住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
新築住宅の商品企画を担当していましたが、15年前ぐらいに異動になり、リフォームの設計をすることになりました。リフォームの仕事では、今住んでいる家の不満を解消したいというご相談を受けることが多いですね。ご要望を伺いながら設備、インテリアのこだわりへのご提案だけでなく、暮らし方や住まう人のコミュニケーションも変わりますので、もっと良くなるような平面計画のご提案を心がけていますし、そんな風に住まいづくりをお手伝いさせていただきたいと思っています。
家の中を見せていただくと、飾られている物などからどういうことがお好きなのかがわかります。お客さまとのコミュニケーションでは、顕在化している嗜好やこだわりを把握して、その内容の深掘りや実はこんなことをしたかったというような思いをお聞きすることを大切にしています。リフォームでは、同じ位置での設備や物の置き換えだけでなく、プランを変更すると金額は高くなってしまいますが、後々のこれからの住まいを考えていただくとご提案すべきですし、それ以上の価値と満足を感じていただけた時にはやって良かったなと思います。
建築物や新しいインテリアなどを見に行くのが好きで、できるだけ実物を見に行くようにはしています。写真を見るのと実物から得る感動とは全然違うなと思いますし、これからも実物を見る時間を持てるようにしたいと思いますね。特にフィンランドのロヴァニエミ図書館は、トップライトから光を取り入れて少し下がったフロアにはこもり感があるなど、居心地が良い空間で私のお気に入りです。また、本を読んだりインターネットを閲覧したりなど情報収集に努めていますが、お客さまから教えていただくことも多いですね。
大学で建築を学んでいた時に、海外では100年以上前の建物でもリフォームして使い続け、且つリフォームすることで価値が上がると聞いていました。国内でもリフォームが浸透してきているとは言え、国の法律に照らし合わせると違法になっている場合等は、特に屋根や階段といった構造要素をリフォームするのが難しい事例もあります。状況に応じて対応していく必要はありますが、私もできる限りたくさんの事例をつくりながら、リフォーム物件を広めていきたいと望んでいます。