住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
家づくりにおいて、外構は家全体の印象を左右する重要な要素です。デザイン性やコスト面を考えながらも、しっかり防犯対策ができる外構を計画しましょう。その際は、周囲の環境との関係や、家族の希望にも配慮しながら進めることが大切です。
ここでは、基礎知識となる外構の3タイプや、失敗例、外構アイディアを紹介します。
新築やリフォームを検討する際、家本体だけでなく外構も非常に重要です。外構とは家の外周部分の構造や設計を指し、庭、駐車スペース、フェンス、門扉などが含まれます。外構のデザインは家の見た目を大きく左右し、さらに機能性や安全性にも大きく関わってきます。たとえば、防犯対策としてのフェンスや門扉の設置、使いやすい駐車スペースの配置など、実用的な機能性が求められます。また、対費用効果を意識した素材選びや施工方法も重要です。外構にしっかりと配慮することで、生活環境がより快適かつ安全になります。
外構にはプライバシーを確保する役割があります。
高いフェンスや生垣を設置することで道路からの視線を遮り、家族のプライバシーを守ります。
防犯性の向上も外構の重要な役割です。不審者が侵入しにくくするために、暗い場所にはセンサーライトを設置し、しっかりとした門扉を選ぶことが効果的です。
さらに、外構は美観やエンターテインメントスペースとしての役割もあります。素敵な庭を設計することでリラックスできる空間をつくり、家族や友人との時間を楽しく過ごすことができます。
「外構」と「エクステリア」という言葉はしばしば混同されがちですが、それぞれに異なる意味があります。
エクステリアは家の外観や外装全般を指し、壁や屋根、窓などが含まれます。
一方、外構は家の敷地内の設備やデザインに焦点を当てています。具体的には門扉、フェンス、駐車スペース、庭、舗装などが含まれます。
外構は家の美観や機能性だけでなく、防犯やプライバシーの確保にも影響します。主に3つの種類があるので、それぞれの特徴を把握し、最適なプランを見つけましょう。
オープン外構は敷地を塀やフェンスで囲わず、庭や駐車スペースが道路に対して開かれているタイプの外構です。
このデザインは、周囲に開かれた印象を与え、コミュニティとの交流を促進する特徴があります。また、塀やフェンスなどの施工がいらないのでコスト面でも有利です。
ただし、プライバシー確保や防犯面では不利なので、植栽や小さなフェンスやライトを効果的に配置して解決する方法が求められます。
セミクローズ外構は一部のみに塀やフェンスを立てるタイプです。敷地の開放感を保ちながらもプライバシーを確保しやすく、コストを抑えながら個性的なデザインを目指せます。
ただし、外からの視線を完全に防ぐことは難しく、防犯面でも敷地内に簡単に侵入するリスクがあります。そのため、適切な防犯対策が必要です。
クローズド外構は、家、庭、駐車場全てを塀やフェンスで囲んだタイプで、しっかりプライバシーの確保したい場合におすすめです。
往来の多い道路に庭やリビングが面している場合、外からの視線が気になりますが、クローズド外構であれば、庭で気軽に洗濯物を干したり、大きな窓のリビングでくつろいだりできるようになるでしょう。子どもやペットが庭から外の道路へ飛び出すリスクも少なくなります。
一方、他のタイプに比べて費用がかかるのがデメリットです。
また、侵入者が外構の内側に入ってしまうと外からは気付かれにくいので、狙われやすいとも言われています。さらに敷地が狭い場合は圧迫感があります。
外構工事の費用相場は物件の規模やデザイン、材料で大きく異なりますが、一般的には、数十万円から数百万円が必要です。
具体的には以下のとおりです。
門扉の価格は2万円〜20万円、フェンスは1mあたり1万円〜3万円が相場です。
コンクリートのアプローチは1m²あたり1万円〜3万円、レンガやタイルを使用する場合はさらに費用がかかることがあります。
コンクリートの駐車場は1台分で20万円〜40万円、カーポートを設置する場合は30万円〜100万円程度の追加費用が必要になります。
植栽や芝生の設置、ウッドデッキやテラスの施工は、それぞれ20万円〜50万円以上することがあります。
紹介した上記の費用は目安に過ぎず、実際の費用は工事内容や地域によって異なります。事前にしっかりと計画を立て業者と十分に相談することで、無駄な費用を抑えることが可能です。
注文住宅では内装にばかり力をかけ、外構に失敗してしまったというケースが少なくありません。本章では、外構のよくある失敗を紹介します。
駐車スペースが狭いと車の出し入れが難しくなります。また、後で大きな車に買い替えたり、台数を増やしたりした場合に、大きな駐車場にしておけばよかったと後悔することもあるでしょう。可能な範囲で広めのスペースを確保しておくことをおすすめします。
駐車スペースは基本的に、車両のサイズに合わせて設計します。普通自動車では幅2.5m×長さ6m、約4.5坪の土地面積を目安に確保しましょう。車の乗り降りや荷物の出し入れがしやすくなります。
複数台の車を所有する場合や大きな車を所有している場合は、さらに広めに設計することが必要です。特に大きい車やバック駐車が苦手な方は、隣家との距離を十分に保ち、広めの通路を確保することをおすすめします。
駐車スペースの広さについては、国土交通省「駐車場設計・施工指針について」をもとに執筆しています。(2024年6月時点)
庭でのガーデニングやBBQなどアウトドアを楽しみたくて水栓やコンセントを設けたものの、配置が悪く使いにくかったという声も聞かれます。庭のことばかり考えて、洗車の際に水栓が駐車場に届かないケースもよくある失敗です。
使用頻度を考慮して、水栓はガーデニングエリアや車の洗車に適した駐車スペースの近くに設置すると便利です。
BBQなど屋外でコンセントが必要な場合は、実際に使用するときの位置や使用したい器具をイメージしながら、配置や数を決めましょう。コンセントは、防水仕様を選び、防水キャップや防水ボックスを設置することで、雨や湿気から保護できます。
新築やリフォームを検討している家族や個人にとって、外構デザインは住宅の第一印象を左右する重要な要素です。機能性と美観を両立させる外構づくりのためのポイントを紹介します。
家の外構デザインは、植栽を活用することで自然な雰囲気と美しさを取り入れることができます。外構における植栽は、見た目の美しさだけでなく、防犯対策やプライバシー保護、環境保護にも有効です。
たとえば、高木や低木を組み合わせて植えることで、視線を遮りながら自然なグリーンカーテンをつくり出せます。また、自宅周りの植栽に季節感を感じさせる花や草木を取り入れると、一年を通じて楽しめる庭になるでしょう。
植栽の種類は多岐にわたりますが、まず、日当たりと土壌の条件に注目しましょう。植える場所の日当たりが良いのか、半日陰なのか、また土壌が砂地か粘土質かを確認することが重要です。
目的に応じた選び方も大切です。防犯対策にはトゲのある低木を、プライバシー保護のためには常緑樹を選ぶと効果的です。メンテナンスの手間を省くためには手間のかからない植物を選ぶと便利です。
ウッドフェンスはその自然な素材感と温かみのあるデザインが魅力です。ナチュラルな雰囲気を持つウッドフェンスは、庭やエクステリアに緑を取り入れやすい特徴があります。
たとえば、高さが腰までのロータイプのウッドフェンスと植栽を組み合わせることで、リビングから庭への視線を遮り、自然な目隠しをつくれます。
一方、高さのあるウッドフェンスは隣家との境界線を明確にし、プライバシーを守る効果があります。隣家や通りとの距離が近くなりがちな都市部でよく採用されています。
ウッドフェンスは定期的な手入れが必要ですが、防腐剤や塗装をしっかり施せば、長期間美しさを保てるでしょう。
アプローチは家の顔ともいえる重要なエリアです。訪れる人々が最初に目にする部分なので、センス良くデザインすることが求められます。
天然石を使ったアプローチは、植物や庭との調和が抜群で、自然な雰囲気を演出します。耐久性も高く、比較的メンテナンスの手間がかからないのが特徴です。
また、モダンな外観にはコンクリートを使ったすっきりとしたアプローチが合います。無駄のないデザインが魅力で、防犯にも効果的です。
自然で暖かみのある雰囲気にしたいなら、ウッドデッキを使ったアプローチがおすすめです。木材の種類や仕上げによって、おしゃれなデザインが可能です。
門柱とは、玄関前にある独立した壁状の構造物のことで、ポストや表札、インターホンが取り付けられている部分です。門柱のデザイン次第で自宅の雰囲気を大きく変えられます。
たとえば白、黒、グレーの単色を基調とした門柱は、シンプルで洗練された印象を与えます。
竹垣や石柱を取り入れた門柱では、日本の伝統美を感じさせ、風情豊かな空間を演出します。
他にも門柱にアイビーや花を飾ることで、自然との調和を感じさせる優しい印象を与えられるでしょう。特にガーデニングが好きな方には、季節の花々を楽しむことができる点も魅力です。
オリジナリティを発揮したいならば、独特な形状や素材を用いた門柱にすることで訪れる人々を驚かせる個性的な入口をつくり出せます。
家づくりを検討する際、外構は見た目の美しさだけでなく、生活の快適さや安全性にも重要な役割を果たします。
外構のタイプには、オープン、セミオープン、クローズドの3種類があるため、周囲の環境や家族の快適性、コストを考慮して選択しましょう。
次に、将来のことを踏まえた駐車場の大きさや、実際に必要な設備を決めましょう。そして、植栽やアプローチ、門柱などでプライバシーを確保しつつもデザイン性を検討してみましょう。