住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
建て替えをご計画されたオーナーさまで、一番のご要望は「庭で大切に育てていたモミジの木を残したい」というものでした。また「新しい住まいではどの部屋も明るくしたい」というご要望もありました。敷地が広く往来の多い場所でもあるため、採光とプライバシーを確保し、かつ愛着のあるモミジの木が家のどこにいても眺められるように、コの字型の建物の中心に中庭を設けるプランをご提案しました。
オーナーさまは、ご主人が油絵や能楽、奥さまが書道や茶道などを嗜まれています。和風がお好みでもあり、1階と2階に複数の和室を設けました。各居室の窓や雪見障子をピクチャーウインドウに見立て、視線を中庭へと誘導する仕掛けをつくることで、家の中で過ごす趣味の時間に、季節の彩りを感じられるように設計しました。オーナーさまには大変喜んでいただけ「どこにいても落ち着く」とのお言葉をいただきました。
旧宅も落ち着いた高級感あふれる和風の邸宅でした。オーナーさまのお好みを考慮して、外観は切妻屋根で和を演出し、風格と重厚感が漂うデザインとしました。建物全体はシックな色調でまとめ、フォーカルポイントとして明るい茶色の米松調の玄関引き戸を採用。さらに、門扉や塀などに縦格子を用いて和風らしさをより引き立たせるとともにリズム感を出しました。またインテリアは、落ち着き、高級感、アンティークをポイントに、上質な趣深い空間に調えました。