住まいづくり・住まい探しの情報ガイド

オーナーさま専用サイト

お役立ちコラム

パナソニック ホームズ トップ > コラム一覧 > 【中庭付き住宅】コの字の間取りのメリット・デメリットとは?デメリットの解消方法も紹介

【中庭付き住宅】コの字の間取りのメリット・デメリットとは?デメリットの解消方法も紹介

SU00252-4 (1).jpg

【目次】

中庭のあるコの字型の住宅は、個性的でおしゃれなスタイルが人気です。しかし、理想の住まいづくりをするためには、コの字住宅のデメリットや注意点についても知っておくことが重要です。

本記事では、中庭のあるコの字住宅のメリット・デメリットや設計時に気をつけるポイントについて解説します。

中庭のある住宅の形の種類

SU00141-04 (2).jpg

中庭のある住宅の形には、コの字型とロの字型があります、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

コの字型

コの字型は、建物を上から見たときにカタカナの「コ」の字の形をしたタイプの住宅をいいます。住宅の中庭に面している壁が三面、一面だけが外と繋がっている形状です。三方を壁で囲まれているので、プライバシーを確保でき、さらに外部と繋がる一面は開放感を得られます。

庭を完全に囲っていないため、自然光が差し込む明るい間取りにできる点も特徴です。外部と繋がる面に塀やフェンス、生垣などを設置して遮れば外からの視線も気になりません。

また、コの字型は、使い勝手のよい間取りのため、注文住宅では人気のある形状といえます。

ロの字型

ロの字型は、中庭全体を囲むようにして住宅をつくる形で、外から中庭を完全に独立させられる形状です。プライバシーを確保できるので、子どもを遊ばせたりバーベキューを楽しんだり洗濯物を干したりと、外から視線を気にすることなく自由に中庭を使える点が大きなメリットです。

ただし、住宅の中心に中庭があるため、中庭を挟んだ向かい側の部屋に行くためには、迂回しなければいけません。間取りによっては生活動線や家事動線が長くなってしまう可能性があります。ロの字型の住宅で快適な間取りを実現するためには、家の中の移動を工夫したり部屋の位置を考えたりする必要があるでしょう。

コの字型住宅のメリット

SU00269-main.jpg

コの字型住宅には、採光しやすい、プライバシーを保てる、風通しがよいなど、さまざまなメリットがあります。それぞれ詳しく紹介します。

おしゃれで個性的な雰囲気を演出できる

コの字型住宅は比較的最近人気になってきたタイプのため、一般的な四角い住宅よりも個性的でおしゃれな雰囲気を演出できます。ヨーロッパではコの字型の住宅はよく見られますが、日本ではまだまだ数は多くありません。

コの字型住宅なら、外壁のバリエーションや屋根のかけ方などの選択肢が広がるので、周りの一般的なデザインの建物とは異なる特徴を出せるでしょう。住まいづくりで「人とは違う家をつくりたい」「自分たちのセンスを十分に活かしたい」と考える人にとって、コの字型住宅は魅力的な形状といえます。

自然光を家の中に取り込み部屋が明るくなる

コの字型の家の中庭には、外部と繋がっている一面から日の光がたっぷり入ってきます。さらに中庭があることで、中庭を囲っている三面に部屋を配置し窓の数を増やせるので、自然光をたっぷり部屋の中に取り込めるでしょう。

南側に中庭を設置したコの字型住宅なら、季節によってはリビングやダイニングなど部屋の奥まで日差しが差し込むでしょう。

プライバシーを確保できる

コの字型住宅は中庭を住宅で囲うためプライバシーを確保できます。外部から中庭に入れるのは一面だけなので、防犯性の高さも期待できます。

また、外部と面した一面を生垣やフェンスなどで覆ってしまえば、人の目を気にせず中庭で過ごせます。子どもやペットが道路に飛び出してしまう危険性も減るでしょう。部屋の中から子どもやペットが中庭で遊ぶ姿を安心して見守れるのは嬉しい点です。プライバシーを守り、防犯性を維持しながら開放感も味わえます。

開放的で風通しがよい

コの字型住宅は窓が多くなる分、開放的で風通しがよくなります。たとえば、南側に中庭をつくり、コの字型の住居で囲む場合、北側に窓をつけると中庭からの風が建物の反対側まで抜けていくでしょう。

中庭に面した部屋が多くなる分、住まいの全体の風通しがよくなり、湿気や雨の多い季節でも快適に過ごせます。コの字型住宅は採光もしやすいため、カビが発生しにくくなるでしょう。

コの字型住宅のデメリット

SU00269-01 (1).jpg

コの字型住宅には、建築コストが高くなる、メンテナンスが大変、間取りによっては動線が悪くなるなどのデメリットもあります。それぞれ詳しく紹介します。

建築コストがかかりやすい

コの字型住宅は、普通の住宅よりも凹凸が増える分、サッシや建材が余計に必要になります。施工の難易度も上がるため、建築コストも高くなりやすいです。コの字型住宅を建てる場合は、技術と実績のある施工会社を選ぶ必要があるでしょう。

また、コの字型の住宅は、中庭を囲んで建物をコの字にするためのスペースが必要となります。そのため、一般的な四角の住宅よりも広い敷地が必要になります。同じ広さの敷地でコの字型住宅にする場合は、庭が狭くなってしまったり駐車スペースが確保しにくくなってしまう可能性があります。建築費に加え、広い土地を購入することになってしまっては予算をオーバーしてしまうでしょう。予算内で希望を叶えられるように、専門家とよく相談することが大切です。

水はけが悪い

コの字型住宅の場合、中庭の三面が壁に囲まれているため、水はけが悪くなりやすい傾向があります。雨が多い時期や湿度が高い気候のときには、中庭に水が溜まってカビやコケが発生するかもしれません。設計時に排水対策をしっかり行い、雨水が流れるルートを確保しましょう。

また、中庭にウッドデッキを設けた場合は、うまく排水ができないと劣化が早まってしまうので注意が必要です。中庭の床材選びも工夫しましょう。

メンテナンスが大変

中庭のある暮らしは自然を身近に感じられるメリットがありますが、中庭のメンテナンスをしっかりおこなう必要があります。たとえば、雑草を放置したままにすると虫が大量に発生して室内にも入ってくることがあるかもしれません。中庭にある草木の花粉によるアレルギー反応が出る可能性もあります。

特にコの字型住宅の中庭では、どこかに吹き溜まりができやすく、枯葉やゴミが溜まることがあります。一般的な外庭よりもコの字住宅の中庭の方が、こまめなお手入れが必要であると認識しておきましょう。

間取りによっては動線が悪くなる

コの字型住宅は中庭をぐるりと三面を壁で囲んでいるため、普通の住宅よりも住宅の端から端までの距離が長くなります。そのため、間取りによっては生活動線や家事動線が長くなってしまうでしょう。

四角い住宅の場合は、入り口から直線で端まで行けます。一方、コの字型では中庭の周りを迂回するようにしなければ移動できません。動線が長くなると、家事の負担を大きく感じたり、生活しづらくなったりします。

中庭をどのように使いたいのか、家事がしやすい間取りは何かなど、具体的にコの字型住宅で生活するときの動線を考えながら間取りを決めていきましょう。家族全員のライフスタイルを見直しながら、暮らしやすい部屋の配置を考えてください。

寒さ・暑さを感じやすい

コの字型住宅の場合、中庭を囲む面はサッシやガラスを使うことが多くなります。そのため、冷気・熱気がサッシやガラスを通して入りやすいので寒さや暑さを感じやすい傾向があります。

窓が多いと自然光が入りやすく風通しがよい反面、断熱性に関してはデメリットになってしまうのです。暑さ寒さ対策として、設計時に高断熱にする工夫を取り入れる必要があるでしょう。

コの字間取りで後悔しないためのポイント

20220311140458443 (2).jpg

コの字型住宅を建てる際の注意点やポイントについて紹介していきます。デメリットを踏まえてしっかり対策を取りましょう。

日当たり・風通しを意識して中庭を配置する

コの字型住宅を設計する際には、日当たりや風通しを考えて中庭をどこに配置するか決めましょう。季節による建物の日当たりの変化はシミュレーションできます。日当たりを意識して中庭の配置を決めれば、リビングやダイニングなどの採光をイメージしやすくなります。

建物と日当たり、影の大きさや方向などを専門家に計算してもらい、中庭と間取りの位置を考えてみましょう。

断熱対策をする

コの字型住宅は中庭の三面を壁で囲むため、自然光を取り入れやすく風通しもよい住まいになります。しかし、窓を大きくとると、一般的な住宅よりも断熱性が低くなりがちです。対策を何も取らないと夏は暑く冬は寒い家になってしまうので、設計時に窓の断熱性を意識しましょう。

熱を伝えにくい樹脂製のフレームや、ガラスとガラスの間に空気層をつくり断熱効果のある複層ガラスの窓なら外気の影響を受けにくくなります。

排水対策とメンテナンス性

建物に囲まれた中庭は、湿気が溜まりやすくなる場合があります。ウッドデッキや庭に設置する資材は耐久性の高いものを選びましょう。雨が降っても中庭に雨水が溜まらないよう排水経路を確保する必要もあります。

特に、中庭をコンクリートにする場合、床面からは雨水を吸収できません。中庭に勾配をつけて敷地に雨水を流したり、中庭の下に排水管を設置したりして排水経路を確保しましょう。中庭の床に水はけのよい砂利を敷くのもおすすめです。

ウッドデッキは木製よりも樹脂製の方が腐食をしにくく、塗装のメンテナンスも不要で耐久性に優れています。中庭や排水溝は、こまめに掃除しましょう。

動線を意識した間取りにする

コの字型の住宅は中庭を囲んで部屋があるため、動線が長くなる傾向があります。しかし、普段の生活のイメージをして間取りを考えることで、動線を短くできます。

朝から寝るまでの間の家での過ごし方を思い出してみてください。たとえば、家事動線はキッチンや洗面所など水回りが近い方が便利でしょう。洗濯をスムーズに済ませるなら、脱衣所やランドリールーム、物干し場所、ウォークインクローゼットが繋がる間取りにします。

また、廊下を短くしたいなら家族が集まるLDKを家の中心に配置して、それぞれの部屋とLDKが直接繋がる間取りにするとよいでしょう。家族の生活スタイルに合う動線を考えれば、室内の移動で感じるのストレスを減らせます。

コの字型住宅の間取り事例

コの字型の注文住宅の実例をいくつか紹介します。

2階建ての中庭付き住宅

SU00252-main (3).jpg

中庭を囲むようにリビングダイニング、キッチン、和室を配置したコの字型のこのお宅は、大開口を通して室内と外がひと続きになるダイナミックな間取りです。南面のテラスや中庭と繋がるリビングは、日差したっぷりの明るい心地よい空間になっています。

アイランドキッチンからは、シースルー階段の向こうに中庭が見えるようになっており、さらにLDK全体も見渡せます。「キッチンに立つのが楽しくなりました」と奥さまもご満足そうです。中庭にはテラスを中心にご夫妻が産地まで足を運んで選ばれた植物や石を配置、和モダンな風情が漂います。

2階に水まわりや寝室、子ども室などのプライベートスペースをまとめました。コの字型住宅で、季節の潤いも暮らしに取り入れた素敵な間取りです。

2階建ての中庭付きの建築実例を見る

平屋の中庭付き住宅

SU00263-01 (3).jpg

オーナー様が住まいを建てるときに希望されたのが、「人目を気にせず、子どもたちがのびのびと遊べるように」ということでした。そこで、ビルトインガレージと建物の間にテラス付きの中庭を設けたコの字型住宅をご提案しました。

テラスに面したLDKは、自然光がたっぷりと差し込み明るい空間です。アイランドキッチンからも、リビングやテラスにいるお子さまを見守れる間取りになっています。

また、暮らしやすさも追求し、ランドリーからクローゼット・脱衣室・洗面コーナーまで続く動線を確保、収納も適所に設けました。家事もスムーズになり、片付けがしやすい平屋のお住まいです。

平屋の中庭付きの建築実例を見る

和風の外観にこだわった中庭付き住宅

SU00158-main.jpg

縦格子の門扉や塀、切妻屋根など、和にこだわったオーナー様のお住まいは、重厚で落ち着いた外観です。採光を重視して中庭も設けました。南側の一部は平屋にすることで、中庭や北側の採光を確保しています。

1階はオープンキッチンのある大空間のLDKと来客用の部屋、2階には4室の和室を設け、和風旅館の趣にされました。換気システムや調湿建材も取り入れ、心地よい暮らしを満喫されているそうです。

和風の外観にこだわった中庭付きの建築実例を見る

コの字型住宅の特徴を理解して快適な中庭のある暮らしを

20220630145925258.jpg

コの字型住宅は、採光や風通しを確保しやすくおしゃれな雰囲気がメリットですが、動線が長くなりやすい、暑さ寒さを感じやすい、建築コストが高くなるなどのデメリットもあります。

本記事で紹介したコの字型住宅で後悔しないポイントも参考にして、中庭のある家づくりを進めてみましょう。

シェアする

コラム検索

# ジャンル

# テーマ

新着コラム

パナソニックホームズ創業60周特設サイト いい毎日を、つなぐため。

公式SNS

パナソニック ホームズの事業紹介

注文住宅

分譲住宅・マンション

賃貸住宅経営

土地活用

リフォーム

中古住宅売買

企業情報

公式SNS