住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
ワークス 023
真ん中にアイランド型キッチンを配置し醸成されたLDKの一体感。
オーナーさまは資産運用も考えた併用住宅を、というご要望をお持ちで、住居部分には「同居する母とのプライバシーの確保」、「来客が多いためLDK は広く」、「より明るく気持ちの良い空間」、「コレクションを飾るスペースが欲しい」といったご希望がありました。敷地は東西に広いが間口が狭く、奥に長く細く曲がっており、前面道路は坂で高低差があります。また4階以上は勾配制限がかかります。難しい条件を上手く利用しご要望に応えるために「敷地を見抜く力」が求められました。
1、2階を店舗に3、4階を住居にするプランを基本に、3階は玄関と階段をセンターに配置し、隣地からのスキマを活かした採光や通風のとり込み方に配慮しました。玄関は4階との連続性を生む吹き抜けとデザイン性に優れたオープン階段に、大きな窓で開放感を演出。採光条件の良い東西両サイドに居室を設けました。また限られた敷地を逆転の発想であえて廊下を広くし、ここに広縁という用途をもたせ粋な空間を創造。コレクションの「屏風」を立て、さらに客間は茶器などを美しく飾れる造作で、風情を際立たせました。
勾配制限はありますが眺望や日当りなどのメリットも考慮して4階にLDKを提案。勾配天井部分は造作家具をあつらえてコレクションの飾り棚兼食器棚としました。センターに配したアイランド型キッチンはコンロを壁側に設け、レンジフードと吊戸棚の存在感を抑え、ゆとりある空間を演出しました。リビングとダイニングから採光し、壁と床の色調をオフホワイトにしたことも相まって、明るく心地いいLDKを実現しました。オーナーさまご自身が難しい敷地であることをご理解されているなかで「広く、気持ち良く使えてとても満足しています」と高く評価いただきました。