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税金(2020年8月号) 「超・高齢社会」の
賢い相続税対策とは

  • 遺産相続

税理士 稲場 広宣

このコラムの内容は、2020年(令和2年)8月現在のものです。

昨今の「超・高齢社会」では、被相続人に加えて相続人の高齢化も進んでいます。
その結果、例えば夫の相続発生後、短期間でその妻や子の相続が連続して発生し、
十分な検討や対策ができないうちに慌ただしく遺産分割や相続税の申告を行うケースが増加しています。
今回はこのような「超・高齢社会」の相続を賢く乗り切るためにも、
相続税の有利な「特例」を上手に活用した相続税対策について、事例をもとに詳しく解説します。

Aさんの相続税対策
現状の課題とは

相続税対策を考える上では、「配偶者の税額軽減」「小規模宅地等の評価減」の有利な特例を活用することがポイントになります。

【図表1】のAさんのケースで大きな問題は、Aさんの相続財産を最終的に2人の子がどのように継承するかが決まっていないことです。そのため、さまざまなデメリットが生じます。

  • 上記の2つの特例は、原則として相続税の申告期限(相続開始から10ヶ月以内)に遺産分割が確定した財産のみが適用対象となります。Aさんの相続時に、申告期限までに遺産分割が決められない場合は、2つの特例が適用できず、【図表1】のとおり相続税約2,700万円が課税されます。もしも配偶者の相続が短期間で連続して起こると、さらなる税負担と遺産分割の混乱で大変な事態になる可能性もあります。
  • 将来の子や孫の代まで考えた自宅の建て替えプランが作成できず、建て替えによる相続税対策も具体化できません。
  • Aさんの相続時に、次に想定される配偶者の相続を考慮した上で配偶者の取得財産を決められないため、「配偶者の税額軽減」の適用額の具体的な試算ができません。
  • 誰がどの不動産を取得するのかわからないままでは、「小規模宅地等の評価減」の具体的な試算ができません。また、現状のままでは長男・長女とも持ち家ありの別居親族のため、減額効果の大きい「特定居住用宅地等」の評価減の特例の適用対象外となります。
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図表1:Aさんの相続財産と相続税

知っておきたい
相続税の有利な特例

Aさんの相続税対策を解説する前に、相続税の2つの特例について概要を説明します。

「配偶者の税額軽減」とは

配偶者が相続する財産(課税価格)のうち、民法で定める法定相続分と1億6,000万円のいずれか多い金額まで相続税を減額する税額控除制度です。

法定相続人が配偶者と子の場合、子の人数に関係なく、配偶者の法定相続分は1/2です。この特例を使えば、次のように配偶者の相続税を大きく軽減することができます。

相続税の課税価格が4億円の場合
4億円×1/2(法定相続分)=2億円>1億6,000万円
配偶者の課税価格のうち2億円まで相続税0円
相続税の課税価格が2億円の場合
2億円×1/2(法定相続分)=1億円<1億6,000万円
配偶者の課税価格のうち1億6,000万円まで相続税0円

「小規模宅地等の評価減」とは

2つ目の「小規模宅地等の評価減」は、宅地の相続税評価額を大きく減額する特例です。自宅の敷地や賃貸住宅等の貸家の敷地については、次のような減額措置があります。

1「特定居住用宅地等」の評価減

被相続人等の自宅の敷地を、配偶者や同居の親族など一定の要件を満たすものが取得した場合、その敷地のうち330m²までは評価額を80%減額する特例です。

2「貸付事業用宅地等」の評価減

被相続人等の貸家の敷地を、一定の要件を満たす親族が取得した場合、その敷地のうち200m²までは評価額を50%減額する特例です。

賃貸併用住宅の敷地は、上記12の特例を併用することが可能です。

賃貸併用住宅の新築計画と
相続税対策

Aさんは現状の課題を解決するため、専門家を含め家族で検討して次の対策案を決めました。

  • Aさんと配偶者の相続後、最終的に長男が自宅、長女がアパートを取得することとし、Aさんはこれを基に遺言書を作成。
  • Aさん夫婦と自宅の継承者である長男を中心に、自宅の建て替えを計画。<二世帯住宅+賃貸>の4階建併用住宅を新築することになりました。
  • 長男はこの機会に自宅を処分し、Aさん夫婦と二世帯同居することにしました。新築にあたってはAさんから長男に住宅資金贈与(1,000万円)を行う予定です。
  • この対策で新築後の相続税は【図表2】のように、特例適用前で約1,150万円と現状の4割程度になり、大きな節税効果が得られます。
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図表2:賃貸併用の新築計画と相続税

特例を有利に活用して
相続税対策をレベルアップ

次のステップとして、【図表2】のプランに沿って特例の有利な活用法を解説します。

「配偶者の税額軽減」活用のポイント

最終的に子が相続する財産が決まったことで、Aさんの相続時に配偶者が取得する財産も決めやすくなります。Aさんから配偶者、そして配偶者から子へと財産のリレー案が具体的に描けるからです。

では、どのようにすれば、この特例を有利に活用できるのでしょうか。

そのポイントは、Aさんの相続時における配偶者の特例適用によるメリットと、配偶者の相続時における税負担のバランスをよく考えた財産の分割案を作成することです。仮にAさんの相続時に配偶者が全財産(1億3,080万円)を相続すれば、この特例で相続税は0円になりますが、配偶者の相続時は約1,400万円の相続税と試算されます。

一方、仮にAさんの相続時に配偶者が不動産(ローンも含む)の半分と現金預金の合計8,040万円を相続する場合、相続税はAさんの相続時に約440万円、配偶者の相続時に約480万円。2回の相続の合計で約920万円と試算され、税負担は少なく済みます。

実際には配偶者の固有財産や相続した財産のその後の増減も考慮しますが、相続税対策にはこのようにトータルでの検討が不可欠です。

「小規模宅地等の評価減」活用のポイント

有利に活用するポイントをまとめました。

  • 1自宅の建て替えにあわせて【図表2】のように子が二世帯同居し、減額効果の大きい「特定居住用宅地等」の評価減を適用できるように住み替えをすることです。
  • 2Aさんの相続時に配偶者と子がどちらも特例適用者になる場合は、対象面積に限度があるので、配偶者よりも子を優先に特例を適用するということです。なぜなら、配偶者はこの特例を適用しなくても「配偶者の税額軽減」で相続税が大幅に軽減されます。また配偶者が特例を受けても、近い将来に配偶者の相続があると、特例を受けた土地が減額前の評価額で再び相続税の課税対象となる可能性があるからです。
  • 3配偶者の相続時にも特例の適用が受けられるように、Aさんの相続時に配偶者の取得財産を考慮することです。対策案では配偶者の相続時に長男が賃貸併用住宅の敷地、長女がアパートの敷地を取得する予定ですが、どちらも特例の適用対象になります。
*    *    *

説明のためなるべく事例は単純化しましたが、さらにさまざまな対策を講じれば、現状では2,700万円と試算されている相続税をほとんどかからないレベルにすることも可能と考えます。

オーナーの皆さまが専門家と一緒に事前の周到な準備を行い、これらの特例を有利に活用して「超・高齢社会」の相続を賢く乗り切っていただきたいと思います。

賃貸併用住宅(店舗・賃貸・二世帯同居型モデル)を提案するパナソニック ホームズの展示場

写真:賃貸併用住宅(店舗・賃貸・二世帯同居型モデル)を提案するパナソニック ホームズの展示場 写真:賃貸併用住宅(店舗・賃貸・二世帯同居型モデル)を提案するパナソニック ホームズの展示場

税理士 稲場 広宣いなば ひろのぶ

税理士 稲場 広宣 いなば ひろのぶ

税理士法人・四谷会計事務所 パートナー税理士。1985年、東洋信託銀行(現 三菱UFJ信託銀行)に入行。多忙な銀行業務の中、6年間で税理士試験に合格。金融資産運用・ローン・遺言信託などのコンサルティング、銀行経理・税務の担当など幅広い業務を経験後退職。現在、四谷会計事務所パートナーとして税務全般の業務を担当。特に不動産税務を中心とした資産税に豊富な経験実績があり、自らもアパートオーナーとして地主・オーナーと同じ視点で考える不動産の有効活用、賃貸経営の法人化、所得税・相続税の節税対策などに定評がある。パナソニック ホームズの研修会等の担当講師としても活躍。

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