住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
共働きや子育て中の家庭にとって、家事のしやすさは間取り選びで最も重視される要素のひとつです。なかでも「買い物後の収納」や「洗濯の一連作業」をスムーズに行える動線設計は、毎日のストレス軽減につながります。そんな中、注目されているのが、パントリーとランドリールームを連携させる家事動線です。この記事では、家事をラクにするおすすめの間取りアイデアを7つ紹介します。
パントリーとは、食品や日用品、キッチン家電などを収納するための専用スペースです。キッチンの近くに設けることで作業効率が上がり、生活感を抑えたすっきりとした印象の空間に仕上がります。特に大きなスペースは必要なく、一般的には1帖以上の広さが目安です。
パントリーがあると、食品や日用品、調理家電などをひとまとめに保管できるため、キッチンまわりの整理整頓がしやすくなります。非常食や買い置き品の管理にも便利で、買い物の頻度を減らせる点もメリットです。家の中をスッキリさせて、生活感を出したくない方にもおすすめです。
ただし、設置には一定のスペースが必要で、他の部屋とのバランスを考えた設計が求められます。また、設置場所によっては湿気がこもりやすくなる場合があるため、換気計画や棚の材質選びも重要です。収納する物や使い方に応じて、棚の可動性や奥行にも配慮しましょう。
パントリーの間取りには、壁面収納、ウォークイン、ウォークスルーの3タイプがあり、使い方やスペースによって向き不向きがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
壁面収納タイプは、キッチンの背面や側面の壁を活用して棚を設けるスタイルです。限られたスペースでも設置しやすく、作業中の動線を妨げにくいのが特長です。扉を付けることで生活感を隠し、すっきり収納することができます。
ウォークインタイプは、人が中に入って使える独立型の収納スペースです。壁面全体を活用した大容量の収納が可能で、まとめ買い派やストックが多い家庭にぴったりです。目安としては1.5〜2帖程度あると使いやすく、可動棚を設ければ収納する物の大きさや使用頻度に応じて柔軟にアレンジできます。
ウォークスルータイプは出入口が2つあり、通り抜けられるようになっています。玄関からキッチンへ直行できるように配置すれば、買い物後の荷物をすぐに収納できて便利です。収納スペースはややコンパクトになりますが、回遊性のある家事動線が可能になり、移動の無駄がなくなります。
パントリーのある間取りとは?広さや失敗しないためのポイントを実例とともに紹介
ランドリールームとは、洗う・干す・畳む・収納までを一か所で完結できる家事専用スペースです。広さは2~3帖程度が目安で、洗面脱衣室と分けて設計することで、他の作業と干渉せず、効率的に家事を進められます。
ランドリールームを設けると、洗濯・干す・畳む・収納までを同じ空間で完結でき、家事の効率が大きく向上します。洗濯中に他の作業が並行しやすく、共働き家庭や室内干し派に人気です。洗濯物を一時的に置いたり、アイロンがけの作業台を設置したりするなど、柔軟な使い方ができるのも魅力です。
ただし、湿気対策や防音対策は必須といえます。湿気対策としては、換気扇や除湿機の活用が効果的です。防音対策としては、洗濯機や乾燥機の運転音が響きにくいよう、壁や床の遮音性に配慮するとよいでしょう。
ランドリールームには「洗面所との兼用型」と、洗濯作業に特化した「独立型」の2種類あります。それぞれにメリットがあり、ライフスタイルや家族構成に応じて、より使いやすい方を選びましょう。
洗面所や脱衣室とランドリールームを一体にした兼用型は、スペースを有効活用できるのが魅力です。朝の身支度と洗濯が同時にこなせるため、忙しい時間帯の動線がスムーズになります。ただし、来客時に洗濯物や洗剤などの日用品が見えやすくなるため、目隠し収納や扉付きの棚など、生活感を感じさせない工夫が必要です。
脱衣室や洗面所と別に設ける独立型ランドリールームは、洗濯に集中できる快適な空間です。来客中でも気兼ねなく使えるため、生活感を出したくない人にもおすすめです。干す・畳む・収納を一か所で完結できるので、動作がスムーズになり時短にもつながります。2〜3帖程度の広さがあると、収納棚や作業台もゆったり配置できます。
ランドリールームとは?おしゃれな間取りアイデアや失敗しないための収納ポイントを紹介
家事を効率よくこなすためには、空間のつながり方がとても重要です。なかでも、パントリーとランドリールームの動線をうまく設計することで、毎日の作業が驚くほどスムーズになります。
パントリーとランドリールームを近接させることで、家事がしやすくなり作業効率が大幅にアップします。たとえば、玄関からキッチンへと続く動線の途中にパントリーを配置すれば、買い物後すぐに荷物を収納できて負担が軽くなります。
また、洗濯に関しても、洗って干して畳んで収納までが最短距離で行えます。さらに、キッチン、ランドリー、ファミリークローゼットを回遊できるようにすることで、一連の作業の流れがひと筆書きのように無駄なく進みます。忙しい日々の中で時短と動きやすさを両立させる間取りの工夫です。
結論から言えば、パントリーとランドリールームをひとつの空間にまとめることは可能です。ただし、収納するものの種類や湿気対策に配慮しましょう。たとえば、洗剤やタオルなど、ランドリーまわりで使う日用品のストックが中心であれば、一体化することによって動線が短くなり、家事効率が向上します。
一方、食品類を多く収納する場合は、湿気やニオイの影響を避けるために分けておいた方が安心です。「何を収納するか」「どこで使うか」を具体的にイメージしながら、家族のライフスタイルに合った設計にすることが大切です。
ここでは、実際に取り入れやすく、家事動線の効率化に役立つパントリーとランドリールームの間取りアイデアを7つ紹介します。
キッチン、パントリー、ランドリールームを一直線に並べる間取りは、家事動線を最もシンプルにまとめられるスタイルです。料理・洗濯・収納という“家事の三大動作”がひとつのライン上で完結するため、移動が最小限で済みます。
さらに、左右どちらからでも出入りできるように回遊動線を確保すると、家族が同時に別の作業をしていてもスムーズに移動できるため、ストレスが軽減できるでしょう。特に朝の忙しい時間や、帰宅後に家中を移動する手間が省けるため、時短と効率を同時に叶えたい方におすすめです。
パントリーをキッチンのすぐ隣に配置し、その延長線上にランドリールームをつなげる間取りは、限られたスペースを効率よく活かせるのが特長です。調理中に食材や調味料のストックをサッと取り出せるうえ、洗濯作業にもスムーズにアクセスできます。
パントリーを“通路”として活用できるため、家事動線が短くなり、回遊性のある間取りにもアレンジ可能です。扉や通路幅を工夫すれば、動きやすさと収納力を両立できます。見た目をすっきり保ちたい場合は、扉付きの収納や目隠しの工夫も取り入れると、さらに快適な空間になります。
重たい買い物袋を持って家の奥まで運ぶのは、毎日のことだからこそ負担になりがちです。そのような悩みを解決するのが、玄関のすぐそばにパントリーを設ける間取りです。玄関横にパントリーを配置することで、買い物帰りに食品や日用品をそのまま収納できます。
ランドリールームをつなげると、帰宅後の手洗いや衣類の片付けもスムーズです。特に子どもが外から帰ってきたときの「脱ぐ・しまう・洗う」の流れがスムーズになり、家の中を清潔に保ちやすくなります。「帰宅後の動作」も想定して間取りを考えましょう。
洗濯物は「洗って干す」だけで終わりではありません。乾いた後に「畳む・しまう」という作業が意外と手間になります。そこで、おすすめなのがランドリールーム内に収納棚を併設するアイデアです。
タオルや部屋着、肌着など、洗ってすぐにしまえるものを“定位置化”することで、洗濯後の動作が一気にラクになります。収納棚の高さや奥行きを工夫すれば、使いやすさが向上し、日常的なストレスを感じにくくなります。
ランドリールームに隣接する形でファミリークローゼットを配置するスタイルも人気です。洗濯物を干して畳んだら、そのまま収納できるため家事の無駄な移動がなくなります。さらに、キッチンやパントリーも近くに配置すれば「衣類の管理」「日用品の収納」を同じエリアで完結できる点もメリットです。
生活動線が短くなることで家全体がコンパクトにまとまり、使いやすさも向上するでしょう。特に、2階にクローゼットを設けず、1階完結型の間取りにしたい家庭にはぴったりの間取りです。
ランドリールームと脱衣所を同じ空間にすると、来客時に洗濯物が見えてしまったり、洗濯がしづらくなったりするなど、使いづらさを感じる場面もあります。
そのため、あえて分けて設けることでプライバシーと家事効率を両立する間取りも注目されています。
たとえば、洗面脱衣室とは別にランドリールームを設ければ、来客中でも気兼ねなく洗濯が可能です。洗濯機や物干しスペースを隠せるため、生活感を抑えたすっきりとした空間づくりになります。また、独立したランドリールームは、時間帯を気にせず洗濯機を回せるというメリットもあります。
土地面積が限られている家でも、工夫次第で家事動線は整います。L字型に配置した家事動線は、キッチン → パントリー → ランドリールーム → 洗面室へとコンパクトにつながり、必要なスペースを確保しながら移動距離を最小限に抑えることが可能です。
たとえば、キッチン背面にパントリーを設け、その横にランドリーをレイアウトすることで、短い動線のなかに家事の要素がギュッと集約されます。無駄な動きを減らすことで、家事の時短にもつながり、朝や夕方の慌ただしい時間でも効率的に動けます。
日々の家事をスムーズにこなすためには“間取りのつながり”だけでなく、細かい設計の工夫が必要です。ここでは、間取り計画の段階で意識しておきたい4つのチェックポイントを紹介します。
ランドリールームは室内干しや洗濯機の使用により、湿気がこもりやすい環境になります。そのまま放置しておくと、カビや嫌な臭いが発生しやすく、快適な空間が損なわれてしまいます。対策としては、窓の設置や換気扇、24時間換気システムの導入が効果的です。
また、除湿機の併用も湿度コントロールに役立ちます。パントリーも同様に密閉されがちな空間なので、通気性のある棚板や換気口を設けると、食品や日用品の保管が安心です。
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間取りを考える際に意外と見落としがちなのが、ランドリールームやパントリー内の通路幅です。洗濯カゴを持って移動したり、収納棚の前に立ったりする際に十分な幅がないと、作業が窮屈になってしまいます。通路の幅は、最低でも80cm、理想は90cm以上を確保しておくと安心です。
また、洗濯機の前やアイロン台の周辺は、作業スペースとして少し広めに取っておくと快適に使えます。「あと10cm広ければ…」という後悔が意外と多いので、家具や収納の設置位置も含めた実寸イメージを持って、動きやすさをシミュレーションしておきましょう。
ランドリールームやパントリーは出入りの頻度が高いため、扉の開閉が動線の邪魔にならないよう配慮が必要です。そこでおすすめなのが引き戸の採用です。壁内に納めるタイプの引き戸は開閉にスペースを取らないうえ、半開きのままでも邪魔にならず、風通しを確保しながら目隠しもできます。
両手がふさがっている場面でも片手で開け閉めしやすく、家事中の動作に合っています。収納棚の扉も同様に、引き戸やロールカーテン式にすることで、限られた空間でも使いやすいでしょう。
「せっかく広さを確保したのに、棚が使いにくい…」という失敗も少なくありません。パントリーやランドリールームを使いやすくするには、収納棚のサイズ感に注意しましょう。奥行きが深すぎると物が奥に埋もれてしまい、「使いにくい」「何を入れたか忘れる」といったストレスにつながります。
パントリー棚は奥行30〜40cmが目安で、ランドリー側は洗剤やバスケットなどの大きさに合わせて設計しましょう。棚の高さも重要で、よく使うものは腰から目線の位置に配置すると取り出しやすくなります。使用頻度・重さ・大きさを考慮して、家族全員が無理なく使える収納プランを立てましょう。
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パントリーとランドリールームを連携させることで、毎日の家事がグッと効率的に、そして楽になります。パントリーとランドリールームだけでなく、洗面室や脱衣所とどうつながるかも家事効率に影響する要素です。たとえば「洗う → 干す → しまう」と同時に「脱ぐ → 洗う → 干す」の流れも想定すると、無駄がなくなります。ぜひ間取り設計の段階で“家事動線”を意識してみてください。
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