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おしゃれなルーフバルコニーの作り方｜後悔しない設計とコーディネートのコツを紹介

【目次】

特に都心や狭小地での住まいづくりにおいて、「ルーフバルコニー」は暮らしを豊かにしてくれる空間です。自宅にいながらアウトドア気分を味わえる魅力的な空間ですが、「どんな設計にしたらいいか分からない」「つくったはいいがあとから後悔しないだろうか」といった不安を感じる方もいるのではないでしょう。

そんな不安を払拭すべく、本記事では、ルーフバルコニーを理想的でおしゃれな空間にするためのヒントをご紹介します。ルーフバルコニーの活用アイデアや、デザイン性の高い実例から学ぶポイント、後悔しない設計と空間コーディネートのコツなど、理想の家づくりを実現するためにぜひ役立ててください。

ルーフバルコニーとは？

ルーフバルコニーとは、建物の屋根部分や下の階の屋根にあたる部分を利用した屋外スペースを指します。一般的なバルコニーに比べて広さがあり、広々とした開放感を味わえることや、日当たり・風通しが良さが魅力です。

屋外リビングや趣味のスペースなど、ライフスタイルに合わせて活用でき、特に都市部の狭小住宅では、貴重なくつろぎの空間として人気があります。

ベランダやテラスとの違い

ルーフバルコニーと通常のバルコニー、ベランダやテラスは、建築上の定義や使い方が異なります。それぞれの特徴と違いを以下にまとめました。

種類	特徴・違い
ベランダ	建物の２階以上に設ける張り出し型のスペースで、屋根がある
バルコニー	建物の２階以上に設ける張り出し型のスペースで、屋根がない
テラス	１階部分に設けられる、地面とほぼ同じ高さの屋外スペース
ルーフバルコニー	下階の屋根を利用したスペース

ルーフバルコニーは、構造上、広い面積を確保できるというメリットがあります。上階の屋根が不要なため、より広さを感じやすいといえるでしょう。

ルーフバルコニーのメリット

まずは、ルーフバルコニーが住まいと暮らしにもたらすさまざまなメリットを紹介します。

開放的で非日常感のあるプライベート空間が手に入る

ルーフバルコニーは屋上にあるため、周囲の建物からの影響を受けにくく、日当たり・風通しともに良好です。外からの視線を気にすることなく、空や風を感じながらゆったり過ごせる開放感は、ルーフバルコニーならではの魅力といえるでしょう。昼は青空の下でくつろぎ、夜は星空を眺めるなど、リゾート感覚で過ごせる“外のリビング”として、日々の暮らしを豊かにしてくれます。

多目的に使える“＋α”の空間になる

バーベキュー、アウトドアリビング、家庭菜園、子どものプール遊びのスペース、読書やヨガのスペースなど、ルーフバルコニーは多用途に対応できる柔軟性が魅力です。家族構成や季節の変化に合わせてさまざまな使い方ができるため、“＋α”の空間として暮らしの幅を大きく広げてくれるでしょう。

都市部や狭小地で「庭」の代わりになる

限られた敷地でも、ルーフバルコニーなら広い屋外空間を確保できます。特に都市部では庭を設けるのが難しいケースも多く、庭のように使える貴重なスペースとして人気があります。屋上という特性上、周囲からの視線が気になりにくく、プライバシーを確保しやすいのも大きなメリットです。

ルーフバルコニーのデメリット

一方で、ルーフバルコニーには注意すべきポイントや、設置後に後悔しやすい落とし穴があることも事実です。ここでは、ルーフバルコニーのデメリットについて解説します。

建築コストが割高になりやすい

ルーフバルコニーには、通常の屋根とは異なる特別な設計が求められます。防水性や耐荷重性、適切な排水処理など専門的な施工が必要になるため、その分、建築コストは高額になりがちです。ルーフバルコニーの設置によって施工費用が数十万円から１００万円以上高くなるケースもあり、予算に余裕を持って検討することが大切です。また、自治体によってはルーフバルコニーが延床面積に含まれ、固定資産税の評価額が上がる可能性があることも頭に入れておきましょう。

防水・メンテナンスの手間がかかる

屋上は常に雨風にさらされる場所であり、防水層の劣化が進むと雨漏りリスクが高まります。そのため、定期的な点検と補修が欠かせません。ルーフバルコニーは階下の屋根でもあるため、通常のバルコニーよりも構造上のメンテナンス負担が大きい点に注意が必要です。また、水はけが悪いと排水トラブルや床材の劣化にもつながるため、日頃からの清掃も大切です。

気候や周辺環境によって快適性が左右される

ルーフバルコニーは、直射日光や風の強さ、周囲からの視線など、気候や周辺環境によって快適性が大きく左右されます。快適に利用するためには、日除け（オーニング・タープ）、目隠し壁、風よけパネルなど、設計的な対策が必要です。住宅密集地ではバーベキューの煙や、音楽、話し声などが近隣トラブルにつながるケースもあるため、利用マナーにも配慮も求められます。

おしゃれなルーフバルコニーの建築実例

ここでは、パナソニックホームズが手掛けたルーフバルコニーの建築実例を紹介します。本実例は仙台市の駅近に建つ6階建ての複合ビルで、1階が小児科クリニック、2～4階が賃貸住宅、そして5～6階がオーナー住居という構成です。

当初は5階までの計画でしたが、パナソニックホームズの建築技術では7階建てまで可能であるため、施主様のご要望によりルーフバルコニー付きの6階部分をプラスすることになりました。最上階に設けられたルーフバルコニーからは、仙台副都心の街並みが一望できます。都市部の限られた敷地でも、建物を上へ伸ばすことによって、開放的な屋外空間とすばらしい眺望を実現した好例です。

おしゃれなルーフバルコニーの建築実例を見る

ルーフバルコニーのおしゃれな活用アイデア

ここでは、開放的なルーフバルコニーをさらに魅力的にする、おしゃれな活用アイデアをご紹介します。

アウトドアリビングとして

ソファやローテーブルを配置すれば、開放感あふれる屋外リビングが完成します。晴れた日には青空の下で朝食やコーヒーを楽しんだり、夜には柔らかな照明を灯して読書や映画鑑賞をしたりと、自宅にいながらにして非日常のリゾート気分を味わえるでしょう。ヨガやストレッチといったリラックスタイムにも最適で、のびのびと贅沢な時間を過ごせます。

家族で楽しむBBQスペースとして

バーベキューグリルを設置すれば、開放的なルーフバルコニーで屋上BBQを楽しめます。コンロやテーブルを並べて、家族や友人と週末イベントを楽しむ場としても最適です。ただし、煙やにおい対策、利用する時間帯など、ご近所への配慮を忘れないようにしましょう。

子どもの遊び場・プールスペースとして

小さなお子さんがいるご家庭では、ルーフバルコニーにビニールプールや滑り台を設置して、“プチ水遊びエリア”として活用するのがおすすめです。床にジョイントマットを敷いて安全性を高めたり、タープやパラソルで日よけ対策を施したりして、プライベートゾーンで夏場の水遊びを満喫しましょう。水遊び以外にも、ワンタッチテントを広げて“おうちキャンプ”を楽しむのにも適しています。

ガーデニング・菜園スペースとして

ガーデニング好きの方は、プランターや植栽を配した屋上ガーデンが楽しめます。バジルやミニトマトなどの家庭菜園は、お子さんの食育にも役立つでしょう。ウッドデッキや人工芝との相性も良く、ナチュラルな雰囲気を演出できます。都会にいながらにして、緑に囲まれた癒しの空間で手軽に自然と触れ合える楽しみを味わえます。

ひとり時間やテレワークの場として

ルーフバルコニーは気分転換の場に最適です。お気に入りの小さなテーブルとチェアを置いて、居心地の良いカフェのような雰囲気をつくってみてはいかがでしょう。在宅ワーク中のミニブレイクや読書、考え事など、一人時間を満喫するスペースとしても活用できます。開放的な環境で気分をリフレッシュすることで、作業効率アップにもつながるでしょう。

ルーフバルコニーをおしゃれにするコーディネートのコツ

ルーフバルコニーの印象は、家具や小物の配置で大きく変わります。ここでは、実際に使い始めてから「おしゃれで居心地のいい空間」に仕上げるためのコーディネート術を紹介します。

テイストを統一した家具・素材を選ぶ

ルーフバルコニーをおしゃれに演出する第一歩は、全体のテイストを統一することです。例えば、ナチュラルテイストを目指すならウッド調のテーブルやチェアに植栽、モダンテイストならアイアン素材やモノトーン系の家具で整えるのがおすすめです。室内のインテリアと調和する素材を選ぶことで、空間全体の完成度が格段に高まり、洗練された印象を与えられます。

グリーンや植栽で「抜け感」と彩りをプラスする

グリーンや植栽を取り入れると、無機質になりがちなルーフバルコニーに自然な彩りと柔らかな雰囲気が生まれます。高さのある観葉植物で空間にリズムをつけたり、壁際にプランターやフェイクグリーンを配置したりするのも効果的です。ただ置くだけでなく、視線の抜けを意識した配置にすることで、よりおしゃれな空間を演出できます。

夜の雰囲気づくりに「間接照明」を活用する

夜のルーフバルコニーを魅力的に演出するには、照明の工夫が欠かせません。直接的な光ではなく、間接照明を効果的に使うことで、幻想的でくつろげる空間が生まれます。例えば、ソーラーランタンを吊るしたり、フェアリーライト（電球ガーランド）を巡らせたり、ポータブルライトを活用したりして、日中とは異なるロマンチックな雰囲気を演出してみてはいかがでしょうか。