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パーソナルスペースとは?狭い人・広い人の接し方や家づくりのポイントも解説

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【目次】

日常生活において「なんだか距離が近いな」と思う相手に出会った経験は、誰もが一度はあるのではないでしょうか。 ほかの人が入ってくると不快に思う個人的なエリアを「パーソナルスペース」といいます。 このパーソナルスペースの広さは、性別や年齢によって異なり、相手との関係性が大きなポイントとなります。

そこで本記事では、パーソナルスペースとは何か、範囲が狭い人と広い人の接し方の違い、家づくりにおけるポイントを解説します。 快適に過ごせる家づくりをするためにも、ぜひ参考にしてください。

パーソナルスペースとは?

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そもそも「パーソナルスペース」とは何か、きちんと理解している人は少ないかもしれません。 パーソナルスペースの役割を知っていると、人との円滑なコミュニケーションを取りやすくなります。 ここからは、パーソナルスペースの概要とともに、どのような歴史があるのかについても解説していきますので、詳しく見ていきましょう。

パーソナルスペースは個人の心理的・物理的な縄張り

パーソナルスペースとは、個人が無意識に保とうとする「自分だけの縄張り」のようなもので、心理的距離と物理的距離の2つの側面があります。 心理的距離とは「心の距離感」のことで、相手との親しさや信頼関係の度合いを指します。 一方、物理的距離は「人との空間的な距離」のことで、実際にどのくらいの距離に人がいるかを指します。

例えば、あまり面識のない人が50cm以内という近い距離に立っていると、不快感や不安を覚えることがあります。 しかし、相手が家族や恋人など親しい関係であれば、同じ距離でも自然に受け入れられるものです。 これが、パーソナルスペースにおける物理的距離の特徴です。

動物にもみられる本能的な行動がパーソナルスペース

パーソナルスペースは縄張りのような性質を持ち、人間にだけではなく、動物にもあります。 動物においては、生活の場を確保するために、ほかの群れや動物を自分の縄張りに入らないようにします。 動物の縄張りには一定の境界があり、縄張りを守るために戦うこともあります。 一方、人間のパーソナルスペースは縄張りに似た性質を持っていますが、境界のようなものはありません。

パーソナルスペースの役割について

自分のパーソナルスペースに相手が入ってくると、緊張感が高まり、心拍数が上がる傾向にあります。 すると、強い警戒心を抱いてしまい、コミュニケーションが円滑に進みません。 動物と同じように、人間も縄張りに入られると不快感を覚えるため、防衛本能が働いてしまうのです。

心理学におけるパーソナルスペースの歴史

パーソナルスペースには、アメリカの学者エドワード・ホールによって提唱された歴史があります。 相手と自然に保つ心理的な距離は、社会心理学において大切な研究対象となっていました。 アメリカの学者エドワード・ホールは、心理的距離について「プロクセミクス」として体系化したのです。

パーソナルスペースにおける4つのゾーンについて解説

パーソナルスペースと言っても、相手や状況により、いくつかのゾーンに分けられます。 まずは、4つのゾーンの特徴を理解しておきましょう。 相手に合わせた適切な距離を知っておくことにより、今後のコミュニケーションもスムーズに進みます。

親しい関係の密接距離(0~45cm)

「密接距離」とは、家族や恋人など、親しい人にだけ許せる距離を指します。 その距離は45㎝ほどといわれており、ハグといった接触も可能な距離です。 親しい関係の人であれば、不快感がないだけではなく、安心感を抱きます。 しかし、親密でない相手が密接距離よりも近くに入ってくると、不快感を持ちやすくなります。

友人や知人などの個体距離(45~120cm)

仲の良い友人と会話を楽しむときにとられるのが「個体距離」です。 個体距離ではコミュニケーションが取りやすく、軽いボディタッチレベルであれば、身体的な接触もできます。 また、相手の話す言葉も聞き取りやすく、動きや表情も読み取りやすい距離です。

ビジネス関係の社会距離(120~360cm)

仕事の関係者など、ビジネス関係で使われることが多いのが「社会的距離」です。 個体距離よりも少し離れた、120~360㎝が最適といわれています。 そのため、社会距離は会話をする際、しっかりと言葉を発しなければ相手には届きません。 なお、手を伸ばしても相手に届かない距離となることから、身体的接触は不可能です。 ビジネスをしていく上で、相手に不信感を持たせないためにも、この社会的距離を保つ必要があります。

講演や一般的な公衆距離(360cm以上)

面識のない人との適切な距離は「公衆距離」と呼ばれ、およそ360cm以上が望ましいとされています。 例えば、講習会での講演者と参加者の距離が公衆距離に当たります。 講演者と参加者の間には、基本的に個人的な関係はありません。 そのため、一定の距離を保つことにより、聞き手も安心して話を聞くことができるのです。

反対に、公衆距離よりも近い位置に知らない人が入ってくると、心理的な圧迫感や不快感を覚え、気持ちが落ち着かなくなることがあります。

パーソナルスペースに影響を与える要因について

育ってきた環境や地域性、年齢、性別などの要素に加え、そのときの状況も影響するため、人によってパーソナルスペースの感覚は異なります。 それでは、どのような要因がスペースの形成に影響を与えるのか、一つずつ解説していきます。

育ってきた環境や地域性によっても異なる

パーソナルスペースの感覚は、小さい頃に過ごした居住環境の影響を強く受けるといわれています。 例えば、あまり広くない家で育った人は、他人との距離が近くてもあまり気にならない傾向にあります。 また、地域によってもスペースの感覚には違いが見られます。 集団生活を大切にする伝統的な地域では、住民同士の距離が自然と近くなり、パーソナルスペースが狭くなることもあるでしょう。

さらに、こうした距離感は、個人の経験や学習を通じて形成されることもあります。 つまり、パーソナルスペースは生まれ持ったものというよりも、生活環境や文化、経験によって培われる性質が強いのです。

個人の年齢や性別によっても違ってくる

一般的に、年齢を重ねるにつれて警戒心が強まり、人との距離を保とうとすることが多くなります。 また、パーソナルスペースの広さや形状は性別によって異なり、女性は男性よりも広いスペースを必要とすることが一般的です。 空間の形状については、男性は前方が広く後方が狭い楕円形のスペースを持つ一方、女性はあらゆる方向からの接近を警戒し、自分を中心とした円形のスペースを形成する傾向にあります。

相手との関係性や距離感でも異なる

自身のパーソナルスペースには、人との関係性が影響を与える場合もあります。 自分が大丈夫だと思っていても、相手が距離を保ちたいと思っている場合は、意識して距離を保つことが大切です。

その場面での状況でも影響が出てくる

たとえ自分が親しいと思っている相手でも、相手がまだ距離を縮められていないと感じている場合は、自分が思う以上に広いパーソナルスペースが必要となります。 無断で相手のパーソナルスペースに踏み込むと、苦手意識を持たれてしまうことがあります。 そのため、相手の様子をよく伺いながら、適切な距離を保つことが大切です。

パーソナルスペースが狭い人への接し方

パーソナルスペースが狭い相手の場合は、どのように接したらよいのでしょうか。 ここでは、個人的なスペースが狭い人への接し方を解説していきます。

物理的な距離を確保するための工夫

スペースが狭めの人は、自分が快適に感じる距離に相手を招き入れようとします。 物理的な距離を適切に保つためには、自分が会話のペースをつかむことが重要です。 相手の話を聞くときは相槌を打ちながら聞き役に回りますが、ときにはこちらから積極的に話しかけ、自分のペースに誘導するとよいでしょう。

相手の行動の意図を理解する

パーソナルスペースが狭い人には、フレンドリーな人が多く、好奇心が旺盛な場合もよく見られます。 自分に自信があることから、アピールしているという可能性もあるでしょう。 交流を取ることが好きなため、ついつい相手との距離が近くなってしまうケースが多数です。

パーソナルスペースが広い人の特徴と接し方

先ほどは、スペースが狭い人への接し方についてお話ししました。 ここからは、一般よりもパーソナルスペースが広い人の特徴と、おすすめの接し方について解説していきます。

人との距離を保ちたい傾向が多い

パーソナルスペースが広い人には、一人でいるのを好んだり、人見知りだったりするなど、警戒心が強い傾向にあることが多いです。 このような人は、相手との距離が広いほど安心して快適に過ごせるでしょう。 また、直接的な表現や感情を表現するのが苦手な場合も多いです。 そのため、穏やかな交流を心掛けることにより、良好な関係を築きやすくなります。

慎重で警戒心が強い人が多い

パーソナルスペースが広めの人は、自分の空間への意識が高く、警戒心が強いことが多いです。 これらのことから、いきなりそのスペースに侵入されると、警戒心がさらに強まってしまいます。 まずは、顔を合わせる機会を少しずつ増やし、誠実な態度を心掛けましょう。 警戒心が和らいでくれば、距離を縮めるチャンスが生まれます。

パーソナルスペースが分からない場合の対処方法

初めて会った人とは、どのような距離で接すればよいのか、把握することはなかなか難しいでしょう。 ここでは、人とのパーソナルスペースが分からない場合の対処方法について解説していきます。

相手の反応からパーソナルスペースを把握する方法

相手のパーソナルスペースを把握したいとき、まず大切なのが自分との距離です。 相手が自分と会話するとき、どのぐらいの距離を保っているか目測してみましょう。 親密な人とはどのぐらいの距離をとっているのか見ておくと、自分が親しくなったときに距離を縮めやすくなります。

距離感を調節するためのコミュニケーションを行う

相手のことがよく分からないときには、距離感を調整できるようシミュレーションしましょう。 最初から実際の距離を縮めるのではなく、人形などを使用して人との距離を測るイメージをします。 ほかには、実際に距離を近づけていき、相手が目をそらしたり、距離を取ろうと離れたりしたら、相手に近づきすぎている合図です。 相手のスペースを侵害しないよう、適切な距離を保つようにしてください。

パーソナルスペースを確保するための家づくりのポイント

ここからは、家族が快適に過ごせるよう、個人のスペースを確保した家づくりのポイントをご紹介していきます。 パナソニック ホームズでは、プラスワンスペースにより、パーソナルスペースを作れます。 どのような方法があるのか、詳しくチェックしていきましょう。

一人の時間を確保できる部屋を作る

たとえ家族と一緒に過ごす時間が長くても、一人の時間は大切です。 パナソニック ホームズでは、パーソナルスペースを確保するために「プラスワンスペース」をご提案しています。 ちょっとした工夫により、一人の時間を確保できるプラスワンスペースを作ることが可能です。 仕事や勉強に集中する場としてのみならず、趣味を楽しんだり、お気に入りのアイテムを飾ったりするスペースとしても活用できるでしょう。

家具やパーテーションで空間を仕切る

個室が確保できない場合でも、家具やパーテーションを使って空間を仕切るだけで、パーソナルスペースをつくることができます。 例えば、リビングの一角を活用するならば、コーヒーテーブルや観葉植物などのアイテムを用いて、ゆるやかに仕切ってみるとよいでしょう。 このように、完全に空間を分離していなくても、自分だけの落ち着けるスペースはつくれます。

大がかりな工事も不要で、今のお部屋で手軽に試せるため、おすすめの方法です。

まとめ

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パーソナルスペースとは、人とコミュニケーションを取る際、安心して過ごせるために必要な距離のことを指します。 育ってきた環境や年齢、性別などの要素により、この距離感には個人差があります。 パーソナルスペースは、いわば「心の縄張り」のようなものです。 このパーソナルスペースへ急に踏み込まれると、人によっては不快感や警戒心を抱くことがあります。

円滑なコミュニケーションをとるためには、相手のパーソナルスペースを理解し、尊重することが大切です。 また、十分なパーソナルスペースが確保できることで安心感が生まれ、集中して作業に取り組めるようにもなります。 そのため、家の中にも自分だけの落ち着ける空間をつくることをおすすめします。

注文住宅をご検討の方は、設計段階からこうしたパーソナルスペースを考慮して取り入れることで、より快適で心地よい住まいを実現できます。 さらに、現在のお住まいをより快適にしたいという方は、リフォームによってパーソナルスペースを取り入れることも可能方法です。

パナソニック ホームズでは、新築・リフォームのいずれのプランでも、パーソナルスペースを意識した設計や提案を行っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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