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マイホームの住宅ローンで必要な頭金はいくら?相場や注意点を解説

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【目次】

マイホームを購入する際、「頭金をいくら用意すればいいのか」と悩む方は少なくありません。 頭金は多いほど安心というイメージがありますが、実際にはご家庭の状況やライフプランによって適切な金額は変わります。

本記事では、マイホーム購入時の頭金額の目安や相場、金額を決める際のポイントを分かりやすく解説します。 納得のいく資金計画を立てるための参考にしてみてください。

マイホームを購入するのに頭金はいくら必要?

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住宅ローンの頭金の金額によって、資金計画は大きく変わります。 マイホームの頭金は、役割や目安を理解しておくことで、スムーズな資金計画が可能です。 まずは、住宅ローンにおける頭金の基礎知識をご紹介します。

頭金とは

頭金とは、住宅を購入する際に物件価格の一部を現金で支払う費用を指します。 マイホームを取得する際に、購入代金をすべて現金で用意するのは難しいため、住宅ローンを組むのが一般的です。

住宅を購入する際に、購入代金の一部を売り主に支払う費用が「頭金」になります。 頭金を支払うことで住宅ローンの借り入れ額が減り、その分、毎月の返済額や利息の負担を抑えられます。結果として、総返済額も少なくなるでしょう。

頭金の目安

一般的に、頭金は物件価格の10~20%程度が目安とされています。 例えば3,000万円の住宅であれば、300万~600万円程度が頭金の目安です。 頭金を売り主に支払うことで、住宅ローンの借り入れ額は残りの80~90%程度に抑えられ、金融機関の審査にも通りやすくなる可能性が高まります。

実際、住宅金融支援機構が発表した「2024年度フラット35利用者調査」によると、注文住宅の融資利用者における頭金の平均割合は18.5%、借り入れ額は78.3%という結果です。

このように、実際のデータから見ても、住宅価格の10~20%が一般的な目安といえるでしょう。

※2025年8月現在

出典:住宅金融支援機構「2024年度フラット35 注文住宅融資利用者の主要指標

頭金の相場

住宅ローンを利用する際、頭金としてどれくらいの金額を用意するのが一般的なのか、住宅金融支援機構による2023年・2024年度の平均データをもとに確認してみましょう。 以下の表は、注文住宅における「建物のみ」と「土地と建物」のケース別に、頭金の平均金額や割合を比較したものです。

注文住宅

建物のみ

土地付注文住宅

2023年

2024年

2023年

2024年

建設費

3,861.1万円

3,932.1万円

3,405.8万円

3,512.0万円

頭金(手持金)の平均

699.0万円

729.0万円

473.8万円

460.7万円

頭金の割合

18.1%

18.5%

9.7%

9.2%

※手持金にはローンの頭金の他にも手付金や諸経費が含まれている場合があります

上記データから、頭金の相場は住宅取得総額の10~20%程度が一般的であることが分かります。 2023年度と2024年度を比較しても、頭金の割合に大きな変化は見られません。

※2025年8月現在

出典:住宅金融支援機構「2024年度 フラット35利用者調査

頭金を支払うメリット

住宅ローンを利用する際「頭金をいくら支払わなければならない」といった明確なルールはありません。 それでも多くの人が、ある程度の頭金を用意してから住宅を購入しているのが特徴です。

ここでは、頭金を支払うことで得られる具体的なメリットを紹介します。

総返済額を減らせる

住宅代金の一部を事前に頭金として支払っておくと、住宅ローンの借入金額はその分少なくなります。 同じ金利条件でも、借り入れ額が少なければ利息の総額も減るため、最終的な返済額を抑えられるでしょう。 さらに、住宅ローンによる借り入れ額が少なければ、将来的に繰り上げ返済をしやすくなります。

返済のペースを早めることで、ローンの完済時期を前倒しにできる可能性も高まるでしょう。 「できるだけ早くローンを完済したい」「将来の返済負担を軽くしたい」と考えている方は、頭金を多く用意しておくと良いでしょう。

毎月の返済負担を軽減できる

頭金を多めに用意すれば、住宅ローンの借入金額を抑えられます。 借り入れ額が少なくなればその分、利息も減るため、毎月の返済額を抑えられるのが大きなメリットです。

月々の返済額が抑えられることで、生活費や教育費、レジャー費などにも余裕が生まれ、家計のやりくりがしやすくなります。 将来に向けた資金計画も立てやすくなり、ライフイベントや老後への備えもスムーズに進められるでしょう。 月々の支出にゆとりが生まれることで、貯蓄に回せる資金も確保しやすくなります。

貯蓄した分を繰り上げ返済に活用すれば、返済期間の短縮が可能となり、ローンの早期完済にもつながるでしょう。

住宅ローンの審査に通りやすくなる

住宅ローンを利用するには、金融機関の審査に通過しなければなりません。 この審査では年収や勤続年数、現在の借り入れ状況などをもとに、申込者の返済能力が重視されます。

頭金を支払うことで借入金額が抑えられると、年収に対する年間返済額の割合である「返済負担率」も低くなるでしょう。 返済負担率が低いほど、無理のない返済計画となり、金融機関からの信用も高まります。

その結果、審査に通りやすくなるでしょう。 こうした理由から、頭金を用意することは住宅ローン審査を有利に進めるうえでも、重要な要素といえるでしょう。

金利が下がる可能性がある

利用する金融機関によっては、頭金を支払うと金利が下がる場合があります。

例えば、住宅金融支援機構が提供する「フラット35」なら、融資率が9割以下、つまり頭金を1割以上入れると金利が下がる仕組みです。 フラット35とは、最長35年、全期間固定金利で返済額が変わらないのが特徴です。

フラット35を利用した場合の、借入期間21年以上35年以下の金利水準は下記のとおりです。(2025年8月現在)

融資率

金利の範囲

最も多い金利

9割以下(頭金1割以上)

年1.870~4.140%

年1.870%

9割超(頭金1割未満)

年1.980~4.250%

年1.980%

このように、頭金を多く支払うことで金融機関のリスクが軽減され、金利が下がるケースもあります。 頭金を多く入れると借り入れ額が減り、その分毎月の返済額や利息が少なくなります。結果として、長期的に見れば総支払い額の負担を軽減できるでしょう。

※2025年8月現在

出典:住宅金融支援機構「金利情報

頭金ゼロでもマイホームは購入できる?

頭金を支払うメリットについて見てきましたが、頭金なしでマイホームの購入も可能です。 ここでは、頭金ゼロで住宅を購入する方法や注意点について解説します。

頭金ゼロでも購入は可能

三井住友信託銀行の調査によれば、全年代では頭金ゼロが28.7%、頭金1割が22.1%となります。半数以上の方が1割以下の頭金で、住宅を購入しています。 年代ごとの頭金の割合は、下記のとおりです。

年代

ゼロ(頭金なし)

1割くらい

2割くらい以上

全年代

28.7%

22.1%

49.2%

20~29歳

21.9%

15.1%

63.0%

30~39歳

42.8%

24.2%

33.0%

40~49歳

33.2%

27.0%

39.8%

50~59歳

26.5%

22.4%

51.1%

60~69歳

23.7%

19.0%

57.3%

特に30代は頭金ゼロが42.8%、1割くらいが24.2%と少ない頭金で購入している割合が目立ちます。40代や50代に比べると貯蓄額が少なく、ローンに頼る傾向が強い世代といえるでしょう。

※2025年8月現在

出典:三井住友信託銀行「令和の“住まい”と住宅ローン事情(2025年)

頭金ゼロで住宅を購入する際の注意点

頭金を支払わずに住宅ローンを利用すると、借入金が増えるため、ローンの総返済額が大きくなります。 特に、金利が高く設定されている場合には、長期的に見て支払い総額が膨らみやすいでしょう。

ただし、借り入れ額が多いと、住宅ローン控除の恩恵をより多く受けられます。 住宅ローン控除とは一定の条件を満たすことで、年末時点の住宅ローン残高の0.7%が、所得税や住民税の一部から控除される仕組みです。控除される期間は、最大13年間です。 頭金ゼロでローン残高が多く残っている場合は、控除額が大きくなる可能性があります。

ただし、控除には上限があるため過度に有利になるわけではありません。また、将来的な金利上昇や返済負担の増加リスクも踏まえ、総合的に判断することが重要です。

※2025年8月現在

出典:国土交通省「住宅ローン減税

繰り上げ返済を上手に活用

今後の金利上昇リスクが低く、返済余力もある場合は、繰り上げ返済を検討するのもおすすめです。頭金なしでマイホームを購入する際は、将来的な返済負担を見据えておきましょう。 繰り上げ返済とは、毎月の返済とは別にまとまった金額を返済し、ローンの残高や返済期間を減らす方法を指します。

頭金が今すぐに準備できなくても、あとから繰り上げ返済することで、金利負担を抑えたり、ローン完済の時期を早めたりすることが可能です。 繰り上げ返済は、将来的な家計や収入の見通しに応じて、柔軟に対応できるのがポイントです。

頭金ありとなしで返済金額はどう変わる?

頭金の金額によって、住宅ローンの返済金額はどのように変わるのでしょうか。 ここからは、頭金の金額によって返済がどのように変わるのか、シミュレーション結果をもとに見ていきましょう。

返済シミュレーション

頭金の金額によって、返済金額がどのように変化するのか、借入金額3,000万円、3,500万円、4,000万円を例にして見てみましょう。

返済期間は35年、ボーナス払いなし、元利均等返済でシミュレーションします。( https://homes.panasonic.com/phkk/loansimulation/)

金利は、フラット35(借入期間21年以上35年以下)で2025年8月時点に最も利用されている金利に基づき、1.8%として算出しました。

【借入金額3,000万円】

 

頭金ゼロ

頭金300万円

頭金600万円

借入金額

3,000万円

2,700万円

2,400万円

毎月の返済額

9万6,327円

8万6,695円

7万7,062円

ローン返済総額

4,045万7,327円

3,641万1,762円

3,236万6,011円

【借入金額3,500万円】

 

頭金ゼロ

頭金350万円

頭金700万円

借入金額

3,500万円

3,150万円

2,800万円

毎月の返済額

11万2,382円

10万1,144円

8万9,906円

総返済額

4,720万432円

4,248万389円

3,776万346円

【借入金額4,000万円】

 

頭金ゼロ

頭金400万円

頭金800万円

借入金額

4,000万円

3,600万円

3,200万円

毎月の返済額

12万8,437円

11万5,593円

10万2,749円

総返済額

5,394万3,351円

4,854万9,016円

4,315万4,681円

・お借入期間中を通して、お借入金利は変わらないものと仮定しております。将来の金利動向により、実際のご返済額が、試算結果と異なる場合があることにご注意ください。

・シミュレーションの試算結果は、あくまでも目安であり実際の返済予定額と異なる場合がございます。

無理のない範囲で頭金を用意できれば、長期的に見て返済負担を軽減できるでしょう。 将来のライフプランも踏まえて、最適な頭金の額を検討しましょう。

頭金は多いほど良い?

「頭金はできるだけ多く用意した方がいい」と考える方も多いでしょう。シミュレーション結果を見ると、頭金が多いほど毎月の返済額や総返済額を抑えられることが分かります。

ただし、頭金を貯めるのに何年もかかってしまうとその間に金利が上昇したり、希望するエリアの物件が売れてしまったりと別のリスクが生じるケースがあります。 頭金の支払いにこだわりすぎず、収入やライフプランにあわせて、マイホームの購入を考えてみることも大切です。

マイホームの頭金の金額を決めるときのポイント

頭金の目安は分かったものの、具体的にどれくらい用意すればよいか迷う方もいるでしょう。 ここでは、マイホームの頭金を決める際のポイントや目安の考え方を解説します。

頭金以外にかかる費用も含めて必要な金額を確認しておく

住宅の購入にはさまざまな費用がかかるため、頭金以外にかかる費用も含めて必要な金額を確認しておくことが重要です。 例えば、印紙代・登記費用・各種手数料などの諸費用、家具・家電の購入費、引っ越し代も確認しましょう。

さらに注文住宅の場合は、着工後の設計変更などによって追加費用が発生するケースもあります。 頭金の金額を決める際は、ゆとりを持った資金計画を立てましょう。

出費にも対応できるよう備えておく

頭金を準備する際、全額を住宅購入用の資金に充ててしまうと、急な出費に対応できなくなる可能性があります。 そのため、頭金とは別に生活費や予備費としての資金を確保しておくとよいでしょう。

一般的には、生活費の3~6カ月分を目安に緊急用の資金を用意しておくと、いざというときにも安心です。 予備資金があれば突発的な支出にも柔軟に対応でき、家計を維持しやすくなります。

ライフプランに必要な資金を確保しておく

頭金の金額を決める際は、将来的な支出を見越しておくことも重要です。 例えば、車の買い替えや出産に関わる費用、教育費など、多様なライフイベントが発生する可能性があります。 住宅ローンの返済期間中に支出が重なっても困らないように、あらかじめ資金を確保しておきましょう。

ライフプランを明確にすることで、どの時期にどのくらいの出費が必要かを把握しやすくなります。結果的に、現実的でバランスの取れた返済計画につながります。 将来を見据えた資金設計をもとに、無理のない頭金を設定することがポイントです。

まとめ

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住宅ローンを組む際に頭金を用意することで、利息を抑え、月々の返済額を軽減できます。 一般的には、物件価格の10~20%が頭金の目安ですが、ご自身に合った金額を用意することが大切です。

パナソニック ホームズでは、注文住宅のご提案だけではなく、資金計画に関するご相談も承っております。 住宅の購入時期や資金計画など、住まいづくりにご不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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