住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
注文住宅やリノベーションを検討している方の間で、注目を集めているのが「横並びダイニング」という間取りスタイルです。
キッチンとダイニングテーブルを横一列に配置することで、配膳や片付けの手間を軽減できるほか、空間を広く見せられる点が魅力です。その一方で、「かえって動線が悪くなった」「生活感が出やすい」といった後悔の声も聞かれます。
この記事では、横並びダイニングのメリット・デメリットを解説するとともに、後悔しないための工夫や成功のヒントをわかりやすくお伝えします。実際の採用事例も紹介するので、間取りを検討する際の参考にしてください。
横並びダイニングとは、キッチンとダイニングテーブルを横一列に配置するレイアウトのことを指します。対面キッチンにダイニングテーブルを横付けするスタイルが多く見られます。
横並びダイニングは、料理スペースと食事スペースの距離が非常に近く、配膳や片付けの動線を短縮できるのが特徴です。アイランドキッチンやペニンシュラキッチンといった、人気のキッチンタイプとの相性が良く、すっきりとした見た目でおしゃれな印象になります。
一方で、縦並びダイニングは、キッチンの正面や背後にテーブルを配置するレイアウトで、従来の住宅に多く採用されてきたスタイルです。動線はやや長くなるものの、スペースの取りやすさや家具の配置自由度などにメリットがあります。
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横並びダイニングには、次に挙げる5つのメリットがあります。
横並びダイニングでは、ダイニングテーブルがキッチンのすぐ横にあるので、配膳や片付けがスムーズに行えます。あまり移動することなく食事の準備や片付けができるため、小さな子どもがいる家庭でも安心して作業ができます。
キッチンで作業しているときでも、横のダイニングテーブルの様子が分かるのも横並びダイニングのメリットです。調理しながらでも、テーブルで過ごす子どもの様子を確認したり、家族との会話を楽しんだりすることができます。
横並びダイニングなら、家族の食事している姿を見ながら、調理や片付けを進めることができます。
加えて、ひと続きになったダイニングテーブルは、食事をする場としてだけでなく、子どもが宿題をしたり、大人が在宅ワークをしたりするスペースとして活用できます。夕食の準備をしつつ、隣で勉強している子どもに声をかけることもできるなど、家族で並んで使えるスペースとして重宝するでしょう。
横並びダイニングは、キッチンとダイニングが横に連続するため、横方向に視線が抜けやすく、開放感を演出できるというメリットもあります。コンパクトなLDKも、横並びダイニングにすれば視覚的に広く見せられるので、窮屈さを感じさせない空間づくりが可能です。
横並びダイニングは、キッチンとダイニングテーブルを一体的にデザインできるのもメリットです。同じ素材や色味で統一すれば、空間に自然と一体感が生まれ、生活感を抑えたスタイリッシュな印象に仕上げることができます。
さらに、ペンダントライトや木製チェア、アクセントクロスなどを取り入れれば、カフェやレストランのようなおしゃれな空間に仕上げることも可能です。
効率性やデザイン性の高さから人気の横並びダイニングですが、採用前に把握しておきたいデメリットもあります。住み始めてから「やっぱり使いづらい…」とならないよう、以下のポイントを確認しておきましょう。
横並びダイニングでは、ダイニングテーブルをキッチンの延長線上に設置するため、壁側の席は椅子を引くスペース(引きしろ)が不足しがちです。椅子の引きしろを確保するには、ダイニングテーブルと壁の間に十分な通路幅を設ける必要があります。加えて、ダイニングテーブルとキッチンをつなげるのであれば、テーブルと横の壁の間にも通路を確保しなければなりません。
通路幅は、最低60〜90cm程度確保したほうがよいとされているので、スペースが限られている場合は注意が必要です。
横並びダイニングは、横方向にまとまったスペースを必要とします。そのため、横幅に限りのある間取りでは、置けるテーブルのサイズや椅子の数に制限が生じる可能性があります。動線を確保するためにも、事前にレイアウトをシミュレーションしたり、購入予定の家具サイズを確認しておくことが大切です。
横並びキッチンは開放感がある反面、リビングダイニングからキッチン内を見通しやすいという問題があります。キッチンの手元を隠す腰壁を設けたり、カップボードをリビングダイニングから見えない位置に設置したりするなど、生活感を感じさせない工夫が必要になります。
ここでは、パナソニック ホームズが手がけた住宅の中から、横並びを採用して成功した施工実例を4つ紹介します。
最初に紹介するのは、アイランドキッチンとダイニングテーブルを横並びに配置した実例です。キッチンとテーブルの両サイドに通路がある回遊動線になっており、リビングともスムーズに行き来ができます。
キッチンとダイニングテーブルの距離が近いので、調理中でも家族とのコミュニケーションが自然に生まれるのがポイントです。配膳や片付けもストレスなく行うことができます。
大開口の窓と勾配天井による空間の広がりと、横並びダイニングの開放感が相まって、広々と明るく心地よい空間を実現しています。
アイランドキッチンと横並びダイニングで家族がつながる住まいの建築実例を見る
次に紹介するのは、3階建の賃貸併用住宅の3階部分に横並びダイニングを配置した実例です。ペニンシュラキッチンとダイニングテーブルの間に通路を設けることで、わざわざ遠回りしなくてもキッチンにアクセスできるよう、動線が工夫されています。
パントリーを設けたり、キッチンのカラーに合わせて家電を黒で統一したりと、生活感が出ないよう配慮している点にも注目です。
ダイニングテーブルの先には大開口の窓が設けられていて、開放感もしっかり確保されています。
開放感と家事ラクを両立した、横並びダイニングのある住まいの建築実例を見る
次に紹介するのは、シンクとコンロを並列配置したII型キッチンと、ダイニングテーブルを横並びにした実例です。キッチンの奥には大容量のパントリーを備えており、家電をすべて収納しています。リビングから見えるカウンターは、おしゃれな雑貨や植物を飾っており、すっきりとした見た目です。
ダイニングテーブルの横の開口部からは、ガラス越しに愛犬専用の土間空間を眺めることができます。調理中も食事中も、家族と愛犬がお互いを身近に感じられる住まいです。
愛犬と家族が心地よく暮らす、横並びダイニングのある住まいの建築実例を見る
最後に紹介するのは、アイランドキッチンとダイニングテーブルを横並びに配置した実例です。キッチンとテーブルの背面には、大容量の壁面収納を設置しているので、いつでも整理整頓した状態を保てるのがポイントです。
キッチンからは、リビングの一角に設けられた和室コーナーで遊ぶ、お子さまの様子を見守ることができます。また、キッチンの真正面にあるリビングの大開口から、テラスや庭へとつながる設計になっているので、抜群の開放感の中で調理や食事をすることが可能です。
重厚感と開放感を兼ね備えた、横並びダイニングのある住まいの建築実例を見る
横並びダイニングは、効率的な家事動線や見た目の美しさなど多くのメリットがあります。一方で、スペースの取り方やレイアウトの仕方を誤ると、かえって後悔につながる場合があります。
横並びダイニングを取り入れる前に、ぜひ確認しておきたい間取りのチェックポイントを以下にまとめました。事前の計画で、使いやすく快適な空間を実現しましょう。
動きやすさと安全性の確保に重要。可能であれば90cm以上あるとより快適です。
椅子の引きしろ+人の移動を考慮した設計が必要です。
配膳や片付けの流れがスムーズになり、家事負担の軽減につながります。
ダイニングでの家電使用や照明演出の自由度が高まり、快適性もアップします。
食器棚やパントリーの配置は、引き出しの開閉や通路幅との兼ね合いがポイントです。
横並びダイニングは、機能性とおしゃれな見た目を両立できる魅力的なスタイルです。しかし、導入前に間取りをしっかり計画しておかないと、後悔につながるリスクもあります。
今回ご紹介したポイントを参考に、自分たちのライフスタイルに合った間取りを計画し、使いやすく快適な横並びダイニングをぜひ叶えてください。
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