2階建と平屋ならどっちがおすすめ？費用の違いやメリット・デメリットを解説

【目次】

家を建てるとき、平屋と2階建どちらにするか悩む人も少なくありません。

平屋と2階建、どちらにもメリット・デメリットがあります。それぞれ詳しく解説していくので、住まい作りの参考にしてください。

平屋と2階建はどちらの方がお金がかかる？

まずは平屋と２階建では、どちらの方が建築費用が高くなるのかを見ていきましょう。

一般的には延床面積が同じなら、平屋の方が建築費用は高くなると言われています。その理由は、敷地面積の広さと屋根の大きさにあります。以下、詳しく解説していきます。

延床面積が同じ場合、平屋の方が建築費用が高くなる理由

同じ延床面積の平屋と2階建を建てる場合、2階建の敷地面積は平屋の半分で済みます。2階建と同じ延床面積の平屋を建てるには、より広い敷地が必要になります。また、耐震性と安定性の高い住宅を建てるにはしっかりした基礎が必要ですが、平屋は2階建より基礎の面積が広くなるので、基礎工事にかかる費用は平屋の方が高いと言われています。

屋根も同様で、2階建よりも屋根の面積が広いので、その分費用が高くなります。

総費用では平屋の方が安くなる場合もある

一般的には2階建の方が安くなると言われていますが、平屋の方が安い費用で建てられる場合もあります。当然ですが2階建は階段が必要です。階段だけではなく階段に合わせてホールのスペースも必要になります。この部分は4畳から5畳分の広さに相当しますが、平屋の場合はこのスペースを居住空間として活用することができます。

また、2階建で1階と2階にそれぞれ洗面所やトイレなどを設置する場合は、その分の費用が余計にかかります。平屋では基本的にリビングやダイニングに広いスペースを取っても洗面所やトイレは1つで十分でしょう。

建築時の費用だけではなく、建ててからのメンテナンス費用も考える必要があります。2階建の場合、外装や屋根の塗り直しや補修は、足場を組んで行う必要があるので、その分メンテナンス費用が高くなります。また、平屋よりも壁の面積が広いので工期が長くなり人件費も増えます。

以上のように、一概に2階建の方が安いとは言えないので、自分たちの生活スタイルも考慮したうえで、総合的かつ長期視点に立った検討が必要です。

2階建のメリット・デメリット

2階建のメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

2階建のメリット

前述のとおり、延床面積が同じなら、2階建は平屋より建築費用が安くなる傾向にあります。また、同じ広さの土地なら、2階建の方が平屋よりも広い延床面積の家を建てることができます。土地はあまり広くないけど、ある程度の部屋数や広い部屋を確保したい場合は、2階建の方が適していると言えるでしょう。

また、2階部分は周囲の視線が届かないのでプライバシーを確保しやすくなります。すべての部屋が地続きの平屋に比べて防犯面でも有利です。

すべての部屋を1階におさめる必要がある平屋に比べて、間取りのバリエーションが広がるのもメリットです。たとえば、2階に寝室や書斎、子供部屋などそれぞれのプライベートな部屋を設け、1階に家族が集うリビングやダイニングを設けるといった、家族の生活スタイルに合わせてメリハリのある間取りが可能になります。

2階建のデメリット

2階建は平屋に比べてコンパクトな敷地で多くの部屋数を確保できますが、間取りを工夫しないと生活動線や家事動線が悪くなる可能性があります。たとえば、1階に洗面所やトイレを設置、2階に子供部屋と寝室を作ると、夜中に洗面所やトイレに行くのにわざわざ階段を下りなければなりません。1階と2階両方にトイレや洗面所をつくれば解決できますが、その分のコストが必要です。家事や生活の利便性をよくするためには、特に水回りの位置をよく考えることが大切です。

また2階建の場合、階段とホールのスペースが必要になるため、その分居住空間に使えるスペースが少なります。

2階建はメンテナンスを実施するのに足場を組む必要があるので、その分コストがかかります。さらに、同じ延床面積の平屋に比べて外壁の面積が広くなる場合が多いので、その分外壁のメンテナンスコストが高くなります。

2階建の間取りにつきましては以下の記事にて詳しく紹介しておりますのでご覧ください。
2階建をどんな間取りにする？坪数ごとのおしゃれな間取り実例を紹介

平屋のメリット・デメリット

次に、平屋のメリット・デメリットについて解説します。

平屋のメリット

平屋は階段を上り下りする必要がありません。生活動線や家事動線がワンフロアで完結するので、毎日の生活がラクになります。階段がないのでバリアフリー化しやすく、年齢を重ねても長く住み続けられる住まいになるでしょう。

階段がないということは、その分のスペースを居住空間に使えます。2階建ではトイレや洗面所を各階に設けるケースがありますが、平屋は１つで済むのでその分設備費用を抑えることができます。

平屋のメリットについては、以下の記事にてさらに詳しく紹介していますのでご覧ください。
平屋ならではのメリットとは？平屋のメリット７つを紹介

平屋のデメリット

同じ延床面積なら、平屋の方が2階建より広い土地が必要になります。また、平屋は2階建よりも基礎の部分や屋根の面積が広くなるため、その分建築費用が高くなる傾向にあります。建築費用だけでなく、メンテナンス費用も面積が広い分高くつきます。

また、平屋はすべての部屋が地続きなので、周囲からの視線が気になったり、部外者が侵入しやすくなる可能性があります。外から室内が見えないようにする工夫や、十分なセキュリティ対策が必要です。

2階建か平屋か選ぶ際には、生活スタイルやライププランを考慮しよう

2階建と平屋では、一般的には2階建の方が建築費用が安いと言われています。しかし諸条件から総合的に比較すると、平屋の方が安いと考えられるケースもあります。2階建にも平屋にもそれぞれメリット・デメリットがあるので、家族構成や生活スタイル、さらには将来のライフステージの変化などをよく考えて選ぶとよいでしょう。