住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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スタイリスト澤入美佳さん
スタイリストの澤入美佳さんのお住まいは、大きなガラス窓とマスタード色の天井が印象的。モダンなだけでなく、あたたかみがあって居心地がよいのです。その理由は、手づくりのアイテムが散りばめられているから。自分でつくったものもあれば、友人や知人の手によるものもあります。
ワークショップに通うのも好きなのだそう。教えてくれるプロたちは、技術もセンスもとびっきり。その一端に触れて、ワクワクしながら手を動かすのは、格別な体験です。こうして完成したものは、室内に飾って、暮らしに溶け込ませます。端切れでつくったバッジは、無地のクッションに留めてソファのアクセントに。ヒンメリ(フィンランドの麦わら細工)はテーブルの上に吊し、窓からの風に時折揺らして。
手づくりは、好きなものと長くつきあう喜びも与えてくれました。
「好きなものって、ボロボロになっても、簡単に手放せませんよね。食器の金継ぎやダーニング(布製品の繕い)を教わってから、手を加えればまだまだ長く使えて、しかも新しい雰囲気が生まれることを知りました。以前は、主人がうっかりお皿を割ったりすると『それ、大事にしてたー!』と言ってしまったのに、今は『これ、いい雰囲気になりそうね』って」
手づくりのものが散りばめられた澤入さんのご自宅。色づかいも素敵です。
職業柄、さまざまな雑貨や最新の家具を目にする機会の多い澤入さん。上質なプロダクトを知っている一方で、ハンドメイドの魅力を感じていて、「家にある材料を使って自由につくるのが楽しいんです」と言います。段ボールや端切れなど、有り合わせでやりくりすると、想像とかけ離れたものができることもあって面白いのだとか。
「上手にできなくてちょっとフニャフニャした感じも、部屋に飾ってあると、なんだかほっとするんです」
特に多いのが、鳥のモチーフ。幼いころから鳥が好きで、最近、野鳥観察が趣味に加わってから、家の中にも鳥に関わるものが増えていきました。中でも目を引くのが、ベランダの巣箱と餌箱。「40と書いてあるのは、シジュウカラの巣箱です」と、澤入さんが笑います。家のポストに、シジュウカラの野鳥が巣をつくるようになったのが、そもそものきっかけ。猫に狙われたり、新聞や手紙を入れられたりして営巣を邪魔されないようにと、同じ形の巣箱をベランダにつくったのだそう。
夫や息子のつくった餌箱もあります。家族でホームセンターに行き、それぞれ材料を買い込んでこしらえたのはいい思い出。「今日はたくさん来ているね」などと、窓の外を眺めながら夫婦でおしゃべり。手づくりを通して生まれる、そんな何げない時間も愛おしくなります。
壁に掛けた小さな棚には、鳥をモチーフにした雑貨を中心にディスプレー。手づくりのものも既製品も、仲よく並んでいる。
家の形をした、スズメの餌箱。
ベランダに掛けた、シジュウカラの巣箱。落花生のリースを吊して。
アーティストのワークショップに参加した時につくったバッジを、無地のクッションに。
友人夫妻がつくった鳥の形の花器に、季節の花を。
マンツーマンの大人の工作教室に通ってつくり上げたドールハウス。材料は布や段ボール、紙粘土など。「理想の鳥の店」というテーマでつくったそう。「無心になれていい時間でした」
友人と企画した鳥のイベントの時に、野鳥をモチーフにしてつくったオーナメント。
チャリティープロジェクトに参加して、不要の毛糸でつくったあみぐるみ。
椅子の生地を張り替えると、部屋の印象も変わる。
ドールハウスの家具。材料は仕事で大量に買って余ったアイスの棒。
端切れや毛糸でつくったバッジはまとめてガラス瓶に。
ダーニングのワークショップに通ってから、繕いものの楽しみが増えた。
OLを経験した後、アシスタントを経て、料理・雑貨スタイリストの道へ。現在は、料理や手芸関連の書籍を中心とした撮影のスタイリングを担当している。友人が手がけるリゾートウエアを中心としたブランド「HAYAMA SUNDAY」(hayamasunday.com)のシンプルでモダンなディスプレイも好評。趣味は、野鳥観察と手づくりすること。