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断熱等級6の家はどのくらい快適?他等級との比較、メリット・デメリットを紹介

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【目次】

新築住宅を検討していると「断熱等級」という言葉を見聞きすることが多いのではないでしょうか。これは、住宅の“あたたかさ”や“省エネ性能”を数値で示す基準の一つです。冷暖房費の節約や結露の抑制にもつながる断熱性は、快適で長く暮らせる家づくりに欠かせません。

本記事では、2022年の法改正以降、高性能な注文住宅の新しい目安として大きな注目を集める「断熱等級6」について詳しく解説します。メリット・デメリットや断熱等級5・7との違いも紹介しますので、今後の家づくりにお役立てください。

今さら聞けない!「断熱等級」って何?

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まずは、断熱等級の基本から押さえていきましょう。

「断熱等級」とは?

断熱等級とは「住宅がどのくらい熱を逃がしにくいか」を示す基準値です。外の暑さや寒さを家の中に伝えにくいほど等級の数字が大きくなり、断熱性能が高いと判断できます。「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づいて定められる基準で、国が公式に認める住宅性能評価項目の一つです。

断熱性能を表す「UA値」とは?

「UA値(外皮平均熱貫流率)」とは、家全体から“どの程度、熱が逃げやすいか”を示す指標で、断熱等級を判定するうえで最も重要な数値です。外壁・屋根・床・窓といった住宅の「外皮」部分から、平均してどのくらいの熱が失われるかを示します。

UA値が低いほど断熱性能が高く、外気温の影響を受けにくい快適な住まいになります。たとえば、断熱等級4ではUA値が0.46~0.87、等級6では0.28~0.46と、およそ2倍近く熱が逃げにくいと言えます。地域ごとに気候条件が異なるため、基準値には幅が設けられています。

断熱性能については国土交通省のホームページをご参照ください。(2025年10月時点の情報)

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断熱等級6ってどんな家?断熱等級5・7との違いを比較

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断熱等級6の家は、どのような快適性や性能があるのでしょうか。ここでは、断熱等級5や断熱等級7との違いをわかりやすく解説します。

断熱等級6の基準値

2022年の基準改正で新たに設けられた断熱等級6は、UA値(外皮平均熱貫流率)0.28〜0.46W/㎡K以下の、高水準の断熱性能を備えた住宅です。国が推奨する民間団体「HEAT20」が定めるG2グレードに相当し、一般的なZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準を上回る性能をもっています。そのため、省エネ性と快適性を両立できる“次世代の基準”として注目を集めています。

断熱等級5との違い|快適さと省エネ効果の差

断熱等級5(UA値0.40~0.60)はZEH水準の性能をもっており、十分に高い断熱性があるといえる等級です。ただし、外気温の変化が大きい時間帯や部屋の配置によっては、室温にムラを感じる場合もあります。

一方で、断熱等級6は断熱材やサッシ性能がさらに強化されており、冷暖房効率の向上が期待できます。体感温度が安定しやすく、少ないエネルギーで快適な室内環境を保ちやすい点が大きな違いです。

断熱等級7との違い|性能とコストのバランスの差

国内最高クラスの性能を誇る断熱等級7(UA値0.20~0.26)は、北欧住宅と同等レベルの断熱性を実現します。ただし、実現には高性能な断熱材・サッシ・窓ガラスなどの採用が欠かせず、建築コストが大幅に上がる傾向があります。

一方で断熱等級6は、コストを抑えながらも十分に快適な室内環境を実現可能です。性能と費用のバランスに優れた、現実的な選択肢といえるでしょう。

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断熱等級6のメリット

ここからは、断熱等級6の住まいで得られる主なメリットを5つ紹介します。

一年中、室温が安定する

断熱等級6の家は外気温の影響を受けにくいため、年間を通して室温が安定し、夏は涼しく冬は暖かい快適な室内環境を実現可能です。リビングや寝室、廊下やトイレなど、部屋ごとの温度差が少なく、冬場の明け方でも極端な寒さを感じにくいため、家族全員が快適に暮らせます。

光熱費を大幅に抑えられる

高い断熱性で冷暖房効率が大幅に向上し、エアコンなどの使用時間を短縮できます。断熱等級4の住宅と比べると、年間の光熱費を3〜4割ほど削減できるケースもあり、家計にやさしい点が大きなメリットです。少ないエネルギーで快適さを維持できる“燃費の良い家”といえます。

温度差が少なく体にやさしい

居室間の温度差が少ないため、ヒートショックなど、健康リスクの軽減が期待できます。断熱性の高い家では足元の冷えや乾燥が抑えられ、家族が体調を崩しにくい環境といえるでしょう。高齢者や小さな子どもがいる家庭にとって、特に安心して暮らせるメリットがあります。

結露・カビを防いで家が長持ちする

断熱性の高い家は、壁や窓周辺の温度差が少なく、結露の発生を抑えられます。カビやダニの繁殖を防ぐだけでなく木材の腐食や断熱材の劣化も防止できるため、結果として住宅の耐久性が高まり、リフォームコストの削減が可能です。

将来的な資産価値の維持にも有利

現在の住宅市場では、断熱等級6は「標準以上の性能」という位置づけです。省エネ住宅やZEH対応物件として評価されるため、将来的に家を売却する際、資産価値の維持に有利にはたらくでしょう。住宅ローン控除の優遇や、補助金の対象になりやすい点も大きなメリットです。

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断熱等級6のデメリット

次に、断熱等級6の家づくりで注意したいデメリットと対策を紹介します。

初期費用が高くなりやすい

断熱等級6を実現するには、高性能な断熱材や樹脂サッシ、トリプルガラスなどの採用を検討する必要があり、建築費用が高くなる傾向にあります。一般的な住宅と比べ、5〜10%ほどコストアップするケースもあるため、予算内に収まるかを慎重に検討する必要があるでしょう。ただし、光熱費の削減や補助金の活用によって、長期的にはコスト回収が見込めます。

通風や採光の工夫が必要

断熱性を高めるために窓の面積を小さくすると、風通しや日当たりが悪くなる可能性があります。快適性を保つには、夏の日射遮蔽と冬の日光取得のバランスを設計段階で考慮することが重要です。自然の力を活かす「パッシブデザイン」を意識すると、快適さを損なわずに高い断熱性を実現できます。

気密・断熱の施工精度が求められる

高性能な断熱材を使っても、わずかな隙間によって効果は半減します。特に窓や配管まわりの処理が不十分だと、結露や断熱ムラが生じやすくなるため注意が必要です。断熱等級6を目指す家づくりでは、気密測定(C値)を必ず実施し、高い気密性を確保できる技術と経験をもった住宅会社・工務店を選ぶことが重要です。

気候によっては過剰な性能になる

北海道や東北などの寒冷地では断熱等級6が標準的ですが、九州などの温暖な地域では、性能が過剰になりやすい傾向があります。地域の気候に合わないオーバースペックな断熱仕様を選ぶと、初期コストだけが高くなり、費用対効果が悪くなる恐れがあります。そのため、居住地の地域区分に合わせた最適なUA値と設計方針を選ぶことが重要です。

高性能建材の交換コストが上がる

トリプルガラスや高気密サッシなどの高性能建材は、標準的な仕様の建材に比べ、交換や修繕の費用も高くなりがちです。ただし、高い断熱性能によって設備の劣化を抑えやすくなるため、長期的なメンテナンスコストは減らせる可能性があります。

間取りの自由度が制限されやすい

吹き抜けや大開口窓などは熱損失の原因になりやすいことから、断熱性能を高めるために間取りやデザインの自由度がやや制限される場合があります。ただし、断熱計画を前提に設計すれば、開放感と高い快適性を両立することは可能です。

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断熱等級6の住まいは補助金を上手に使っておトクに建てよう

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政府はエネルギー消費を減らす住宅づくりを推進しており、断熱性能や省エネ性能が一定基準を満たす住宅に対して補助金を交付しています。代表的なものは、最大160万円の補助金を受け取れる「子育てエコホーム支援事業」です。

補助金を受けるには、断熱等級6に加えて設備の省エネ性など、複数の基準を満たす必要があります。UA値や一次エネルギー消費量などの性能証明も求められるため、事前の準備が欠かせません。

申請期間や予算枠には限りがあるため、着工前にハウスメーカーへ相談し、早めに計画を立てておくことが大切です。

補助金の申請の流れ

補助金の申請手続きは、制度に登録された事業者(住宅会社や工務店)が代理で行います。設計図や性能証明書、工事契約書などの書類が必要で、着工前・工事中・完了後など、複数のタイミングで報告が求められます。

申請から入金までに数カ月かかる場合があるため、補助金の活用を希望する場合は、家づくりの計画段階で早めに施工会社へ相談しておくことが重要です。

地方自治体の支援制度も併せてチェック

国の制度に加えて、各自治体でも独自に断熱リフォームや省エネ住宅向けの補助金・優遇制度を実施しています。国の制度と併用できるケースもあり、補助額を上乗せできる可能性があるため、積極的に情報を確認することをおすすめします。

「地方自治体名+住宅補助金」といったキーワードで検索し、常に最新の支援制度をチェックしておきましょう。

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家づくり前に知っておきたい「断熱等級6」の疑問Q&A

ここからは、断熱等級6に関するよくある質問と、その回答をまとめて紹介します。

断熱等級6にすると光熱費はどれくらい下がる?

一般的な等級4(旧省エネ基準)の住宅と比較して、年間の冷暖房エネルギー消費量を約3〜4割削減できるケースが多く、光熱費の負担を大きく減らせます。外気の影響を受けにくいため、冷暖房の使用時間が減り、設定温度も安定しやすくなる点が強みです。

立地や家族構成によりますが、10年間で20万円以上の節約効果が見込める場合もあり、長期的な家計改善につながるでしょう。

断熱等級6の家づくりのハウスメーカー選びのポイントは?

断熱性能を明確に数値で示せるハウスメーカーを選びましょう。特にチェックしたいのは「UA値」「C値(気密性能)」の公開有無と、高断熱基準「HEAT20」への対応実績です。現場での気密測定や、断熱材・サッシ・窓ガラスの仕様について丁寧に説明してくれる会社は、高い施工品質が期待できます。

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ちょうどいい性能を選ぶなら「断熱等級6」がおすすめ

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断熱等級6は、快適性・省エネ性・コストのバランスがとれた“ちょうど良い”高性能基準です。光熱費削減や健康面でのメリットも大きく、無理のない範囲で高性能な家づくりを実現したい方に最適です。

しかし、断熱等級6の家づくりは初期費用が高くなりやすく、採光・通風の確保や気密・断熱の施工精度が求められるといった懸念点もあります。信頼できる住宅会社に施工を依頼し、国や地方自治体の補助金を活用して建てると、費用の負担軽減につながるでしょう。

新築住宅を検討する際は、ぜひ断熱等級6を目標にしてみてください。

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