住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
土間のある家は、現代の住宅設計で再び注目を集めています。土間は、もともと日本の伝統的な住まいにおいて、玄関や台所などの一部として利用されてきた半屋外空間です。
現代においても土間のある家は、屋内と屋外の中間領域として、多様な用途に活用できることで人気があります。
本記事では、土間の具体的な活用方法やメリット・デメリットについて、詳しく説明していきます。
土間のある家とは、玄関やリビングの一部にコンクリートやタイル、石材などを使用したスペースを設けた住宅のことを指します。この土間は、家の内部と外部をつなぐ中間的な空間であり、汚れや湿気に強い特徴を持っています。土間は日本の伝統的な住宅様式で古くから親しまれてきましたが、現代の注文住宅においても、その機能性とデザイン性から再評価されています。
また土間は室内の空気循環を促し、自然な風通しを確保する効果もあります。室内の湿気が低減され、心地よい住環境を維持することが期待できるでしょう。
土間のある家を建てる際のポイントや活用方法について詳しくはこちら
土間は、家族の生活スタイルに応じてさまざまな活用の仕方が考えられます。本章では、土間の4つの活用方法を紹介します。
土間は、収納スペースとして非常に便利です。土足で利用できるため、ガーデニング用品や自転車、アウトドア用具など、外で使うことが多いアイテムを収納するのに最適です。また、土間は湿気がこもりにくい構造になっているため、食材やストック品を保管する場所としても重宝されます。
このように、土間を収納スペースとして利用することで、家の中をすっきりと保つことができます。
土間は、家族や友人とのコミュニケーションスペースとしても活用できます。土足で利用できるため、外からそのまま入ってくつろぐことができ、人が自然に集まる場所となりやすいためです。たとえば、土間にソファやテーブルを置くと、リビングとは違ったリラックスできる空間をつくれます。
土間は趣味を楽しむためのスペースとしてもおすすめです。土足で利用できるため、外での作業と室内スペースをシームレスにつなげることができ、ガーデニングやDIY作業、ペットのためのスペースなど、多様な用途に対応できます。
また、土間の開放感を活かして、アートスペースやフリールームとしてカスタマイズすることも可能です。
土間は、玄関と部屋をつなぐ風通しの良い空間としても活用されます。土間を設けることで、外の新鮮な風が室内に入りやすくなり、家全体の空気の循環が良くなります。これにより、湿気がこもりにくく、常に快適な住環境を保つことができます。特に、夏場には涼しい風を取り込む効果があり、省エネの効果も期待できます。
ここからは、土間のメリットとデメリットを解説します。
土間のある間取りを検討している方は、把握しておきましょう。
土間のある家のメリットは、以下の3つです。
順番に解説します。
土間のメリットは、土足で利用できることです。外から直接土間に入り、そのまま靴を脱ぐことなく使用できます。また、ペットがいる家庭では、散歩から帰ってきた後のペットのお手入れ場所としても重宝するでしょう。土足での利用が可能なため、ペットがフローリングやカーペットを汚す心配がありません。
土間はコンクリートやタイルなどの素材で構成されており、水濡れや汚れに強い特性があります。そのため掃除がしやすく、汚れるものがある場所にも活用できます。たとえば、雨の日には靴や傘をそのまま置いておいても、水が浸透する心配がありません。アウトドアグッズや子どもの遊び道具なども、気軽に収納できます。
さらに、水や汚れを気にする必要がないので、キッチンやランドリールームを隣接させて作業性の向上を図ることができます。
土間は、個性的な空間を演出するのに最適です。土間をリビングやキッチンと一体化させることで、広がりのある空間をつくり出すことが可能です。また、インテリアの一部としてアートや植物を配置することで、さらに魅力的なスペースを実現できます。
土間のある家は、以下のデメリットを考慮する必要があります。
それぞれ解説します。
土間はコンクリートやタイルなどの硬い素材が使われるため、冬場には冷たく感じることがあります。そのため、適切な寒さ対策が必要です。床暖房の設置や断熱材の使用を検討するとよいでしょう。
また、湿気もこもりやすいので、通気性を確保するための工夫が必要です。湿気がこもるとカビの発生原因になるため、換気をしたり除湿機を使用したりするとよいでしょう。
土間は一般的に他の居室と高さが異なるため、段差が生じます。バリアフリー設計が求められる場合は、土間と居室との段差を無くす工夫が必要です。
段差の解消策として、スロープの設置やフラットな土間設計を考えるとよいでしょう。
土間の床材にはさまざまな種類があり、選ぶ素材によって費用が大きく変わります。たとえば、安価なコンクリートを選ぶ場合と、高価な天然石を選ぶ場合では、初期費用が大きく異なります。
また、施工方法やメンテナンスの頻度も素材によって異なるため、長期的なコストも考慮する必要があります。
ここでは、土間のある家を建てる際のポイントについて紹介します。
土間に使用する素材選びは重要です。
耐久性とメンテナンスの容易さから、コンクリートやタイル、天然石などの採用が一般的です。コンクリートは安価ながら丈夫で扱いやすく、多くの人に選ばれています。一方、タイルや天然石は、デザイン性が高く、おしゃれな空間を演出するのに適しています。用途やインテリアのスタイルに合わせて、最適な素材を選びましょう。
土間は、湿気や寒さに弱い傾向があります。
湿気対策として、換気システムを設置するとよいでしょう。そのほか、窓や換気扇を設けることで、空気の流れを確保し、湿気を防ぎます。
また、断熱材を使用することで、土間の断熱性能を向上させ、寒さ対策を講じることも必要です。そのほか床暖房を導入すれば、寒い冬でも快適に過ごすことができます。
土間の素材や広さによって、初期費用が大きく変わるため、予算の範囲内で計画を進めることが大切です。コンクリートは比較的安価である一方、タイルや天然石は高価になりがちです。
また、前述した湿気や寒さ対策には、設備費用が発生します。断熱材や換気システム、床暖房などを導入する場合コストが追加されることを念頭に置いて予算を計画しましょう。
ここからは、土間のある家の建築実例を3つ紹介します。土間のある家を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
玄関から続く土間は「子どもリビング」です。洋室や階段とも緩やかにつながる空間で、家族が思い思いに過ごせます。「1階と2階で家族がそれぞれ自由に過ごせるし、吹き抜け越しに気配が伝わるのもいいですね」と奥さまも喜ばれています。
土間の先には、仕切りのない洋室が続いており、お子さまが遊んだり勉強したりするのに活用されています。
こちらの実例は、玄関に個室として使える土間を計画した住まいです。服飾関係のお仕事をされているご主人が土間でデザインや生地の裁断をしたり、趣味である絵を描いたりしています。引き戸を閉めれば、土間を個室としても活用できます。
シックなタイル外壁とシンプルなシルエットの二世帯住宅の住まいです。子世帯のご家族のこだわりは、玄関の続きにある広い土間空間です。趣味のキャンプ道具を壁一面にすっきりと収納できます。また、土間ではキャンプさながらに食事をしたりくつろいだりでき、大きなプロジェクターで映画鑑賞やスポーツ観戦も楽しまれたりしています。
理想の土間のある家を実現するためには、展示場や見学会に足を運びましょう。実際に見て、触れて、感じることで、土間の具体的なイメージが湧きやすくなります。また、設計や素材、設備等の具体的な情報を得られます。
本記事を参考に、自分のライフスタイルに最適な土間を検討しましょう。