住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
家族5人で暮らす一戸建てを建てるなら、今の快適さはもちろん、子どもたちの成長やライフスタイルの変化まで見据えた間取り設計が必要です。「子ども3人にそれぞれ個室を用意するべき?」「リビングはどれくらいの広さが必要?」―このような悩みを持つご家庭もあるのではないでしょうか。
本記事では、5人家族に合った一軒家の間取りの選び方や建築費の目安、実際の建築実例をもとに、暮らしやすい住まいを叶えるためのポイントをわかりやすく解説します。
5人家族が快適に暮らせる一戸建ての広さは、一般的に延床面積35坪(約115㎡)〜45坪(約150㎡)程度が目安です。ただし、土地の広さや立地条件、家族構成やライフスタイルによっても「ちょうどいい広さ」は異なります。
また、前述したように将来の暮らしの変化まで見据えて考えることが大切です。ここでは、暮らしやすさを確保するための坪数の目安について、「都市部」と「郊外」のケースに分けて解説します。
5人家族で必要とされる部屋数は、3LDK〜5LDK程度が一般的です。子どもが3人いる家庭では、それぞれに個室を与えることを想定すると最低でも4LDKが必要になります。ただし、部屋数だけでなく「空間のゆとり」も重要です。リビングの広さや収納、趣味部屋・在宅ワークスペースなど、全体的なバランスを考えて検討しましょう。
また、二階建てにするか平屋にするかでも必要な敷地面積が変わります。土地に制約がある場合は、階数を増やすことで家族それぞれのスペースを確保しやすくなります。
都市部や駅近などの便利なエリアでは、土地の広さに制約があるケースが多く、35坪前後が一般的です。この根拠となるのが「都市居住型誘導居住面積水準」です。これは、都市の中心やその周辺における共同住宅での居住を想定し、豊かな住生活を実現するために必要とされる住宅面積の基準です。
これによると、2人以上の世帯では「20㎡ × 世帯人数 + 15㎡」が必要とあります。5人家族の場合は「20㎡ × 5人 + 15㎡=115㎡」となり、約35坪です。約35坪という広さでは手狭に感じられるかもしれませんが、設計を工夫すれば快適に暮らすことができます。
例えば、スペースを有効に活用するためにリビング階段やスキップフロアを採用したり、収納スペースを確保するために壁面収納や階段下収納を採用するなど、さまざまな工夫が考えられます。また、空間に可変性を持たせて、子どもの成長に合わせて部屋を分割できるような設計も可能です。このように、都市部で十分な広さの土地を確保しにくい場合でも、さまざまな工夫によって快適な暮らしを実現できます。
一方、郊外や地方都市では、都市部や駅周辺よりも土地の価格が安く、広い敷地を確保しやすくなります。郊外や地方都市の住宅設計で参考になるのが「一般型誘導居住面積水準」です。これは、都市部以外の地域や郊外で戸建て住宅を建てる際に、豊かな住生活を実現するための面積基準です。
一般型の水準では、2人以上の世帯に対して「25㎡ × 世帯人数 + 25㎡」が必要とされ、5人家族の場合は「25㎡ × 5人 + 25㎡=150㎡」となります。つまり約45坪になり、郊外や地方において十分な広さを確保できます。この広さがあれば、子ども一人ひとりに個室を確保したうえで、2階にセカンドリビングを設けることも可能です。
さらに、45坪以上の広さが確保できれば平屋も選択肢に入ってきます。ワンフロアならではのメリットが支持されて、最近平屋は世代を問わず人気があります。例えば、LDKの中心に勾配天井のリビング、庭とつながるウッドデッキ、室内干しができる広めのランドリールームなど、生活の質を高める空間設計が可能になります。
5人家族で家づくりを考える際に「3LDKで足りる?」「やはり4LDKが必要?」と迷う方も多いでしょう。結論から言えば、家族のライフスタイルや子どもの年齢・性別によって最適な間取りは異なります。
ここでは、それぞれの間取りで「どう暮らせるのか」「どんな工夫が必要か」を比較しながら紹介します。「部屋数」だけにとらわれない視点で自分たちの暮らしに最適な間取りを考えていきましょう。
「3LDKでは部屋数が足りないのでは?」と思われがちですが、間取りや使い方を工夫すれば、5人家族でも十分に快適な暮らしを実現できます。例えば、子ども3人が1部屋を共有する時期を設けると、個室がなくても大きな問題にはなりません。
特に年齢が近い兄弟姉妹であれば、子ども部屋を共有スペースとして活用しやすいでしょう。勉強する場所を別に設けたい場合は、リビングの一角をワークスペースにすると、親の目も届きやすく子どもも安心して集中できます。在宅ワークにも使えるようにしておくと便利です。
また、主寝室と子ども部屋の一部を将来的に間仕切りで分割できる設計にしておくと、ライフステージに合わせた柔軟な対応が可能になります。「建築コストを抑えつつ、必要な機能を満たしたい」「敷地が狭くて部屋数を増やせない」といった場合には、3LDK+収納やフリースペース付きの間取りも一案です。
一方で「子どもにそれぞれ個室を与えたい」「来客や在宅ワーク用の部屋がほしい」といった場合は、4LDK以上がおすすめです。4LDKなら、主寝室+子ども部屋3部屋で将来的な個室対応がしやすいでしょう。また、一部屋を書斎・在宅ワークスペース・趣味部屋として活用できると生活にメリハリが生まれます。
子どもが独立した後は、空いた部屋を収納部屋や客間に転用できるなど、家族の成長や生活スタイルの変化に柔軟に対応できます。ただし、延床面積が35坪以上必要になることが多く、土地や予算とのバランスを見ながら検討することが大切です。
5人家族の場合、子どもの成長に応じて部屋の使い方を見直す必要性が高くなります。そのため、はじめから部屋割りを固定するのではなく、将来を見据えた柔軟な間取り設計がポイントです。
ここでは、幼児期〜学齢期・思春期まで、暮らしの変化に合わせた部屋の使い方、設計アイデアについて紹介します。
子どもがまだ小さいうちは、家族が同じ空間で過ごす時間が長いため「共有スペースの広さ」や「目が届く配置」が大切です。例えば、リビングを通って子ども部屋に入る動線(リビングイン設計)にすると、コミュニケーションの機会が自然と増えます。
また、キッチン・ダイニング・リビングを見渡せるオープンLDKは、料理中も子どもの様子を把握でき、安心感が高まります。散らかりがちな衣類やおもちゃは、一時的にまとめて収納できる「ファミリークローゼット」をLDK近くに設けておくとよいでしょう。
子ども部屋を設ける場合でも、最初は1部屋を共有の遊び場として使い、成長に合わせて活用方法を変えるのがおすすめです。部屋数を抑えて、その分LDKや収納にゆとりをもたせる設計にすると、家族みんなが快適に過ごしやすいでしょう。
小学校高学年〜中学生以降になると、子どもが自分の時間・空間を求めるようになり、個室の必要性が高まってきます。とはいえ、一度に3人分の個室を確保するのが難しいケースもあるでしょう。そこで検討したいのが可変性のある間取りです。
例えば、最初は大きめの子ども部屋を1室つくり、成長に合わせて間仕切りを使って個室化する方法があります。収納棚やロフトベッドを間仕切りに活用すれば、完全な個室とはならないものの、プライバシーを確保できます。
ただし、それぞれの生活リズムを守るため、部屋の音の配慮や照明ゾーニングにも注意しましょう。年齢差のある兄弟姉妹がいる家庭では、上の子は個室、下の子は共有スペース中心とする段階的な使い分けも効果的です。
5人家族が快適に暮らすためには、それぞれのライフスタイルや子どもの成長を見据えた間取りの工夫が欠かせません。ここでは、実際に注文住宅で理想の暮らしを叶えたご家族の実例から「間取りのヒント」や「工夫のポイント」を紹介します。
家族が自然と集まる勾配天井のLDKは、あらわし梁と高窓で圧倒的な開放感を実現しました。キッチンからリビングまで見通せる大空間になっており、家族の気配を感じながら過ごせる住まいです。2階にはセカンドリビングを設け、個室と共用スペースのバランスを確保しています。
家事楽を実現する一直線の動線や、子ども用収納・パントリーも完備しました。キッチンに備え付けたカウンターは子どもの勉強スペースとしても活躍します。和の趣を感じる外観と、現代的な住み心地の調和が魅力的な住まいです。
勾配天井と梁で開放感たっぷり!家族の気配を感じられる住まいの建築実例を見る
アイランドキッチンを中心に回遊できる間取りで、家族がスムーズに動ける快適な空間を実現しました。ダイニングとキッチンが横並びで配置され、作業効率が向上するだけでなく、家族との会話が自然に生まれるようになっています。さらに、洗面室やパントリー、収納動線まで配慮し、“家事をがんばらない”家になりました。
シンプルな色使いと木目を組み合わせ、落ち着いた雰囲気の空間に統一しているのも魅力です。バリアフリー設計や大容量のシューズインクローゼットなど、三世代が快適に暮らせる住まいの好例です。
回遊動線で家事効率アップ!整理整頓がしやすいすっきり住まいの建築実例を見る
約30畳の大空間LDKに吹き抜けと大開口を設け、光と風が心地よいリビングが特徴の住宅です。キッチンから見える位置にスタディスペースを配置し、料理をしながら子どもの勉強を見守れます。2階には5人家族全員の個室を確保したほか、多目的に使える趣味部屋も用意し、プライベートと団らんのバランスが取れた設計です。
さらに、全館空調を取り入れたことで冬場の底冷え対策も万全になり、どこにいても快適な空間を実現しています。
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5人家族にぴったりの間取りを実現するには、どの程度の建築費が必要なのかを把握しておくことが重要です。建築費の内訳・坪単価の相場・5人家族向け住宅の予算感について、わかりやすく解説します。
注文住宅の建築費は「建築費 = 坪単価 × 延床面積(坪数)」で算出できます。例えば、住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」によると、土地あり注文住宅の平均坪単価は107万円です。
延床面積40坪の家を建てる場合、坪単価が107万円だと建築費は4,280万円になります。ただし、これらは「建物本体価格」のみであり、実際には以下のような追加費用も発生します。
そのため、家づくりでは「本体価格」だけでなく、総額でどこまで含まれるかを確認することが大切です。
5人家族の住宅は、延床面積35〜45坪前後が目安です。そのため、上記の坪単価107万円を当てはめると、建築費の現実的なラインは以下のとおりになります。
延床面積 | 坪単価107万円での建築費 |
35坪 | 約3,745万円 |
40坪 | 約4,280万円 |
45坪 | 約4,815万円 |
これに加え、設備や素材のグレードを上げたり、太陽光発電・吹き抜けなどの+αを加えたりすると、5,000万円台に乗るケースも少なくありません。「共働きで家事動線にこだわりたい」「収納や将来の部屋数も妥協したくない」という家庭ほど、予算に少し余裕を持たせて計画するのがおすすめです。
5人家族が暮らしやすい家をつくるためには、今の暮らしやすさだけでなく、将来の家族構成やライフスタイルの変化まで見据えた間取り設計が大切です。部屋数や広さの確保以外に、家族全員の生活リズムに合った動線設計や収納計画、子どもの成長に合わせた柔軟性のある空間づくりもポイントになります。
「無理のない予算で、満足度の高い住まい」を実現するためにも、建築実例で紹介した「自分たちに合った工夫」を上手に取り入れましょう。
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