住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
オーナーさま専用サイト
お役立ちコラム
【目次】
全館空調は家全体を快適な温度にするため、玄関や廊下、洗面脱衣室など冷暖房設備を設置できない場所でも心地良く過ごせます。
一方で、全館空調を導入する費用やランニングコストが気になる方もいるでしょう。
そこで本記事では、全館空調の費用を解説します。全館空調のメリットやデメリットに加え、ほかの冷暖房システムとの比較も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
本章では、全館空調の導入費用とランニングコストについて解説します。全館空調の種類によっても導入費用は異なるため、知識を深めておきましょう。
全館空調の導入費用は、100万〜300万円程かかります。導入する工務店やハウスメーカーによって価格帯は異なります。
全館空調のシステムは、主に以下の4種類があります。
全館空調の種類 | 費用相場 | 特徴 |
天井吹き出し型 | 150万~300万円 | ・天井などにエアコンを設置し、ダクトで各部屋へ送風 ・ハウスメーカーの全館空調に多い |
床下冷暖房型 | 100万~150万円 | ・床下に冷暖気の熱エネルギーを溜め、家全体を冷暖する |
輻射型 | 100万~300万円 | ・パネルの輻射熱を利用して、家全体を冷暖する |
壁掛けエアコン型 | 150万円以下 | ・壁掛けエアコンを稼働させ、その空気を各部屋に送る |
ハウスメーカーの場合、すでに全館空調の種類が決まっていることがあり変更できない場合もあります。加湿や除湿、24時間換気・空気清浄などの付加機能がついているものもあり、それによって価格も変わってきます。
全館空調は、電気代やフィルターの交換費用、加湿器を併用する場合はその費用などがかかります。
電気代は採用する空調の種類や家の広さ、加湿や除湿などの機能の有無によって変わるので、メーカーに確認してください。
フィルターにかかる費用もシステムによって異なるので、各メーカーに確認してください。
全館空調と床暖房はどっちがおすすめ?それぞれのメリット・デメリットを解説
全館空調を導入すると、家じゅう心地よい室温に保たれるなど、さまざまなメリットがあります。本章では、全館空調を導入するメリットを詳しく解説します。
全館空調を導入すると、家のどこにいても快適な温度が保たれます。部屋ごとに冷暖房機器を設置する個別空調では、その部屋を適温にすることはできますが、冷暖房機器の設置が難しい廊下や階段、洗面脱衣室などを適温に保つのは困難です。
全館空調では、空気を室内に送り込む吹出口を必要な箇所に配置できます。そのため居室だけでなく、吹出口を設置した場所ならどこでも快適に過ごせます。
また、洗面脱衣室を適温に保つことで、急激な温度差が原因とされるヒートショックのリスクの低減も期待できます。
全館空調は、こまめなON/OFFや温度設定が必要ありません。常時稼働しており、各部屋のエアコンに比べるとエネルギー効率が良いといった特徴があります。
エアコンはこまめに停止したり動かしたりするため、設定した適温になるまで時間がかかり、その間エネルギー消費が大きくなります。
一方、常に稼働している全館空調の場合、温度に変動がないため、急激なエネルギー消費をすることがありません。近年の全館空調は省エネ商品がほとんどで、省エネ運転をしてくれる商品も多くなってきています。
また、ほかの空調設備に比べて、静音性が高いのもメリットです。温度が安定している状態では、送風音なども気にならないため、勉強中に気が散ったり寝られなくなったりすることもありません。
全館空調は冷暖房機能以外に空気清浄の機能が搭載されているものもあります。PM2.5や花粉の侵入を防いでくれる全館空調を導入すれば、家の中ではきれいな空気の中で安心して暮らすことができます。
住宅の換気システムは3種類ありますが、全館空調の場合は第1種換気システムを導入しているものがほとんどです。
第1種換気システムは吸気・排気共に、換気扇を設置しているため自然換気に比べ強制的な換気を実現できます。その結果、室内の空気がこもることもなく、常に新鮮な空気を維持できるのです。
全館空調を導入すれば、快適な環境が維持できる一方でデメリットもあります。本章では、全館空調のデメリットを解説します。導入予定の方は、デメリットも考慮したうえで検討しましょう。
前述したとおり、全館空調は導入費用に100万〜300万円程必要で、定期的なメンテナンスが必要です。
また全館空調の能力を十分に生かすには高気密・高断熱にする必要があり、空調設備を設置するスペースも必要です。それに付随する費用も頭に入れておきましょう。
そのほか定期的なメンテナンスはもちろんのこと、故障した場合、修理費用が高額になる可能性もあります。エアコン同様、機器ごとに耐用年数があり、いずれ交換が必要になることを理解しておく必要があります。
全館空調は、家全体を均一な温度にするものなので、部屋ごとの細かな温度調整は得意ではありません。好みの風向きや風量などがある場合、細かい設定ができないため注意が必要です。また、寒さや暑さの体感は人によって異なります。適温だと感じていても、家族が寒い・暑いと感じている場合も調節が難しいでしょう。
そのほか冬場、寒い空気を温めて送風するため、家全体が乾燥しやすくなり加湿が必要です。
部屋ごとに室温を設定できたり、加湿機能がついているものもあるので、建築予定のハウスメーカーに相談するとよいでしょう。
全館空調のメリットやデメリット、床下暖房との違いなどについて、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
全館空調の導入で後悔することはある?メリット・デメリットを徹底解説
床下暖房とは?全館空調との違いやしくみなど後悔しないための知識を解説
全館空調は、他の冷暖房システムに比べて電気代などのコストは高いのでしょうか。ここからは、エアコンや床暖房との比較をします。
乾燥対策として加湿器の必要性や、加湿をする場合の費用についても紹介します。
エアコンや床暖房と、コストがどのように異なるのかみてみましょう。
全館空調 | エアコン(4台と想定) | 床暖房(20帖程度の場合) | |
導入費用 | 100万~300万円 | 20万~120万円 | 70~150万円前後 |
1ヶ月あたりの電気代 | 8,000円前後 | 13,000円前後 | 3,000~6,000円 |
メンテナンス費用 | 1万~2万円/年 | 32,000~64,000円 ※4台エアコンクリーニングしたと想定 | 5万円/10年 ※電気式の場合メンテナンス不要 |
全館空調は導入費用が高額ですが、年間を通して適温にできるうえ電気料金は抑えられます。床暖房を導入した場合、電気代は削減できるものの、夏場にはエアコンを導入する必要があります。
またエアコンは導入費用を抑えられますが、月々の費用は高くなりやすいといった特徴があります。
それぞれのコストや違いを比較し、生活スタイルにあった冷暖房システムを検討しましょう。なお、床暖房と全館空調の違いについては以下の記事で解説しています。
床下暖房とは?全館空調との違いやしくみなど後悔しないための知識を解説
加湿機能が搭載されていない全館空調の場合、冬場は加湿器を併用したほうがよいでしょう。特に生活する時間が長いリビングや寝室には、部屋のサイズに合わせた加湿器を置くようにします。
20帖程度の広さに対応する大型加湿器になると、加湿器が15,000円前後、電気代は月々2,000円前後かかります。加湿器機能付の全館空調も存在するので、検討してみるのもよいでしょう。
全館空調の導入費用は100万〜300万円ほど必要で、電気代は8,000円前後かかります。
エアコンに比べ導入費用は高額ではあるものの電気代は抑えられ、廊下や洗面脱衣室など家全体を快適な温度にしてくれます。
また全館空調システムによっては、空気清浄機能や加湿機能なども搭載されているため花粉症の方や乾燥が気になる方でも対応できるでしょう。
パナソニック ホームズの全館空調は、部屋ごとの温度調整ができ省エネに対応した自動セーブ運転なども搭載しています。快適な室内空間を実現したい方は、ぜひパナソニック ホームズにご相談ください。