住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
新築を考える際に、天井の高さは重要な要素の一つです。天井の高さは住宅の印象や快適さに影響を与えるため、適切な天井の高さを選ぶことで、居住空間の快適性や機能性が向上します。
本記事では、天井の高さの測り方や、天井が高い家のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
天井の高さは、住宅のデザインや機能性に大きな影響を与える要素です。本章では一般的な天井の高さや、測り方について解説します。
一般的には、住宅の天井の高さは2,400mm程度が標準です。2,400mmは、快適さや使い勝手を考慮した数値であり、多くの住宅で採用されています。天井の高さが低すぎると圧迫感をおぼえやすく、高すぎると逆に冷暖房の効率が悪化することがあります。
天井の高さを測る際は、測定器具を用いて床の仕上げ面から天井までの距離を測定します。勾配天井や異なる高さを持つ部分のある部屋の場合、平均値を取ることが大切です。また、測定時は位置を正確に決めるようにしましょう。
建築基準法で、天井の高さが定められています。居室の天井は、2,100mm以上であることが定められており、勾配天井や傾斜のある部屋の場合は、天井の最も高い部分から平均の高さを算出する必要があります。また長期優良住宅においても、可変性を持たせるための天井高さが求められることが多く、基準に遵守した設計が重要です。
天井の高さは、家の雰囲気や居住性に大きな影響を与える要素です。特に天井が高い家は、居住空間にさまざまなメリットをもたらします。ここからは天井の高い家のメリットを解説します。
高い天井は、視覚的な広がりをもたらし、居住空間を魅力的にするでしょう。高い天井のリビングルームなどで友人や家族と過ごすと、開放的な雰囲気を楽しむことができます。
高い天井の家は、デザインにおいて自由度が高まります。たとえば、インテリアのアクセントとして、大きな照明器具を設置することができます。そのほか壁面にアートを飾ったり、シェルフなどを取り入れたりして、クリエイティブな空間づくりが楽しめるでしょう。
天井の高い住居は、住宅の外観もより印象的になる傾向があります。
天井が高いと、自然光を取り入れるための高窓の設置が容易になります。高窓により、室内の明るさが格段に向上することが期待されます。明るい空間は心地良さを与えると同時に、家全体の雰囲気を向上させるでしょう。
また高窓は風の通り道を確保することも可能で、効果的な通風を促進します。
天井が高いと、床面積に比べて空間が広く利用できます。収納スペースを確保しやすく、ロフトや吊り戸棚などの配置も容易です。また、趣味やライフスタイルに応じて空間をアレンジしやすく、生活環境にフィットした居住空間が実現します。
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天井の高い家は多くの魅力を持っていますが、いくつかのデメリットも存在します。ここからは、高い天井の家でのデメリットを解説します。
天井が高いと、冷暖房効率が悪化します。特に冬場は、暖かい空気が上に溜まりやすいため、床面付近には冷気が滞留しやすくなるでしょう。そのため、室内全体の温度が均一になりにくく、快適な温度を保つためには暖房設備を多く利用しなければなりません。
また、その結果として光熱費の負担が増す可能性もあるでしょう。
高い天井を持つ家は、設計や建設において追加のコストがかかることがあります。建築基準法に基づく基準を満たすためには、構造体を強化する必要が生じる場合があり、材料費や工事費が増加するためです。天井を高くしたい場合は、計画段階で十分に予算を検討することが肝心です。
高い天井の家では、掃除が難しくなる場合があります。特に天井や高い位置に設置された設備には手が届きにくいため、定期的な清掃が困難になり面倒に感じられることがあるでしょう。そのため、普段のメンテナンスにかかる時間や労力が、大きくなることが予想されます。このような負担を軽減するためには、必要に応じてプロに依頼することも検討するべきです。
天井の高さが高くなると、カーテンやブラインドの取り付けに特注品が必要になる可能性があります。通常のサイズでは対応できず、オーダーメイドで作成しなければならないため、コストがかかります。
また特注品を注文する際には、納期が長くなる場合もあるため引っ越しや改装後の準備が遅れることもあるでしょう。
家づくりにおける天井の高さは、居住空間の快適さや利便性に深く関わっています。天井の高さをどのように決めるのか、ポイントを解説します。
天井の高さは、気密性と断熱性に影響を及ぼします。高い天井を選ぶと冷暖房効率が悪くなりがちで、特に冬場は暖かい空気が上昇するため、床面が冷たく感じることが増える傾向があります。
天井を高くしたい場合は、適切な断熱材を使用して気密性を向上させましょう。断熱の施し方や窓の配置方法も考慮し、エネルギー効率を高めることが大切です。
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吊戸棚を設置する高さは、天井の高さと密接に関わっています。高すぎると日常的な使用が不便になり、低すぎると圧迫感を与えインテリアの美観を損ねる恐れもあります。
住む方の身長や使用目的に合った適切な高さを考えることで、使いやすく快適な空間を実現できるでしょう。
天井の高さは、高所メンテナンスのしやすさも考慮して決めましょう。高い天井の場合、照明器具やエアコンなどの設備に対する点検や清掃が難しくなることが多く、特別な道具や業者に依頼することが必要になるケースがあります。
メンテナンスにかかる手間やコストが増加することを念頭にいれ、計画することが大切です。
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ここでは、おしゃれな高い天井の間取りをもつ建築実例を紹介します。
住まいの中心は、吹抜けが広がる開放的なLDKです。南面の大開口からたっぷりと光が差し込み、団らんを心地良く包みます。リビングには、機能的な壁面収納を設けてすっきりしているのが特徴です。シックなウォルナット柄が、上質感のあるインテリアを演出しています。
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夫婦ふたりで、ゆったりと快適に暮らす平屋を実現しました。お客さまを招いてにぎやかに過ごされる機会が多いことから、間取りは細かく仕切らず開放的にしています。勾配天井でのびやかさを高めたLDKは、天井に仕込んだ間接照明が寛ぎに満ちた空間を演出します。
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天井の高さは、住宅における居住性や快適性に影響を与える重要な要素です。天井が高いほど、開放感や広がりが生まれ空間デザインの可能性も広がります。
ただし冷暖房効率の低下やメンテナンスの手間が増えるといったデメリットも存在します。天井の高さは、それぞれの生活をイメージして検討することが大切です。最適な天井の高さを見つければ、より良い居住空間が実現できるでしょう。