住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
ウォークインクローゼット(WIC)を取り入れている住宅に憧れはありませんか?ウォークインクローゼットは、家族の衣類をはじめ、季節品や家電なども収納できるとあって人気が高まっています。
本記事では、ウォークインクローゼットを間取りに採用したい方に向けて、メリットや間取り設計のポイントを実例とともに解説します。デザインでも、機能面でも満足できる空間を作るためのヒントを探りましょう。
ウォークインクローゼットは「Walk-in Closet(略してWIC)」と表示される収納空間のことです。人が入って歩けるだけのスペースを確保した収納スペースを示すケースが多いでしょう。ハウスメーカーの設計図によっては、「WCL」や「WTC」と表記される場合もあります。
ここではまず、ウォークインクローゼットのメリットやデメリットについて概要をチェックしましょう。
ウォークインクローゼットのメリットは以下のとおりです。
ウォークインクローゼットは、一般的な扉収納タイプのクローゼットとは異なり、衣類以外にもさまざまなものを収納できます。たとえば、季節ものの扇風機や暖房器具・スーツケース・シーズンオフの布団類など、室内で置き場に困るものの保管が可能です。収納をまとめられる分だけ、住宅の居住スペースにも余裕が生まれ、スッキリとした空間になるでしょう。
また、人が入っても広さがある空間のため、クローゼット内でそのまま身支度を整えることも可能です。寝室や共同のスペースで着替える必要もなくなり、家族の目も気になりません。
家族の衣類をひとまとめに収納しておける点も魅力です。通常のクローゼットなら季節ごとに棚の中身を入れ替える必要がありますが、ウォークインクローゼットはエリアごとに服を分けられ、すぐに取り出せます。
一方で、ウォークインクローゼットを設置するデメリットもあります。
ウォークインクローゼットを設置するには、人が通れるほどの広いスペースを確保しなくてはなりません。そのためには、併設する寝室や個室のスペースを削る必要も出てくるでしょう。
また、ウォークインクローゼットは広いからといって何でも置いてよい場所ではありません。適材適所にものを収納できないと、使い勝手が悪くなり、管理も乱雑になってしまいます。着替えや他の目的でも使用したいのであれば、人が動ける分の余白もきちんと確保し、ただの物置にならないような管理・保管が必要です。
ここからは、ウォークインクローゼットの設計を決めるための基礎知識として、種類や広さ・設置場所の目安を解説します。自宅の環境に合ったものを考えてみましょう。
ウォークインクローゼットには、4つの種類があります。
広さに余裕があり十分な収納が可能な順に「コの字型<Ⅱ型<L型<I型」となっており、目的や広さに応じて検討していきます。
広さの目安は、人が通れる幅として最低でも600mm以上を確保しておくのを前提として、「人数×畳数」で計算するのが一般的です。2人なら2畳で、人数やものが多くなりそうならプラス1畳にするなど調整します。
衣類が収納できれば問題ない場合は、奥行きが650mm以上であることが望ましいです。(布団など大きなものの場合は750mm以上)
ただし、家族構成の変化や成長に合わせて、今後ものが増えたり減ったりすることも考えながら広さを決めましょう。また、ウォークインクローゼットにすべての収納をまとめるのでなく、保管場所を分散して個別クローゼットを使うかも想定しながら検討します。
ウォークインクローゼットは衣類をしまう目的が大きいため、以下の場所に設置するのが一般的です。
寝室のそばに設置する場合は、起床後すぐに身支度を整えられるメリットがあります。洗面所や浴室近くの場合は、帰宅時や風呂上がりの着替えが楽になるでしょう。家族みんなで使いたいときは、寝室や子ども部屋などがあるフロア内に設けて、誰もがアクセスしやすいようにしておくと便利です。
どこに設置するかによって家事効率や快適性も変化するため、日々の暮らしを見直しながら設置場所も慎重に検討しましょう。
棚の配置にもバリエーションがあります。
最後に、ウォークインクローゼットを実際に導入した注文住宅の事例をご紹介します。
こちらは、壁紙にもこだわりながらアンティークな雰囲気のウォークインクローゼットを設計しました。
収納はパイプハンガーを2列入れ、衣類の種類別に収納できるようにしています。また、クローゼット内には上品で重厚感のあるドレッサーを設置し、壁紙のデザインともぴったりです。
柄クロスが印象的なウォークインクローゼットがある建築実例を見る
こちらは、主寝室に併設してウォークインクローゼットを取り入れています。クローゼットには扉をつけず、あえてオープンな状態にして使い勝手を良くしました。
内装は、住宅全体のインテリアともマッチするよう、グレーとホワイトをベースに統一感を演出しており、落ち着いた印象です。
また、こちらの邸宅では玄関内にもシューズインクローゼットを作り、収納の機能性を高めています。
オープンスペースにウォークインクローゼットがある建築実例を見る
こちらの邸宅は、2階にリビングと寝室・ゲストルーム・ウォークインクローゼットを設計しました。廊下を縮小して設計したため、広々としたL字型を確保でき、移動もスムーズです。
内装はもともと持っていた照明やアンティーク家具を活用してレイアウトし、グリーンをベースにした額縁デザインの壁紙ともマッチさせています。
ウォークインクローゼットは、かさばってしまう衣類や布団をまとめて収納でき、着替えや衣替えの手間も時短できる利便性の高い空間です。
ただし、住まいに合わせて適切な形状や広さを設計しないと、使い勝手が悪くなり、ただの物置となってしまうケースもあります。
将来の家族構成やライフスタイルまで考えたうえで、理想のウォークインクローゼットを設計しましょう。