住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
フロアが3つに分かれた3階建て住宅は、狭い土地でも家が持てると近年増えている住宅の形です。ここでは3階建て住宅のメリットとデメリットを紹介します。3階建て住宅を活用するためのおすすめの間取りも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
3階建て住宅は、文字通りフロアが3階に分かれた住宅のことです。ひと昔前までの一戸建てと言えば、平屋または2階建てが一般的でしたが、最近では3階建てを選択する人も増えています。
3階建て住宅が増え始めた背景には、1987年に改正された建築基準法が関わっていると言えるでしょう。以前は木造3階建てが建てられなかった準防火地域でも、建築基準法改正により建てられるようになったことから、住宅の選択肢が広がりました。
また同時に都心の土地高騰により、コンパクトな土地でも自分たちの望む暮らしをしたいと言ったニーズも増えました。3階建て住宅は、ニーズに答えて増えていった住宅と言えるでしょう。
3階建て住宅のメリットには、以下の4つが挙げられます。
順番に見ていきましょう。
住まいからの眺めが良い点が、3階建て住宅の1つ目のメリットです。3階建てが増えてきたとはいえ、多くの住宅は2階建て住宅が多く、近年では平屋を選択する家族も増えています。
もちろん立地にもよりますが、3階建ての3階部分や屋上からの眺めは遮るものが少ないため、存分に周りの景色を楽しめるでしょう。夏場は自宅の屋上から花火も鑑賞できるかもしれません。
夕日の沈む瞬間や光の反射する川沿いなど、自分のお気に入りの景色を誰からも邪魔されず楽しめる点は、3階建て住宅の大きなメリットです。
3階建て住宅を選択すればフロアが一つ増えるため、居住スペースにゆとりが生まれます。兄弟が多く個室を確保できないと思っていた家庭でも、3階建てにすれば部屋数が増えるため、自分だけの部屋を持てるかもしれません。
また3階建て住宅は階によって生活を区切りやすいため、生活にメリハリをもたらすことができます。間取りの自由度も増えるため、屋上やビルトインガレージを趣味のスペースにするなど、住む人のこだわりを反映しやすい点も、3階建てのメリットです。
人気の土地にマイホームを建てられるのも、3階建て住宅のメリットです。土地の価格は地域によって大きく異なりますが、都市部や駅近、交通機関がすぐ側にある利便性の高いエリアは、一般的に土地価格が高く、購入できる土地も狭くなります。
限られた予算の中、狭い土地でも理想の暮らしをしようと考えたとき、3階建て住宅は強い味方となるでしょう。広い土地での2階建て住宅は予算的に難しい場合でも、利便性の高い狭小地で3階建てを建てられる選択肢もあるため、ぜひ考えてみてください。
3階建て住宅では、狭い土地でも十分な床面積を確保できます。人が一人暮らしていくための必要な住まいのスペースは、約20㎡(約6坪)といわれています。4人家族であれば約80㎡必要で、廊下や玄関などの面積を足すと、約99㎡(30坪)の広さが求められる計算になります。
必要な延べ面積を2階建てで確保しようとしたとき、1フロアにつき15坪は必要ですが、3階建て住宅であれば、1フロアにつき約10坪で暮らしていけます。2階建てでは暮らしていくためにゆとりのない土地でも、3階建てにすれば必要な床面積の確保ができるため、狭い土地でも家を建てたいと考えている方は、ぜひ3階建ても選択肢に加えてみてください。
眺めや立地、狭いスペースでも建てられるとメリットの多い3階建て住宅ですが、デメリットとしては以下の3つが挙げられます。
順番に見ていきましょう。
3階建て住宅は、フロアごとに寒暖差が生まれやすい点がデメリットです。3階建て住宅は2階と3階の間にも階段を設置しなければいけないことや、採光を良くしようと吹き抜けを設けたりすることで、エアコンの空気が抜け、冷暖房効率が悪くなってしまうケースがあります。
フロアごとの寒暖差を解消する方法は、断熱性の高い建材を選択することです。冬場の暖まった空気は窓から出ていってしまうため、窓をトリプルガラスにするなど、ハウスメーカーと相談して選択するのもよいでしょう。
また吹き抜けを設置した住宅には、シーリングファンも効果的です。天井についたファンが家の空気を循環させてくれるため、寒暖差を解消しやすくなります。
3階建て住宅は、2階建て住宅に比べて割高である点もデメリットと言えるでしょう。3階建ては2階建てに比べて支える階が増えるため、基礎を深く厚くしたり、鉄筋の量を増やさなければなりません。
ただし建物の価格よりも土地の価格のほうが高いため、広い土地に2階建てを建てるのと、狭い土地に3階建てを建てるのでは、トータルの建築費用がほぼ同じか、3階建てのほうが安くなる場合もあります。建物の値段だけで判断せず、建築費すべての値段を合計して比較してみてください。
3階建ては、上下階の移動が負担になりやすい点もデメリットです。3階建てと聞いたときに、最初に懸念する部分でもあるのではないでしょうか。
実際に元気なうちは問題なくても、階段の上り下りが辛いと感じる年になれば、3階建てで暮らしていくのは難しいと考える人も少なくありません。また洗濯機と物干しスペースが別フロアの場合、日常的に階段を負担と感じる場合もあるでしょう。
上下階の移動負担を解消する方法のひとつに、ホームエレベーターの設置があります。設計の段階でスペースを組み込み、使わないうちは納戸として利用するなどの使い方をして、階段の負担を感じたときに、すぐに設置できるようにしておくとよいでしょう。
3階建て住宅のメリットやデメリットを見てきましたが、おすすめの間取りとしては以下の3つがあります。
順番に見ていきましょう。
3階建て住宅におすすめな間取りが、ガレージハウスです。建物の1階部分に駐車スペースを組み込んだインナーガレージにすることで容積率も緩和され、通常の建築可能な面積よりも広い住宅が実現可能となります。
ガレージハウスは駐車場を作るスペースのない土地でも車が停められ、雨に濡れることもないため、外出もしやすくなるでしょう。車を持たない場合や、車を停めてもなおスペースがある場合は、収納や遊び場としても活用できます。
3階建てのガレージハウスにつきましては以下の記事にて詳しく紹介しておりますのでご覧ください。
3階建てビルトインガレージの間取りは?|メリット・デメリットも紹介
3階建て住宅に吹き抜けを設置することも、おすすめです。吹き抜けは高い位置に窓を設置するため光を取り入れやすく、部屋全体を明るくする効果を持っています。
また天井が高く、視界が上に広がることで、部屋を広く見せる効果もあるため、3階建て住宅に吹き抜けを設置しようと考えている方は多いのではないでしょうか。
吹き抜けのある家はテレビや雑誌などでもよく見かけるため、取り入れる家庭も多くなっていますが、上階の居住スペースが限られしまうデメリットも持っています。吹き抜けを設置するときは将来何人で暮らすのか、部屋数は足りるかなどを考えて取り入れてきましょう。
吹き抜けにつきましては以下の記事にて詳しく紹介しておりますのでご覧ください。
後悔しない吹き抜けを作る、間取りの「成功ポイント」を紹介
フロアごとに生活がしっかりと区切られる3階建て住宅は、二世帯で暮らす家族にも向いています。例えば1階に親世帯、3階に子世帯、2階にリビングをつくり、各世帯が自由に集まれる空間にすれば、適度な距離感を保ちつつ暮らしていけるでしょう。
フロアごとに分ける方法の他にも、壁を設置してそれぞれの世帯が3フロアずつ使う方法もあります。間取りの自由がきくところも3階建て住宅のメリットであるため、一緒に住む人みんなが満足できるような空間を話し合い、実現していきましょう。
二世帯住宅につきましては以下の記事にて詳しく紹介しておりますのでご覧ください。
二世帯住宅はデメリットが多い?建てた人の声や失敗しないポイントを紹介!
3階建て住宅は、眺めの良さや人気の土地にも自分の理想のマイホームが建てられることから、近年人気が高まっている住宅です。3階建てならではの特徴を活かして住みやすい家となるよう、メリットやデメリットを理解した上で検討するとよいでしょう。
3階建て住宅は間取りの自由さも特徴に挙げられ、ガレージハウスや吹き抜け、二世帯住宅などさまざまな暮らし方ができます。狭くても人気の土地に暮らしたいと考えている方は、3階建て住宅で住みよい毎日を手に入れてみてはいかがでしょうか。