住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
住まいづくりは、設計者の独りよがりになってはダメですし、お客さまのご要望をただ叶えるだけでもダメだと思います。お客さまの潜在的な価値観やニーズを察知して具現化し、それにプラスαの提案をして期待を超えた感動を掘り起こす。設計する上ではそれが非常に重要になるため、お客さまへのヒアリングでは、価値観を早期に見つけ出すために生活シーンを深堀りするよう意識しています。私は笑いが好きなので、“中川”という人物を好きになってもらうため、笑いを取って場を和ませるようにもしています。
これまで25年以上住まいづくりに関わってきましたが、その経験から言えるのは、お客さまのことを思って一邸一邸にどれだけ全力を出し切れるかが、設計士にとっては非常に重要だということです。責任感のある設計士は常にお客さまお一人おひとりのことを思い、カスタマーファーストという観点で物事を考えて提案することができると思います。プロの設計士として私自身が学んだのは、“責任感とお客さま目線”を忘れないということですね。
自分の引き出しをどれだけ増やせるのかによってセンスは磨かれると思うので、私は常にいろいろなものを注意深く見るようにしています。建築物はもちろん、お店に行ってもテレビでドラマを見ていても、空間構成、インテリア、小物などをじっと見てしまいます。今では習慣になってしまって、家族からは止めてと言われるくらいですね(笑)。他にも、発信力が強く、お客さまの心に響くトークができることは結構大事だと思っているので、スキルアップのためにトークに関する本はよく読んでいます。
経験を重ねるごとにこの仕事が大好きになり、お客さまと話すことも大好きになり、今では私にとって設計士の仕事は天職だと思っています。いろいろ教えてくれた先輩や上司には感謝していますし、経験は本当に大切だと実感していますから、これからは私がエキスパートデザイナーとしての経験やスキルを後輩たちにどんどん伝えていきたいと考えています。1人のカリスマより10人のスキルが高い設計士を育てたほうがいいというのが信条ですから、全体の底上げを使命に仕事に取り組んでいきたいですね。