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ベランダとバルコニーの違いとは?メリットや利用時の注意点を解説

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【目次】

家づくりを考える際、意外と見落としがちなのが「ベランダ」や「バルコニー」といった屋外空間の違いです。 どちらも似たようなものだと思われがちですが、構造や使い勝手に明確な違いがあります。 この記事では、間取りや外観を考える上で知っておきたい「ベランダ」と「バルコニー」の違いを分かりやすく解説します。

ベランダとバルコニーの違いとは?

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ベランダとバルコニーは、どちらも建物の外に設けられるスペースですが、構造や使い方に違いがあります。 ここでは、ベランダの定義を踏まえた上でバルコニーとの違いを解説し、併せてテラスやウッドデッキなどの類似スペースについてもご紹介します。

ベランダの定義

ベランダは建物から外側に突き出した構造で、もっとも大きな特徴は上部に屋根または庇(ひさし)が設置されていることです。 2階以上の階層に設けられることが多く、屋根や庇が雨水や強い日差しから保護してくれるため、洗濯物を干すスペースやくつろぎの場として重宝されています。 屋根による保護機能が、ベランダの最大の利点といえるでしょう。

バルコニーとベランダの違い

バルコニーも建物から外に張り出した空間ですが、ベランダとの決定的な違いは屋根の有無です。 ベランダには屋根があるのに対し、バルコニーは屋根を持たない開放的な構造となっています。 この違いにより、バルコニーは優れた採光性と通風性を誇る反面、降雨時の影響を受けやすいという特性があります。 設置階層についても、ベランダには階数の制限はありませんが、バルコニーは通常2階以上に配置されます。

テラスとベランダの違い

テラスは1階部分に設置される屋根のない屋外空間で、地面と直接接続している点が特徴的です。 ガーデニング、屋外でのリビング空間、食事や日光浴など幅広い用途に活用できます。 ベランダが屋根による保護機能を持つのに対し、テラスは開放感に優れているものの、気象の影響を受けやすい傾向があります。

ウッドデッキとベランダの違い

ウッドデッキは地面から一定の高さに設けられた木製の床面スペースで、主に1階部分に設置されます。 天然木材や合成樹脂などの素材でできており、屋外リビングや子どもの遊び場として人気です。 ベランダが主に上層階に設置され、屋根を持つのに対し、ウッドデッキは設置場所や構造、用途、使用素材など多くの要素が異なります。

海外ではベランダの定義が異なる

日本で「ベランダ」と呼ばれる空間は、海外では「バルコニー」として認識されます。 海外におけるバルコニーは、建物外部に張り出した手すり付きの空間を指し、屋根の存在は重要視されません。 反対に英語圏での「ベランダ」は1階部分の屋根付き空間を意味するため、日本と海外では概念や認識に大きな違いがあります。

ベランダやバルコニーのメリット・デメリット

ベランダ、バルコニー、テラス、ウッドデッキは、住まいの外空間を豊かにする人気の設備ですが、それぞれに特徴や使い勝手の違いがあります。 ここでは、メリット・デメリットを簡単にまとめて紹介します。

種類メリットデメリット
ベランダ雨や直射日光を防げる、洗濯物干しに便利屋根がある分、日当たりや風通しがやや劣る
バルコニー日当たり・風通しがよい、開放感がある雨の影響を受けやすい、洗濯物がぬれやすい
テラス広く使える、ガーデニングやBBQに最適屋根がないため天候の影響を受けやすい
ウッドデッキ自然素材で温かみがある、アウトドアリビング向きメンテナンスが必要、劣化しやすい

ベランダのメリット・デメリット

ベランダの最大の長所は、屋根が降雨や強烈な日差しを効果的に防いでくれることです。 天候を気にせずに洗濯物を干せるほか、ちょっとした作業エリアとしても活用しやすいのが魅力です。 夏季には室内への日射を軽減し、家具や床材の日焼け防止にも貢献します。 一方、バルコニーと比較して採光や通風が制限され、室内全体が暗い印象になる可能性があることが短所として挙げられます。

バルコニーのメリット・デメリット

バルコニーは屋根がない構造のため、優れた採光性と通風性を確保でき、洗濯物の乾燥効率がよいことが大きな利点です。 また、室内全体が明るくなります。 しかし、降雨日には洗濯物を干すことができないことに加え、夏季は強い日差しにより室内温度が上昇しやすいという欠点があります。

テラスのメリット・デメリット

テラスは建物の1階に設置されるスペースです。2階以上にあることが多いベランダやバルコニーと違って転落の危険性がないため、小さな子どもや高齢者も安全に利用できるのが大きなメリットです。 ガーデニングやバーベキューなど多様な用途に使用でき、開放的な雰囲気を楽しめます。 ただし、防犯面や害虫、周囲からの視線などには対策が必要という面もあります。

ウッドデッキのメリット・デメリット

ウッドデッキは天然素材の温かみがあり、リビングと連結した屋外リビングスペースや子どもの遊び場、家族のコミュニケーション空間として多目的に活用できます。 木材を使用したベランダは、自然のぬくもりを感じられる魅力がありますが、長く美しく保つためには定期的なメンテナンスが欠かせません。 防腐処理や塗装を施すことで、劣化や虫害のリスクを抑え、いつまでも快適に使い続けることができます。

ベランダとバルコニーどちらを選ぶべき?

ベランダとバルコニーは、それぞれに適した使い方やライフスタイルがあります。 ここでは、それぞれにおすすめの方の特徴や理由を解説します。

ベランダを選ぶのがおすすめの方

ベランダは屋根や庇があるため、雨や強い日差しを防ぐことができます。 そのため、天候を気にせず洗濯物を干したい方や、日差しや雨をしっかり防ぎたい方にとって理想的なスペースです。 作業エリアやちょっとした収納スペースとしても活用でき、日常の利便性を重視する方にもおすすめです。 夏季には室内への日射を軽減し、家具や床材の日焼けを抑える効果もあります。 気象条件の影響を最小限に抑えて、快適に使用したい方に向いています。

バルコニーを選ぶのがおすすめの方

バルコニーは屋根がない構造のため、室内にたっぷりと自然光を取り入れたい方や、開放的な空間を求める方におすすめです。 また、ガーデニングや日光浴、家庭菜園を楽しみたい方にも最適なスペースです。 明るく温かな雰囲気を好む方や、アウトドアリビングとして活用したい方にもバルコニーは適しています。

ただし、雨や強い日差しが直接当たるため、夏場はシェードやパラソルを設置して紫外線対策をおこなったり、雨天時には家具や植物を屋内に避難できるよう収納場所を確保しておくことが大切です。 また、防水性の高い床材や耐候性のある家具を選ぶなど、メンテナンス性にも配慮すると快適に長く使えます。

ベランダやバルコニーを使用する際の注意点

ベランダやバルコニーは、快適で便利な屋外スペースですが、利用時にはいくつかの注意点があります。 集合住宅やマンションでは、ベランダやバルコニーが共有部分に該当することが多く、管理規約によって利用ルールや禁止事項が定められている場合があります。そのため、使用する前に必ず規約を確認し、近隣住民への配慮を心がけることが大切です。

一方で、注文住宅などの戸建て住宅ではベランダやバルコニーが専有スペースとなるため、共有部分としての制約や配慮は基本的に必要ありません。ただし、周囲の住環境に配慮した使い方を心がけると快適な生活につながります。 ここでは事前に確認しておきたい、ベランダやバルコニーに関する一般的な注意事項を紹介します。

ベランダ・バルコニーは緊急時の避難経路

ベランダやバルコニーは、火災や地震などの緊急時において重要な避難経路となります。 そのため、通路の幅は最低でも60cm以上、可能であれば75cm以上を確保しておくことが望まれます。 避難の妨げとなる大型家具や植木鉢などの物品は置かず、日頃から整理整頓を心がけましょう。 また、避難ハッチや隣戸との間仕切り付近も、物を置いて塞がないよう注意が必要です。 安全を確保するためにも、日頃から「避難経路を塞がない使い方」を意識することが大切です。

グリーンカーテンは禁止されている場合がある

美観や安全性の観点から、植物を壁に伝わせるグリーンカーテンを禁止しているマンションも存在します。 共用部分であるベランダやバルコニーは、住民全体の快適さや避難経路の確保が重視されるためです。 設置を検討する際は、必ず管理規約を事前に確認し、ルールを守って利用することが大切です。 周囲への配慮も忘れずに行いましょう。

ビニールプールの使用にも注意が必要

先述のとおり、マンションのベランダは共用部分にあたります。 共用部分の利用ルールはマンションの管理規約で定められていますが、ビニールプールの使用に関しては明記されていない場合もあります。 そのため、ビニールプールの使用は問題ないと誤解されがちですが、ベランダは避難経路としての重要な役割を持つため、通路を塞ぐ物を長時間置きっぱなしにすることは禁止されています。

特に夏の間、頻繁に水遊びをするからといってビニールプールをベランダに置きっぱなしにするのは避けましょう。 また、プール使用後に水を排水する際は、隣室や下階への水漏れを防ぐため、一度に大量の水を流さず、少しずつ排水することが大切です。

子どもの踏み台になるような物を置かない

子どもは好奇心から、身近な物を踏み台にしてベランダやバルコニーの手すりを乗り越えようとすることがあります。 特にプランターや椅子、段ボール、室外機などは危険です。 転落事故を防ぐため、子どもの足場になりやすい物は極力置かないよう心がけましょう。 日頃から安全対策を徹底し、安心して過ごせる住環境を整えることが大切です。

ベランダやバルコニーをリフォーム・設計する際の注意点

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ベランダやバルコニーをリフォーム・設計する際には、見た目や快適さだけではなく、安全性や法的な規制、周囲への配慮など多くの注意点があります。 ここでは、リフォーム・設計時に押さえておきたい重要な注意点について詳しく解説します。

用途を明確にする

ベランダやバルコニーを快適に活用するためには、用途をしっかりとイメージすることが大切です。 洗濯物干しやガーデニング、アウトドアリビング、子どもの遊び場など、目的によって必要な設備や設計は大きく異なります。 家族構成やライフスタイルに合わせて、どのように使いたいかを具体的に考え、リフォーム後や新築後の生活を想像しながら計画を立てましょう。 明確な目的を持つことで、無駄のない快適な空間づくりが実現します。

デザインバランスに注意する

ベランダやバルコニーは住まいの外観に大きく影響するため、デザインバランスに注意が必要です。 外壁や建物全体の色・形状と調和するように計画することで、統一感のある美しい仕上がりになります。 建物全体の外観や周囲の景観との調和を考慮することは、注文住宅の設計段階でもリフォーム時にも重要なポイントです。 おしゃれでありながら、周囲に溶け込むデザインを意識して進めましょう。

リフォームの場合は、外壁と同系色を選んだり、素材感を合わせたりすることで、見た目の調和がさらに高まります。 こうした配慮によって、住まい全体の印象がよりよくなります。

プライバシーの確保や防犯対策を意識する

ベランダやバルコニーは、近隣住民や通行人からの視線にさらされやすい場所です。 そのため、プライバシーの確保や防犯対策をしっかり意識することが重要です。 目隠しフェンスや格子の設置、鍵付き窓の採用など、プライバシーと防犯に配慮した設計が求められます。

日当たりや風通しを意識する

ベランダやバルコニーは、屋外空間ならではの日当たりや風通しを最大限に生かすことが、快適に使うためのポイントです。 設計段階やリフォーム時には、周囲の環境条件を十分に考慮しましょう。 前項で解説したプライバシーや防犯対策を重視しすぎると、光や風が遮られてしまうこともあるため注意が必要です。 格子や半透明のフェンスを取り入れるなど、快適さと安全性のバランスを考えた設計が求められます。 洗濯物干しやガーデニングなどの用途に合わせて、日差しや風がしっかり届くよう工夫しましょう。

子どもの安全を確保する

小さなお子さまがいるご家庭では、手すりの高さや格子の隙間など、安全性をしっかり確保することが必須です。 手すりの高さは建築基準法で1,100mm以上と定められていますが、より安全性を高めるためには1,200mm以上が推奨される場合もあります。 また、格子の隙間は日本産業規格(JIS)により110mm以下と規定されていますが、すり抜けや乗り越えを防ぐには90mm以下に抑えるのが望ましいでしょう。

さらに、足がかりや手がかりとなる構造を避けることも大切です。 必要に応じて転落防止ネットやラティスの設置も検討し、お子さまの安全を最優先に考えた住まいづくりをおすすめします。

ベランダやバルコニーのおすすめの活用方法

ベランダやバルコニーは、洗濯物を干す場所だけでなく、くつろぎの空間や家庭菜園、子どもの遊び場、アウトドアリビングなどさまざまな使い方が可能です。 ここでは、ベランダやバルコニーのおすすめの活用方法を具体的に紹介します。

セカンドリビングやカフェスペースにする

ベランダやバルコニーをセカンドリビングやカフェスペースとして活用すれば、住居内と自然につながる癒しの空間を演出できます。 床にデッキ材やタイルを敷いたり、テーブルやチェアを設置したりすることで、気軽に屋外で読書やティータイムを楽しめます。 広さや動線に合わせて家具を選び、快適でおしゃれなプライベート空間をつくるのがおすすめです。

ガーデニングや家庭菜園を楽しむ

プランターや小型フェンスを活用して、ベランダやバルコニーを小さな花園に仕立てると、心が安らぐ癒し空間が生まれます。 色とりどりの花や、季節に合わせた植物を並べれば、日々の暮らしに彩りと潤いが加わるでしょう。 また、ミニトマトなどの家庭菜園も手軽に始めることができ、育てる楽しさや収穫の喜びも味わえます。 水やりや落ち葉の管理など、周囲への配慮を忘れずに、気持ちよくガーデニングを楽しみましょう。

ワークスペースにする

ベランダやバルコニーをワークスペースとして活用するのもおすすめです。 自然光や新鮮な空気を感じられるため、室内とは違った気分で作業できます。 小型の机や椅子、パソコンを設置すれば、簡単に自分だけの快適な仕事空間が完成します。 気分転換やリフレッシュにもなり、集中力の向上にもつながるでしょう。 テレワークや勉強など、さまざまな用途に対応できる便利な使い方です。

子どもの遊び場にする

ベランダやバルコニーにある程度の広さがあれば、レジャーシートを敷いておもちゃを並べるだけで、手軽に子どもの遊び場をつくることができます。 天気のよい日には、お弁当やおやつを持ち込んで、ピクニック気分を楽しむのもおすすめです。 ただし、転落防止の柵やマットを設置するなど、安全対策はしっかり行いましょう。 また、周囲への騒音や物の落下にも十分注意し、家族みんなが安心して過ごせる空間づくりを心がけることが大切です。

ベランピングを楽しむ場にする

ベランダやバルコニーにアウトドアテーブルやチェア、テント、ランタンなどを設置すれば、自宅にいながら本格的なキャンプ気分を楽しめる「ベランピング」が手軽に実現できます。 天気のよい日には、家族や友人と食事やおしゃべりを楽しみながら、非日常の開放感を満喫できるでしょう。

ただし、火気の使用は避け、キッチンで調理した料理を持ち込むなどして、安全に楽しみましょう。 また、騒音やにおい、避難経路の確保など、近隣への配慮を忘れないことも大切です。

まとめ

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ベランダやバルコニーは、見た目や用途が似ているようでいて、それぞれに明確な特徴やメリット・デメリットがあります。 ご自身のライフスタイルや住まいの条件に合わせて最適なスペースを選び、快適かつ安全に活用することが大切です。 注文住宅に取り入れたい方も、既存住宅のリフォームを検討している方も、ベランダやバルコニーのある住まいづくりなら、パナソニック ホームズにご相談ください。 パナソニック ホームズなら、お客さまのご要望に寄り添いながら、豊富な実績と提案力で理想の住まいをかたちにします。

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