住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
平屋の住まいは効率の良い動線を実現しやすく、快適な暮らしができることから近年幅広い世代の注目を集めています。
そこで本記事では、新築平屋の価格相場や価格を抑えるポイントについて詳しく解説します。
坪数別の建築実例も紹介しますので、平屋の住まいを検討している人はぜひ参考にしてください。
平屋とは階段のない1階建ての住まいのことで、LDKや寝室、水回りといったすべての居室・設備がワンフロアに収まっています。
建物が横に広く、上階を支える必要がないことから安定した構造を実現しやすいのが特徴です。
平屋の間取りはどうする?おしゃれにするコツや注意点を紹介について詳しくはこちら
新築平屋の価格相場は2,000万円前後、坪単価に換算すると1坪あたり約60万円~70万円です。
30坪の平屋を建てると仮定すると1,800万円~2,100万円が予算の目安で、4人家族がゆとりをもって暮らすことができます。
ただし建築面積や間取り、設備のグレード、施工を依頼する住宅会社などによって価格は大きく変動します。
家づくりの際は建物の費用に加えて、土地代や外構費用などがかかることも理解しておきましょう。
2階建てと同じ延床面積の住まいを建てる場合、広い土地を必要とする平屋の方が土地代が高額になるケースが大半です。
同じ床面積なら平屋の方が基礎や屋根の工事面積が大きくなるので、材料費も平屋の方が高くなる傾向があります。
また、土地の広さや家づくりに必要な材料の量などから、平屋は2階建てに比べて固定資産税も高くなる傾向があります。
ただし、住み始めてからのメンテナンス費用やバリアフリー化にかかるリフォーム費用などを考慮すると、必ずしも平屋の方が割高であるとは言い切れません。
将来的に必要なコストも考えつつ、理想の暮らしを実現できる住まいをプランニングしましょう。
近年人気の平屋の住まいには、数々のメリットがあります。
平屋ならではの魅力を紹介しますので、理想の暮らしをイメージしながらご覧ください。
1階建てである平屋の住まいは、バリアフリーに対応しやすいという利点があります。
すべての空間がワンフロアにまとまっているため、将来的に大規模なリフォーム工事をしなくても、手すりやスロープを設置するだけで老後も快適に過ごせる場合が多いでしょう。
生活動線がシンプルかつコンパクトであることも、平屋の大きな魅力です。
日々の暮らしがワンフロアで完結するため、家事のたびに洗濯物や掃除機などを持って階段を上り下りする必要がありません。
膝や腰に負担をかけることなく、ストレスを感じにくい暮らしができるでしょう。
平屋は、家族間のコミュニケーションが取りやすいこともメリットのひとつです。
家族全員が同じフロアで過ごしているため、必然的に顔を合わせる機会が多くなりコミュケーションが活発化します。
お互いの気配を感じやすいため、小さな子どもや高齢者、ペットが別の空間にいても安心して生活できるでしょう。
平屋ならではのメリットとは?平屋のメリット7つを紹介について詳しくはこちら
続いては、平屋のデメリットを紹介します。
メリットとデメリットの両方を理解して、後悔のないプランニングをしましょう。
平屋の最大のデメリットは、日当たりや風通しが悪くなりやすい点です。
平屋は横に広い建物のため、必然的に窓から離れた空間が生じます。
周囲に2階建てや高層ビルが多い立地の場合は、光や外気を取り込みにくいケースも考えられます。
明るく風通しの良い住まいを実現するためには、建物の形や居室・開口部の配置を工夫する必要があります。
平屋は建物が低いため、防犯対策やプライバシーを確保するための工夫が必要不可欠です。
防犯ガラスや防犯カメラの設置、玄関や窓の前に塀や植栽を配置するなどの対策を講じて外部の視線を遮断しましょう。
庭で子どもやペットを遊ばせたい場合は、建物をコの字型やL字型にして中央に中庭を設けるのもひとつの方法です。
平屋を建てるためには、すべての生活空間をワンフロアに集約できる広大な土地が必要です。
ただし、土地いっぱいに平屋の住まいを建てることはできません。
建築可能な建物の大きさは建ぺい率によって定められていることを理解したうえで、必要な居室数と広さが確保できる土地を探しましょう。
平屋の住まいは2階建てに比べて建築コストがかさみやすいですが、設計に工夫を凝らすことで予算を抑えることができます。
これから紹介する3つのポイントを理解して、平屋の家づくりに活かしましょう。
凹凸が多く、複雑な形状をしている建物ほど建築コストが高額になる傾向があります。
コストを抑えたい場合は、正方形やI字型など、四角形に近いシンプルな形状を意識してください。
そのほか代表的な建物の形状としてL字型・コの字型・ロの字型などがありますが、一般的にロの字型がもっとも高額になりやすく、コストを抑えられるのはL字型です。中庭の設置を検討している人は、あわせて理解しておきましょう。
設備自体や、各設備に搭載された機能の必要性を慎重に検討することも重要なポイントです。
システムキッチンや洗面台、ユニットバスなどのグレード・オプションを見直すことで、大幅なコストダウンが見込めます。
水回りの設備は将来的にリフォームを要する可能性が高いため、新築段階ではグレードを下げたり不要なオプションを外したりして予算を抑えるのもひとつの選択肢です。
外壁や壁紙の仕上げ素材も費用を左右する大きな要因ですので、高額な仕上げ素材は全面ではなくアクセントとして一面のみ施工するとよいでしょう。
ただし、予算を抑えたいからといってむやみに削ることはおすすめできません。
居住後の後悔を招かないためには、家族の要望を考慮しつつコストダウンを図ることが重要なポイントです。
居室数を必要最小限にとどめて、壁の仕切りを減らすのも有効なアイデアです。
たとえば1室減らすことで、ドアにかかる費用を約5万円~10万円削減できます。居室数の調整が難しい場合は、当面使用する予定がない子ども部屋などのドアを室内カーテンにしたり、将来的にパーテーションで区切れるよう広めの1室を設けたりするのもおすすめです。
また、独立の廊下スペースを省いて居室を配置し、廊下にかかるコストを抑えるという方法もあります。居住空間の確保や生活動線の向上にもつながり、暮らしの快適性が向上するでしょう。
家族間のプライバシーを確保しつつ、無駄を省いた間取りづくりを心がけてください。
平屋に適した坪数は?間取りと実例を紹介について詳しくはこちら
最後に、新築平屋の建築実例をこだわりのポイントとともに紹介します。
写真や坪数も参考にしつつ、魅力的だと感じた間取りやデザインを取り入れて憧れの平屋を手に入れましょう。
まず紹介するのは、閑静な住宅街に建てられた平屋の建築実例です。のびやかな勾配天井や、大開口からつながる屋外空間が開放感を演出しています。
こちらの住まいでは、友人との集いや趣味を思いのまま楽しめるようにとテラスや土間が設けられています。土間は玄関とひと続きになっており、引き戸を閉めれば個室として利用できるのがこだわりのポイントです。
「階段がないので体がラクであるうえに掃除がしやすい」「子どもの独立後も夫婦ふたりにちょうど良い家」とのことで、平屋の住まいへの満足感がうかがえます。
家族や友人との時間を楽しむ、土間やテラスのある住まいの建築実例を見る
こちらは、ホワイトのキラテックタイル外壁が印象的な平屋の建築実例です。
ホワイトとグレーの外観が、やさしく上品な印象を演出して素敵です。室内もグレーを基調としたシンプルなインテリアでまとめられており、ダイナミックな勾配天井を取り入れて開放感のあるLDKが完成しています。
リビングの一角には壁でほどよく仕切られた半個室型のスキップフロアがあり、家族の気配を感じながら作業できるのがポイントです。
玄関からシューズクローク・手洗いスペースを経由して室内へ入れたり、水回りの付近にクローゼットを配置したりと、生活動線や家事動線にも配慮された快適性の高い住まいです。
スキップフロアを取り入れた、スムーズな生活動線で快適な平屋の住まいの建築実例を見る
続いては先々まで安心して快適に過ごせるようにと、子どもの独立をきっかけに築50年の木造住宅を建て替えた平屋の建築実例です。
団らんやくつろぎの時間を心地良く包んでくれそうな、木の素材感を生かしたナチュラルなインテリアが印象的です。
寝室や水まわりを引き戸にしたり適所に手すりを設置したりと、将来を見据えたバリアフリーの住まいが完成しています。LDKと玄関・廊下は目隠し壁で緩やかに仕切られており、建具がないためスムーズに移動できます。
バリアフリーの平屋を検討している人は、こちらの建築実例を参考にしてはいかがでしょうか。
木の素材感が心地良いバリアフリーな平屋の住まいの建築実例を見る
こちらは、夫婦ふたりでゆったりと暮らすことができる平屋の建築実例です。
こだわりのポイントは間取りを細かく仕切っていない点で、広々とした開放的なLDKで夫婦や友人との時間を過ごすことができます。LDKに隣接された和室は、引き戸で仕切れば個室として利用できるのも参考にしたいポイントです。
玄関や主寝室など随所に収納スペースを設けて、生活感を出さない素敵な平屋の住まいが完成しています。
こちらの平屋のポイントは、くつろぎながら庭の眺めを楽しむことができるLDK。
勾配天井を活かした複数の大開口と、フラットにつながるテラスがLDKに大きな開放感をもたらしてくれます。小上がりの畳スペースは子どものお昼寝スペースや客間として利用でき、必要に応じて引き戸で仕切ることができます。
キッチンから洗面室、クローゼットへと回遊できる動線や、室内干しができる広々とした洗面室によって家事の負担軽減を図っているのも大きな魅力です。
また、2室の子ども部屋はDKから目が届く場所に配置されており、子どもの独立後は間の壁を取り払って大空間として利用できる設計になっています。
こちらの住まいのように、新築の段階で将来を見据えたプランニングによって、大規模なリフォームをすることなく先々まで快適な暮らしを続けられるでしょう。
庭の眺めが心地良い、開放感あふれる平屋の住まいの建築実例を見る
平屋は間取りの自由度が高く、デザイン性と快適性を兼ね備えた家づくりができる魅力的な住まいです。
一方で、日当たりや風通し、防犯面に弱点を抱えています。広い土地が必要な平屋は2階建てに比べて費用がかさみやすいという特徴もあるため、これらのデメリットを補う設計が必要です。
本記事で紹介した価格相場や費用を抑えるポイントなどを参考にしつつ、理想の平屋住宅をプランニングしましょう。