住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
地球温暖化の影響で、日本の夏は年々厳しさを増しています。夏場はエアコンを使わざるを得ないものの、電気代の高さに驚いている方も多いのではないでしょうか。こうした背景を受け、エアコンだけに頼るのではなく、家そのものの“涼しさ”をアップする工夫が注目されています。
本記事では、夏の室内が暑くなる原因と対策について紹介するとともに、実際の建築実例を交えながら、涼しく快適な家づくりを実現する設備や設計のポイントを解説します。「どうして家の中がこんなに暑いの?」「設計で暑さを軽減できないの?」といった疑問を持っている方は、ぜひご一読ください。

そもそも、なぜ近年「涼しい家」へのニーズが高まっているのでしょうか。まずは、家が暑くなる理由を考えながら、涼しい家づくりの必要性について確認していきましょう。
1つ目の理由として、夏の気温上昇が年々深刻になっていることが挙げられます。近年は日中の最高気温が35℃以上となる猛暑日や、最低気温が25℃を下回らない熱帯夜が増加傾向です。特に、都市部ではヒートアイランド現象も加わり、外気温が40℃近くに達する日も珍しくありません。
外気温が高いと室内も高温になりやすいため、夏の快適な住環境づくりが、命に関わるレベルでの課題となっています。
外での作業中に発生するイメージのある熱中症ですが、実は室内もリスクが高いとされています。実際、総務省消防庁の2024年度の資料によれば、救急搬送された熱中症患者の約4割は住宅内で発症しているのです。
特に高齢者や乳幼児は暑さに対する感覚が鈍いため、多少暑くても我慢してしまう傾向にあります。また、風通しや断熱性能が不十分な住宅では、エアコンを使用しても室温が下がりにくく、熱中症のリスクが高まります。
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夏の暑さが年々厳しくなるなか、室内を涼しく保つには、エアコンの性能に頼るだけでは不十分です。外からの熱が室内に伝わるのを防ぎ、室内の冷気を外に逃がさない、構造的な工夫が必要となります。
その中心となる住宅性能が「断熱性」と「気密性」です。2つの性能を高めることで、暑い夏でも快適な「涼しい家」を実現できます。
床・壁・屋根の断熱が不十分だと、外気の熱が室内に侵入しやすくなります。夏場は日差しが強いため、屋根や南側の外壁に蓄積された日射熱により、家全体が高温になりやすくなります。また、熱の出入りが多い窓の断熱性も室温に大きく影響します。
断熱性が低い家では、屋根や外壁からの熱が室内にダイレクトに伝わりやすく、エアコンが効きにくくなってしまいます。結果的に光熱費も高くなるでしょう。
気密性が低いというのは、すなわち家にすき間が多いことを意味します。気密性が低い家では、すき間を通して室内の冷気が外部へ逃げてしまううえ、外の熱い空気が入り込みやすくなります。こうなると冷房効率が下がり、エアコンに大きな負荷がかかってしまうでしょう。
上記を踏まえると、高断熱・高気密な家は外気の影響を最小限に抑えることができ、室内の温度を一定に保ちやすいといえます。暑い夏は外の熱を遮り、寒い冬は室内の暖気を閉じ込められるため、一年を通して快適な住まいを実現できるのです。
その結果、冷暖房にかかる電気代の節約になるほか、熱中症やヒートショックの予防など健康的な暮らしにもつながります。
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涼しい家づくりには、「断熱・遮熱・通風」という基本の3要素が欠かせません。ここでは、それぞれの要素について詳しく解説します。
1つ目の要素である「断熱」は、前述の断熱性と気密性を高めることで確保できます。
代表的な方法としては、壁・天井・床の内部にしっかりと断熱材を入れ、外からの熱気を室内に伝えにくくする「内断熱」が挙げられます。併せて、気密性を高め、室内外の空気が出入りする通り道をふさぐことも重要です。
内部から断熱を施す内断熱に対し、建物構造の外側から全体を包むように断熱を施す方法を「外断熱」といいます。外断熱と内断熱、さらに室内の湿気を外へ逃がす「通気構造」を組み合わせれば、効率的に室内環境を保つことが可能です。また、自然光や自然風を最大限活用する「パッシブデザイン」も適しています。
こうした設計の工夫により、年中快適な住環境を実現でき、エアコンの使用時間や消費電力も減らせるでしょう。
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夏の冷房時、外から室内に流れ込む熱エネルギーのうち、実に約70%が窓などの開口部を通して入ってくるとされます。特に日差しの強い夏場は、窓から入る日射熱が室温上昇の大きな要因になります。
このため、直射日光を遮る軒、庇(ひさし)、オーニング、アウターシェードなどの工夫が効果的です。南向きや西向きの窓に対策を施すと、午後の厳しい暑さを大幅に軽減できるでしょう。
ただし、冬は積極的に太陽光を取り入れたいところです。南側の庇や軒は、夏は日光を遮り、冬は日光を取り込むことができる深さや高さを検討しましょう。
通風性を確保するためのポイントは、家の中に風の通り道を設けることです。家の対面もしくは対角になる位置に窓を設けたり、吹き抜けや高窓を設置して空気の流れに高低差を設けたりするのが効果的です。
日中と夜間では風向きが変わるため、敷地に合わせた風の通り道をプランに落とし込む必要があります。また、周辺の建物や地形にも考慮して窓の配置を計画しましょう。
ここまで紹介してきたのは、家の構造や間取りにおける工夫でしたが、もっと手軽な方法でも「涼しい家」は実現できます。続いては、自然の力や素材の特性を活かして夏を快適に過ごす、実用的なアイデアを6つ紹介しましょう。
屋根や外壁の色を工夫することで、室温上昇を抑える効果が期待できます。おすすめなのは、白やベージュなどの明るい色です。明るい色は太陽光を反射しやすいため、室内への熱の取り込みを抑えることができます。加えて、遮熱性能付きの塗料を選べば、一層効果的に室温上昇を抑えられるでしょう。
反対に、黒やネイビーなどの濃い色は熱を吸収しやすいため、屋根や外壁に採用する際は注意が必要です。
先述のとおり、冷房期の熱の出入りのうち約70%は、窓をはじめとする開口部で生じます。よって、窓や玄関ドアの断熱性を高めれば、家全体の断熱性を大きく向上できるでしょう。
具体的には、Low-E複層ガラスや樹脂サッシ、断熱玄関ドアなどの採用がおすすめです。また、既存窓の内側にもう1枚の窓を設ける内窓(二重窓)は、リフォームで後付けすることもできます。
漆喰・珪藻土・無垢材といった自然素材は、湿度が低いときに湿気を放出し、湿気が高いときに空気中の水分を吸収する調湿機能を備えています。こうした素材を採用することで、日本特有の蒸し暑さを和らげ、体感温度を下げる効果が期待できるでしょう。
特に無垢フローリングは、足元のベタつきを抑えることができるため、夏でも素足で快適に歩けるのが魅力です。
暑さは温度だけでなく、湿度によってももたらされます。エアコンのドライ機能や除湿機、換気設備などを併用することで、より効率的に快適な室内環境を実現できます。室内全体の温度を一定に保つには、全館空調の導入がおすすめです。
パナソニック ホームズの全館空調「エアロハス」は、各部屋に温度センサーを完備。リビングや寝室など、部屋ごとの温度変化に合わせて風量を調節することにより、いつどこにいても快適な室温を実現します。これにより、寝苦しい熱帯夜でも心地よく過ごせるほか、室内での急激な温度変化を防ぎ、高齢者や子どもを室内熱中症から守ることができます。
エアロハスは自動運転のため、高齢者や子ども、ペットが留守番をしているときも安心です。
全室快適・省エネ空調「エアロハス」
全館空調の導入で後悔することはある?メリット・デメリットを徹底解説
サーキュレーターやシーリングファンで室内の空気を循環させるのも、体感温度を下げるのに有効です。エアコンと併用すれば、冷気を効率よく部屋全体に行き渡らせることができるため、節電にもつながります。
天井の高い家や吹き抜けのある空間にシーリングファンを設置すれば、インテリアのデザイン性もアップするでしょう。
エアコンの冷房は頻繁にスイッチをオン・オフするより、一定温度で連続運転するほうが電力消費を抑えられるとされます。エアコンは設定温度と室温の差を埋めるのに電力を消費するため、室温を一定に保てる連続運転のほうが低負荷だからです。
長時間不在にするとき以外は、むしろ「つけっぱなし」にしておくほうが節電できるでしょう。
ここでは、パナソニック ホームズが手がけた住まいのなかから、「涼しい家」の建築実例を3つ紹介します。

最初に紹介するのは、涼しさを感じられる間取りが特徴的な平屋の実例です。リビングには勾配天井を採用し、平屋ならではの開放感を存分に感じられます。リビングからテラスや庭に直接出られるようになっており、窓を開けると風の通り道が生まれます。
玄関から続く土間は、熱を蓄えにくい素材でできているので、室内の温度上昇を抑える効果も。引き戸で仕切れば、土間を個室として使用できる柔軟性も魅力です。暑い夏でも過ごしやすいこの空間は、趣味や仕事のスペースとしても重宝します。
平屋ならではの開放感と機能性を活かした住まいの建築実例を見る

続いて紹介するのは、周辺の街を一望できる高台に位置した住宅です。眺めの良い2階のバルコニーは風が通り抜けるため、夏でも涼しく過ごせます。バルコニーの窓を開ければ、自然の風が階段を通して、室内全体に行き渡ります。
玄関ポーチやリビングなどの上部には深い軒が設けられており、夏場の強い日差しを遮ることが可能です。室内に直射日光が入るのを防ぎ、涼しさを保つ工夫が凝らされた住まいとなっています。
立地や設計の工夫で夏でも涼しく過ごせる住まいの建築実例を見る

最後に紹介するのは、パナソニック ホームズの全館空調システム「エアロハス」を導入した住まいです。エアロハスが家全体の温度を常に一定に保ってくれるため、夏は涼しく、冬は暖かい快適な室内環境が実現しました。
1階のLDKに大きな吹き抜けを設けることで、開放感と風の通り道を確保しています。自然な風の流れを生む間取りの工夫により、室内の熱気がこもりにくくなっているのも快適性のポイントです。
全館空調で一年中快適!吹き抜けを活かした涼しい住まいの建築実例を見る

断熱材の選定・日射遮蔽の工夫・風通しの良い間取りなど、設計段階から「涼しさをつくる要素」をバランスよく組み込むことが重要です。今回紹介したように、全館空調や自然素材の導入、風の通り道を意識した間取り計画など、工夫次第で夏の暮らしは大きく変わります。
プランニングや設備選びに迷ったときは、高性能住宅の実績が豊富なハウスメーカーや工務店に相談するとよいでしょう。
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