントカラーを入れる場合は同系色でまとめるのがベターです。
2階建ての場合は、バルコニーなどの出っ張った部分のみ色を変えるとおしゃれな印象に仕上がります。
外壁の素材には、セメントが主原料で色やデザインのバリエーションが豊富な窯業系サイディング、洗練された印象を与えやすい金属系サイディング(ガルバリウム鋼板)などのさまざまなバリエーションがあります。
個性的な雰囲気の外観にしたい場合は塗り壁、高級感や重厚感のある印象を与えたいときは本物のタイルを張るのがおすすめです。
屋根の種類も、外観のイメージを左右する大きなポイントです。
2枚の屋根が頂上で合わさった切妻屋根や、一方向のみに傾斜のある片流れ屋根など、屋根の種類も多岐にわたります。一風変わった外観にしたい方には、段差をつけた切妻屋根に、高さ違いの片流れ屋根を組み合わせた差し掛け屋根というデザインもおすすめです。
なお、屋根を決めるときは斜線制限(建物の高さに関するルール)に配慮する必要があります。
隣地や道路の採光と通風を確保し、良好な住環境を保ちましょう。
また太陽光発電システムを導入する場合、希望通りの屋根を実現できない可能性があるため注意が必要です。
詳しい基準や実現可能な屋根のデザインがわからないときは、住宅会社の担当者に確認してください。
屋内の生活イメージだけで窓の形や配置を決めると、外から見たときにちぐはぐとした印象になることがあります。暮らしやすさを損なわないよう気を付けながら、最適な数の窓を適切な場所へ配置しましょう。
ドアの形については開き戸が一般的ですが、和風の外観にしたい場合は引き戸もおすすめです。
最後に門や植栽、照明といった外構(エクステリア)のデザインを決めます。建物自体がシンプルであっても、外構にこだわることで印象的な外観に仕上がります。
開放的なイメージにしたい場合はオープン外構がおすすめですが、目隠しになるようなものがないぶん、家族のプライバシーが守られにくくなります。
通行人や近隣住民の目を意識し、玄関や庭は外部の視線を遮るようデザインしましょう。塀やフェンスを使うと堅い印象になりやすいので、植栽などを用いて自然に目隠しをするのがおすすめです。
長く住み続けたいなら、メンテナンスのことや飽きのこないデザインも考慮しましょう。周囲の環境との調和も大切です。
外観を決めるときは、デザイン性だけでなくメンテナンスの手間や費用にも目を向けましょう。外壁や屋根に汚れが目立ちやすい色や素材を取り入れると、のちのメンテナンスに費用がかかる可能性があります。
建物が道路に面している場合は、特にに汚れが付着しやすいので注意が必要です。雨で汚れを洗い流せる、光触媒の塗料が使われた外壁材などを必要に応じて採用しましょう。自然素材のものであれば、十分な防腐処理を施すことで汚れが付きにくくなる場合もあります。
機能性が高い建材は建築費用の問題で敬遠されがちですが、長期的な視点で慎重に検討することが大切です。
一時的なトレンドにこだわりすぎると、住んで何十年も経ったときに古いと感じる可能性があります。「流行は時代の流れとともに変化する」ということを念頭に置き、ご自身が実現したい外観イメージを最優先しましょう。
理想とする外観の色やデザインが、実際になじむとは限りません。住宅地や田園地帯、海辺など、立地条件によって調和するデザインは異なります。
外観のデザインを考えるときは、できるだけ建設予定地へ足を運んでイメージを膨らませましょう。隣家との色のバランスも、忘れず考慮してください。
最後に、おしゃれな外観の注文住宅を写真とともに紹介します。実現したいイメージがなかなか湧かないという方は、ぜひ参考にしてください。
アイボリーの外壁と豊かな植栽が街並みに映えるお宅です。一見汚れが目立ちそうな色ですが、汚れにくい光触媒タイルを採用して、メンテナンスの手間がかからないよう配慮しています。
グレイッシュなタイル外壁と直線的なフォルムがスタイリッシュなお宅。凹凸感のあるタイルがシンプルなフォルムに豊かな表情を与え、縦長の窓とガラスの壁のバルコニーがさりげないアクセントになっています
上品なタイルの外壁が、落ち着いた街並みによくなじんでいるお宅です。
建物のへこんだ部分にグレーのアクセントカラーを入れた、モノトーンでおしゃれな外観です。門の部分にも同じ色のタイルを取り入れることで、住宅全体が統一感のある印象になっています。
まずは理想のイメージを固めることが、注文住宅の外観を決めるための第一歩です。
ハウスメーカーや工務店の建築実例などを参考にしながら、実現したい外観デザインを家族で話し合いましょう。外構とのバランスも考慮しつつ、こだわりの注文住宅をぜひ手に入れてください。