住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
オープンキッチンは、開放感のある空間を演出できる人気の間取りです。壁で囲まれた独立型のキッチンと異なり、料理をしながら家族と会話を楽しめたり、リビングやダイニングと一体感のある空間をつくれたりと、日々の暮らしを豊かにする魅力がたくさんあります。
一方で、「においや音が気になる」「料理中の手元が丸見えで落ち着かない」といった後悔の声も聞かれます。この記事では、よくあるオープンキッチンの後悔ポイントをふまえつつ、失敗を防ぐためのレイアウトの工夫をわかりやすく解説します。
同じオープンキッチンでも、レイアウトによって使い勝手や印象が大きく異なります。まずは、オープンキッチンの代表的な4つのレイアウトを紹介していきましょう。
アイランドキッチンは、四方から出入りできる開放的なデザインで、動線が自由なのが魅力です。複数人での調理もしやすく、家族やゲストと一緒に料理を楽しみたい方にぴったりのレイアウトといえます。ただし、広いスペースが必要になるので、面積にゆとりのあるLDKに向いています。
おしゃれなアイランドキッチンの間取りとは?レイアウトのポイントや建築実例を紹介
ペニンシュラキッチンは、片側が壁に接し、もう片側が開放されたスタイルで、アイランドキッチンほど広いスペースを必要とせず、ある程度の開放感を演出できます。動線も良く、機能性とデザイン性のバランスに優れているため、限られたスペースの中で快適なキッチンを求める方におすすめです。
I型キッチンは、コンロやシンクを壁に沿って一直線に配置するシンプルなレイアウトのキッチンスタイルです。コンパクトに収まりやすいため、スペースが限られる住宅やアパートにも適しています。動線は直線的ですが、収納スペースの確保や作業効率を高めるための工夫が必要な場合があります。
L型・Ⅱ型キッチンは、作業台が2方向に分かれているレイアウトで、調理スペースと洗い場を分けて使えます。動線が短く作業効率が良いため、調理や後片付けがスムーズです。また、壁面を有効活用できることから収納スペースが確保しやすく、機能性に優れたキッチンスタイルです。
オープンキッチンのメリットを具体的に紹介していきます。
オープンキッチンは壁に囲まれず、リビングやダイニングと一体化しているので、広がりを感じられる空間を演出できます。デザイン性の高いキッチンを選べば、インテリアの一部として空間全体の雰囲気をおしゃれに仕上げることも可能です。
オープンキッチンは、料理中でもテレビを見たり、子どもの様子を見まもったりなど、家族とのつながりを感じやすいのが魅力です。来客時も会話が自然に弾み、調理をしながらコミュニケーションを楽しめます。人との関わりを大切にしたい方におすすめのキッチンスタイルといえるでしょう。
常に人目に触れる「見せるキッチン」だからこそ、デザインにもこだわりたくなるのがオープンキッチンです。お気に入りの空間としてインテリアを楽しめるだけでなく、「突然の来客にも困らないよう、常に整った状態をキープしたい」という意識が働くため、自然と片付けの習慣が身につきます。
キッチンをスキップフロアにするとどうなる?メリット・デメリットを紹介
メリットがある一方で、デメリットもあるのでチェックしておきましょう。
オープンキッチンでは、調理中の手元や片付け前のシンクがリビングから丸見えになってしまうことがあります。そのため、生活感を抑えながらスッキリと見せるには、目隠しの工夫や日頃の整理整頓が欠かせません。さらに、おしゃれな空間を保つには、見せ方にも工夫が必要です。
オープンキッチンでは、カレーなどの強いにおいや、換気扇・食洗機の作動音が、リビングに広がりやすいことが難点です。快適な空間を保つためには、換気性能の高い設備を選んだり、静音性に優れた機器を導入するなど、設備選びが快適性を左右します。
アイランド型やペニンシュラ型のキッチンは壁に接する面が少ないため、吊り戸棚が設置しにくく、収納スペースが不足しがちです。また、家電の置き場やコンセントの位置にも配慮が必要で、使い勝手を損なわないためには事前の綿密なプランニングが欠かせません。見た目の開放感だけでなく、実用性も意識したレイアウト計画が必要です。
後悔しないオープンキッチンにするには、細かな設計の工夫がカギを握ります。以下、具体的に紹介していきます。
後悔しないオープンキッチンを実現するには、動線の工夫が欠かせません。「冷蔵庫→シンク→コンロ」の移動に無駄がなく、さらにキッチンからダイニングやリビングへの移動がスムーズになるような間取りを考えましょう。
例えば、キッチンとダイニングを横並びに配置すると、調理から配膳、食事までの流れがスムーズになり、家事の負担軽減につながります。また、キッチン正面にダイニングテーブルを置いた場合、料理中でも家族やゲストと会話ができ、気軽にコミュニケーションを楽しむことができます。キッチンとテーブルを一体化させたパターンは、スペースを有効活用でき、作業効率もアップします。ライフスタイルに合わせて、暮らしやすさを考えたレイアウトをつくることが重要です。
炊飯器や電子レンジなどの家電、ゴミ箱は、使用頻度や動作状況を想定して事前に置き場所を計画しましょう。その際、「使いたい場所にコンセントがない」といったことにならないように、コンセントの数や位置はしっかり考えておくことが重要です。ゴミ箱は分別のしやすさや動線を考慮し、リビングからの視線にも配慮して設置場所を決めると、すっきりと美しく快適なキッチンになります。
対面式のキッチンで、リビングやダイニングから手元が丸見えになるのを防ぐには、適度な高さの腰壁を設けるのがおすすめです。調理中の雑然とした印象をやわらげることができ、急な来客時にも安心して対応できるでしょう。なお、コンロ前の腰壁は油はね防止にも効果的で、見た目のすっきり感だけでなく、実用性にも優れています。
また、目隠しを兼ねたカウンターを設けるのもおすすめです。収納と一体化させることで、配膳や片付けのしやすさが向上し、より快適なキッチン空間を実現できます。デザイン性と機能性を両立させる工夫が、後悔しないオープンキッチンをつくるポイントです。
レンジフードは、見た目以上に性能が重要です。オープンキッチンの換気力が不十分だと、調理中の匂いや煙がリビングやダイニングに広がりやすくなります。さらに、壁や天井の素材によっても匂いの残りやすさが変わるため、消臭性や清掃性に優れた素材を選ぶことで、快適で清潔なキッチン空間を維持できます。
アイランド型やペニンシュラ型の対面式キッチンでは、キッチン単体で十分な収納を確保するのが難しいため、背面収納やパントリーを一緒に計画して収納スペースを確保しましょう。調理器具や食材などをすっきり収納できるとキッチン周りが散らからず、使い勝手も向上します。間取りやインテリアに合わせて、美しく使いやすい収納方法を選んでみてください。
コンセントの配置や照明の当たり方は、キッチンの使いやすさと雰囲気に大きく影響します。事前に調理スタイルや作業内容を想定し、それに合わせてコンセントと照明の位置・数を計画することが重要です。適切な配置によって、機能性と快適性を兼ね備えた満足度の高いオープンキッチンが実現できます。
満足のいくオープンキッチンづくりの参考として、暮らしやすさを重視したオープンキッチンの実例を3つ紹介します。
こちらの実例のキッチンは、リビング・ダイニングと自然につながる開放的なアイランド型です。作業スペースの周囲をぐるりと回遊できるレイアウトで、スムーズな動線により作業しやすい快適なキッチンを実現しました。キッチンとリビング・ダイニングの間に間仕切りを設けているため、来客時にはより生活感を抑えた空間にすることが可能です。
開放感と動線の良さが魅力のアイランドキッチンの建築実例を見る
こちらの実例では、木目調の内装とアイアンのフレームが調和した、開放感あふれるLDKを実現しました。ペニンシュラキッチンの横並びにダイニングテーブルを配置し、ガラス扉の先は愛犬専用スペースとゆるやかにつながっています。キッチンに立ちながらも家族全員の気配を感じられる、スタイリッシュで温かみのある空間です。
愛犬と家族がつながる、開放的なペニンシュラキッチンの建築実例を見る
こちらの実例では2階にLDKを配置し、日差しがたっぷり差し込む明るい空間の中心に、開放的なアイランドキッチンを設置しました。家族とのコミュニケーションが自然と生まれる設計で、キッチン横にはお子さまのお昼寝スペースにも活用できる畳コーナーを設けています。実用性と快適さを兼ね備えた家族向けの空間に仕上がりました。
開放感あふれる2階リビングのアイランドキッチンの建築実例を見る
オープンキッチンは、レイアウト次第で「快適な空間」にも「使いにくい空間」にもなり得ます。見た目の理想だけでなく、実際の生活スタイルに合ったプランを考えることが、後悔しないための重要なポイントです。今回紹介した設計の工夫や実例を参考にしながら、自分たちの暮らしにぴったり合うオープンキッチンを計画し、快適で心地よい住まいを実現しましょう。
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