住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
住まいに中庭があると、周囲と隔てられた特別な空間を提供し、自然を取り入れたリラックスできる場となります。中庭は住まいの印象を変え、素材やデザインによって居住空間を魅力的にする要素です。特に都市部では、貴重な自然とのふれあいの場としての役割も担うでしょう。
この記事では、中庭のある家のメリットやデメリットについて詳しく解説します。家づくりを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
中庭には、メリットと考慮すべきデメリットが存在します。ここでは、中庭のメリットとデメリットを紹介します。
中庭の構造的な特性により、光と風を室内に取り入れやすくなり、日中は明るく風通しの良い住環境を実現できます。
特に、間取りの工夫と窓を大きく設計することにより、室内全体に自然光が行き渡るでしょう。
中庭は外部からの視線を遮ることができるため、プライバシーが確保された空間を実現できます。特に小さなお子さんやペットと過ごす家庭では、安心した時間を過ごせるでしょう。 外からの音や視線が遮られると、リラックスした状態で過ごせます。
中庭を設ける際のデメリットには、建築費用の増加が挙げられます。中庭によって壁面数が増えるため、追加の耐震工事や材料が必要となり、予算に影響が出ることが少なくありません。
また、設置後も定期的なメンテナンスが必要です。特にウッドデッキを取り入れたり、植物を育てたりする場合には、こまめな管理が伴います。そのため、総合的なコスト面を把握した上で、中庭の計画を立てることが重要です。
中庭がある住まいでは、屋根の設計や雨水の排水設備が重要です。ゲリラ豪雨や記録的な大雨などのリスクに備えて、屋内への水の侵入を防ぐための工夫が要求されます。また雨水が中庭にたまりやすい場合もあるため、処理ができるシステムを整備することが必要です。
中庭のある家において、間取りは重要です。ここでは、中庭のある家に適した間取りのポイントを紹介します。
ロの字型の間取りは、中庭の全面を囲むように壁が配されたデザインです。
ロの字型にすると、室内空間と中庭が自然につながり、広がりを感じさせます。さらに、完全に外部の視線を遮ることができるため、プライバシーも確保でき、安心して過ごせる空間となるでしょう。
コの字型の間取りは、三方を建物によって囲まれた中庭のデザインのことで、一方は壁に囲まれていないため開放感があります。
壁がない面にはフェンスなどを設け外部の視線を遮ることでプライバシーを守ることができるでしょう。
平屋における中庭の存在は、特に心地良さをもたらします。平屋の中心部は暗くなりがちですが、中庭によってたっぷり太陽光を取り込めます。
また、平屋特有のオープンなデザインは、家族のコミュニケーションを促す要素の一つです。
狭小地でも中庭を設けることは、デザイン次第で実現可能です。高低差を利用したり、段差のある庭にしたりすることで、視覚的な広がりを演出することもできます。
また狭小地は周囲の建物との距離が近いため、プライバシーの確保が課題になりますが、中庭を設けることで自宅の中心に安らぎの空間をもつことができます。
中庭のある住まいの価格は、さまざまな要因によって左右されます。ここでは、中庭のある家の価格について解説します。
中庭を設計に取り入れる場合、間取りやデザインに応じて50万円から300万円以上といった価格帯が一般的です。この価格には、基礎工事や中庭周辺の舗装、さらには庭木や花壇の植栽といった要素も含まれます。
予算を設定する際には、建物本体のコストだけでなく、中庭に関連する全ての要素を考慮することが重要です。チェックリストを作成し、想定される費用を明確にすることで、予算の確保や資金計画がスムーズに進むでしょう。
中庭がある住宅では、建築費用だけでなく、維持管理にかかる費用も考慮しましょう。中庭に溜まった雨水が家の中に入り込まないよう、排水システムの定期的な点検が重要なためです。メンテナンスコストを理解し、予算へ計画的に組み込むことで、快適な中庭のある暮らしを実現できます。
中庭のある家には、さまざまな間取りやデザインが存在します。 ここでは、中庭のある家の建築実例を紹介します。
このお宅は、ビルトインガレージと建物の間に中庭のテラスを設けました。テラスに面したLDKは、光がたっぷりと差し込み、開放感があります。また、アイランドキッチンからはリビングやテラスで遊ぶ家族の様子を見守ることができ、安心して過ごせる点も魅力です。
【コの字型の間取り】中庭のテラスが心地良いスタイリッシュな平屋の建築実例を見る
閑静な住宅地の角地に建つ、スタイリッシュな外観の家です。この家は、光と緑があふれる中庭に面してLDKと和室が配置されています。LDKは中庭からの自然光が差し込み、シックで落ち着いたインテリアと調和しています。
【コの字型の間取り】光と緑があふれる中庭のある2階建ての建築実例を見る
東京スカイツリーが見える都心の住宅地にある、建築実例です。
隣には7階建のマンションがありますが、家のどこにいても中庭からの光があふれ、明るい室内を実現しました。季節ごとに表情を変えるシンボルツリーが楽しめます。
【ロの字型の間取り】中庭からの光があふれ、自然を感じる心地良い3階建ての建築実例を見る
中庭を囲むように配置されたLD、キッチン、和室が特徴の住まいです。大開口により内と外が一体となり、季節の潤いを取り入れています。南面のテラスや中庭に接するリビングは、明るい日差しが差し込み心地良い空間を演出しました。
またアイランドキッチンからはシースルー階段越しに中庭が見渡せ、LDK全体に目が届くため、キッチンに立つのが楽しくなります。
【コの字型の間取り】中庭やテラスに向かって開かれた、気持ちの良いLDKのある2階建ての建築実例を見る
中庭を中心にLDK、キッチン、和室を配置したコの字型の建築実例です。中庭によって、各部屋に明るい日差しと素敵な眺めを実現しました。朝から心地良い日差しが入るほか、南側の一部を平屋にすることで、中庭や北側への採光も確保しています。
【コの字型の間取り】コの字型の建物の中心に設けられた中庭のある2階建ての建築実例を見る
中庭のある家を計画する際には、いくつかの重要な注意点があります。ここでは、中庭のある家を成功させるための注意点を紹介します。
中庭のある家では、断熱性を考慮した窓の設計が重要です。大きな窓を設けることで開放感や自然光を取り入れることができますが、断熱性能が低下する恐れがあります。
2重サッシやLow-Eガラスを採用することで、断熱性を向上させる工夫が必要です。
雨水排水設備は、中庭のある家にとって重要です。屋根からの雨水が中庭に留まることなく、スムーズに排水される仕組みが必要です。
適切な排水計画がないと中庭に水たまりができ不便を感じたり、家の中に入ってしまったりする可能性もあります。
また湿気によるカビや腐食の問題も生じるため、しっかりとした排水設備を整備するようにしましょう。
中庭を家の中心に設計する際、生活動線に注意が必要です。たとえば、キッチンと洗面所、洗濯室、物干し場を近接させることで、家事の効率が向上します。
動線が長くなると日常生活が不便になりやすいため、各スペースをコンパクトにまとめることが重要です。
中庭のある家は、開放感とプライバシーの確保、自然光や風を取り入れるなどの利点があり、都市部で自然と触れ合える貴重な空間となります。
しかし、建築費用やメンテナンスの負担が増すことも考慮しなければなりません。今回紹介した建築実例などを参考に、暮らしやすい中庭のある家を検討してみてください。