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新築でも結露が出る?原因と家づくりで後悔しないための5つの工夫

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【目次】

「せっかく新築を建てたのに、窓にびっしりと水滴が…」そんな経験、ありませんか?新築住宅といえば断熱性や気密性が高く、快適な暮らしができるというイメージがあるかもしれませんが、実は新築であっても「結露」が発生してしまうリスクがあります。

結露を放置すると、カビの発生や建材の劣化を招き、家の寿命を縮めてしまう恐れもあるので、家づくりを進める際は入念な検討が必要です。この記事では、新築住宅でも結露が起きる理由と、家づくりの段階からできる5つの対策を紹介します。

新築でも安心できない?結露が起こる理由と放置のリスク

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新築住宅でも結露が発生するケースは多く、安心できません。ここでは、新築住宅で結露が発生する理由と、結露を放置した場合に起こるリスクについて解説します。

新築でも結露が起こるのはなぜ?

「結露」は、室内の湿った空気が冷たい窓や壁などに触れたとき、空気中の水分が水滴となって現れる現象を指します。冷たい飲み物を入れたコップの表面が濡れるのと同じ仕組みです。“最新の”住宅でも結露が起きる理由のひとつは「高気密・高断熱化」にあります。

最近の住宅は断熱性が向上しているため、外気の影響を受けにくくなりました。一方で、室内の空気や湿気がこもりやすい傾向にあります。特に冬場は、暖房で室温が高くなり、空気中の水分量も増加するため、冷えた窓や壁があると結露が発生しやすくなります。「新築なのに結露が出た=欠陥住宅?」と心配になる方もいるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。設計や暮らし方の工夫で防ぐことは十分に可能です。

結露を放置するとどうなる?

結露をそのままにしておくとカビやダニが発生しやすくなり、アレルギーや喘息などの健康被害につながる恐れもあります。特に、免疫力が弱い小さなお子さまや高齢者がいる家庭では注意が必要です。

また、結露によって発生した水分が壁や床に浸み込むと、木材の腐食や構造体の劣化を引き起こす恐れもあります。さらに、結露によって湿った木材はシロアリを呼び寄せやすくなり、見えないところで家のダメージが進行してしまうケースも少なくありません。こうした劣化は、発見が遅れると大規模な修繕工事が必要になるため、コスト面でも大きな負担となります。結露は「少しの水滴」と侮らず、早めの対策が家と家族を守るポイントです。

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結露が起こりやすい場所

住宅内は結露の発生リスクがあるとはいえ、どこにでも結露が発生するわけではありません。ここでは、家の中でも特に結露が発生しやすい場所について解説します。

窓まわり

窓は家の中でも、特に結露が目立つ場所です。外の冷気に直接触れているため、室内との温度差が大きくなり、水滴が発生しやすくなります。特にアルミサッシや単板ガラスの窓は熱が伝わりやすく、冬場には水滴がびっしりついてしまうことも珍しくありません。この状態を放置すると、カーテンやサッシ枠にもカビが発生しやすくなり、室内環境の悪化につながります。

玄関

玄関は、外気との出入りが多く、冷えやすいエリアです。特に冬場は、玄関ドアの内側が冷たくなり、暖房された室内の湿気がドアに触れて結露が起こるケースもあります。寒冷地では、水滴がそのまま凍ってドアが開けにくくなる場合もあります。また、靴や濡れた傘から発生する湿気もこもりやすく、空気の流れが悪いとカビや不快なにおいの原因になりやすいため注意が必要です。

洗面室・浴室

洗面室や浴室は日常的に湿度が高い空間です。お風呂上がりや洗面時には大量の水蒸気が発生するため、換気が不十分だと壁や天井に結露が発生します。特に冬場は、脱衣室と浴室の温度差が大きくなるため、より結露するリスクが高まります。換気扇の使用や湿気をためない工夫により、結露を防止しましょう。

押し入れや収納の奥

押し入れや収納の奥は、空気の流れが少なく湿気がこもりやすい場所です。特に外壁に面した北側の収納では、室温との温度差が生まれやすく、壁や床の内部で結露が発生する「内部結露」につながるリスクもあります。内部結露とは、壁内部の断熱材や構造体の中で発生する見えない結露のことです。

物をぎっしり詰めてしまうと、空気の循環がさらに悪くなり、カビの温床になりやすいため注意が必要です。

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結露を防ぐ5つの工夫

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新築住宅でも結露を完全に防ぐためには、設計段階からの工夫が欠かせません。ここでは、結露の発生を抑えるために家づくりの段階で取り入れたい5つの具体的な対策について紹介します。

工夫1:計画換気を取り入れる

室内の空気を効率よく入れ替える「計画換気」は、結露対策の基本です。特に高気密の家では、自然に空気が抜けにくいため、換気システムの導入が欠かせません。現在は24時間換気が義務化されているものの、換気の種類にも違いがあります。

なかでも給気・排気とも機械で行う「第1種換気」は湿度管理がしやすく、結露予防に効果的です。換気の計画は家の性能を左右する重要な部分なので、設計時に住宅会社としっかり相談しておくことが大切です。

工夫2:断熱性の高い窓・サッシを選ぶ

結露が最も目立つのは窓まわりであり、優先的に対策する必要があります。断熱性能の低いアルミサッシ+単板ガラスでは、どうしても冷気が伝わりやすく、結露が発生しやすくなります。

そこでおすすめなのが、ペアガラスやトリプルガラス+樹脂サッシの採用です。複層タイプのガラスや樹脂製のサッシは、窓周辺の温度差を小さくでき、結露リスクを大幅に減らせます。多少コストは上がるとはいえ、快適性・省エネ性・結露防止の面で大きなメリットがあります。

工夫3:断熱材の種類と施工精度にこだわる

結露対策には「断熱材」も重要ですが、断熱材そのものの性能だけでなく、施工精度にも気をつけましょう。どんなに高性能な断熱材を使っても、施工に隙間があると断熱効果が低下し、結露が発生しやすくなります。

たとえば、吹き付け断熱は隙間ができにくく気密性が高まりやすいとされていますが、不十分な施工では内部結露が発生しかねません。グラスウールも丁寧な施工が求められ、施工不良は断熱性能の低下や結露につながります。断熱材の種類にかかわらず、職人の技術力が重要であり、施工会社への確認が重要です。「断熱の施工方法」や「気密測定の有無」を確認し、信頼できる施工会社を選びましょう。

工夫4:間取りと日当たりのバランスを考える

間取りも意外と結露に影響するので、日当たりとのバランスにも配慮が必要です。たとえば、北側に水まわりを集中させたり、風通しの悪い場所を収納にしたりすると、湿気がこもりやすくなります。特に日が当たりにくい場所は冷えやすく、結露のリスクが高まります。新築なのにジメジメとした空間、空気の流れが悪い空間は暮らしにくさを感じるでしょう。間取りを検討する際は、日当たりや湿気、風の流れも意識することが大切です。

工夫5:結露が起きにくい構造を選ぶ

住宅の構造によっても、結露の起きやすさには違いがあります。なぜなら、断熱性や気密性、熱伝導率といった性能が室内外の温度差を左右し、結露の原因となるためです。

木造住宅は調湿性に優れる一方で、断熱性能に差が出ます。断熱材の種類や気密施工の精度によって性能に大きな差が出るため、施工の質が重要です。鉄骨造住宅は熱が伝わりやすく、結露リスクが高めです。鉄骨部材周辺で温度差が生じやすく、ヒートブリッジ(熱橋)による結露が起こりやすくなります。 

RC造(鉄筋コンクリート造)は気密性・断熱性に優れた構造です。しかし、室内の湿気がこもりやすく、湿度管理を怠ると窓や壁に結露が発生しやすくなります。断熱性能や換気計画をしっかり確認し、構造の特性に合った対策を施すことが重要です。

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もし結露が出てしまったら?入居後にできる対策

新築住宅に住み始め、すでに結露に悩んでいる方も、あきらめる必要はありません。日常のちょっとした工夫で結露被害を抑えることは可能です。たとえば、家具を壁から少し離して置き、空気の流れをつくるだけでも湿度を下げられます。朝晩に数分間の換気を習慣にしたり、窓の結露はこまめに拭き取ったりするのも効果的です。拭き取るのが面倒な場合は結露吸水テープを活用しましょう。

また、湿度計を設置し、室内湿度を50〜60%に保つよう心がけることが大切です。加湿器を使用する際は、置き場所や使い方に注意してください。窓のそばに置いたり、加湿しすぎたりすると結露を招きやすくなるため、湿度計を使って湿度管理を徹底しましょう。こうした小さな工夫でも、結露の発生を大きく抑えられます。

新築の家づくりでチェックしたい3つのポイント

新築の家づくりでは、設計段階から結露の防止・抑止を考えることが重要です。特にチェックすべき3つのポイントを解説します。

断熱性能は「数値」で確認する

住宅の断熱性を判断する際は「断熱等性能等級」や「Ua値(外皮平均熱貫流率)」といった指標が、住宅の断熱性の目安です。Ua値が小さいほど熱が逃げにくく、結露もしにくいため、結露リスクを低減できます。

換気システムの種類と湿気を逃がす換気計画を確認する

現在は24時間換気が義務化されていますが、換気方式には「第1種換気」「第3種換気」など種類があります。換気方式によって湿気対策の効果、コスト、省エネ性に違いがあります。また、設計段階で“湿気をこもらせない空気の流れ”がつくられているか、確認することが大切です。

窓・サッシの仕様にも注目する

断熱性の低い単板ガラスやアルミサッシは、冬場に特に結露しやすい場所です。ペアガラスやトリプルガラスといった複層ガラス、樹脂サッシを選ぶことで、窓まわりの結露リスクは大幅に軽減できます。

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結露対策は『後悔しない家づくり』への第一歩

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新築だからといって、結露が一切出ないわけではありません。しかし、原因と対策をきちんと理解しておけば、防ぐことは十分に可能です。結露を放置すると、カビやダニの発生だけでなく、壁内部の腐食や健康被害につながるリスクも高まります。家を長持ちさせるためには、設計段階から結露対策を考えることが重要です。快適に、そして長く安心して暮らせる住まいを実現するためにも、今回紹介した「5つの工夫」を参考に、理想の家づくりを目指しましょう。

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