住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
お役立ちコラム

【目次】
住み替えを検討するきっかけは、家族構成の変化やライフスタイルの見直し、将来を見据えた住環境づくりなど、人によってさまざまです。住み替えは「今の家を売る」「新しい家を買う」という二つの大きな決断を同時に行う必要があります。
売却と購入を同時に進める難しさや、住宅ローン・費用面への不安から、なかなか一歩を踏み出せずにいる方も少なくありません。進め方を誤ると、資金計画が狂い、想定外の出費が発生する可能性もあります。
本記事では、住み替えを検討している方に向けて、住み替えの基本的な流れや資金計画、注意したいポイントなどをわかりやすく解説します。
住み替えは、思い立ったときにすぐ行うものではなく「今が本当に住み替えのタイミングなのか」を見極めることが大切です。ここでは、住み替えを考えるべき3つのタイミングについて解説します。
結婚や出産、子どもの成長・独立、転勤など、自身や家族のライフステージが変化する時期は、住み替えを検討すべき代表的なタイミングです。子どもが成長すると「個室が必要になった」「収納が足りなくなった」といった新たな要望が出てきます。
ただし、子どもが独立すると「使っていない部屋が増えた」「掃除や維持管理が負担になってきた」といった悩みに変わることも珍しくありません。転勤や通勤環境の変化によって生活圏が変わることがあり、立地を見直すことで暮らしやすさが大きく向上する可能性があります。
家族のライフステージごとに、必要な間取りや立地、暮らし方の考え方は変わるため、変化に住まいが合わなくなったと感じたときが住み替えを考える一つの目安です。
年齢を重ねるにつれて、階段の上り下りや庭の手入れ、建物の管理そのものが負担になることもあるでしょう。加齢に伴い、平屋やマンション、駅や病院、商業施設に近い物件など、住まいに求める条件も変わる傾向があります。
加えて、高断熱住宅やバリアフリー設計など、快適性や安全性を重視した住まいへの関心も高まります。老後に向けて必要な広さや部屋数を夫婦で話し合う場面が増えたときは、将来の暮らしをより快適にするための住み替えを検討するタイミングです。
収納不足や動線の悪さ、洗濯のしにくさなど、住まいに対する日常のストレスは少しずつ積み重なっていくものです。また、断熱性の低さによる寒さ・暑さや、騒音といった建物性能に関する不満も、住み替えを考えるきっかけになります。
家族が増えたり、趣味の幅が広がったりすると、持ち物や生活スタイルの変化に住まいが対応できなくなる場合もあるでしょう。その場しのぎの対応では根本的な解決が難しく、住まい全体を見直す必要が出てくるケースも少なくありません。

住み替えを検討する際に「住み替えと建て替えのどちらが良いのか」で迷う方も少なくありません。それぞれに向いているケースがあり、状況によって最適な選択肢は異なります。
【住み替えが向いているケース】
【建て替えが向いているケース】
住み替えと建て替えには、それぞれメリットがあります。重要なのは「立地」「生活環境」「将来の暮らし方」を基準に、どちらが自分たちに合っているのかを整理して判断することです。

住み替えは、売却・購入・引渡し・引越しが重なるため、全体像を把握しておくことが重要です。ここでは、住み替えの一般的なスケジュールと流れについて解説します。
住み替えは複数の手続きを同時に進行しなければならず、一定の期間を要します。一般的には、全体で6〜12カ月程度が目安で、それぞれに必要な期間は以下の通りです。
ただし、上記の期間は物件の市場状況や希望条件によって前後します。余裕をもったスケジュールを立てておくと焦らずに判断でき、想定外のトラブルを回避しやすいでしょう。
売り先行は、現在の住まいを先に売却してから次の住まいを探す方法です。売却価格が確定するため、資金計画を立てやすく、安心して新居選びを進められる点が大きなメリットです。
ただし、売却後に新居が決まっていない場合は仮住まいを用意しなければいけません。引越しが2回になる可能性があり、費用や手間が増える点に注意が必要です。
また、売却を急ぎすぎると、希望より低い価格で手放すリスクもあるため注意が必要です。
買い先行は、次の住まいを先に購入する方法です。時間をかけて物件を選べるため、理想に近い住まいを見つけやすいというメリットがあります。
仮住まいを挟まず、スムーズに新居へ移行できる点も魅力です。一方で、現在の家が売れる前に購入するため、資金計画が複雑になりやすく、二重ローンが発生する可能性があります。
売却が長引くと、値下げリスクが高まる点にも注意が必要です。
住み替えをできるだけスムーズに進めたい場合、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」という方法もあります。不動産会社が直接買主となるため、売却までの期間が短く、スケジュール管理がしやすいのが特徴です。
内覧対応が不要で、生活しながら売却しやすく、近隣に売却のために動いている事実を知られにくいというメリットもあります。ただし、不動産会社は買取後にリフォームするため、「現状渡し」でも売れますが、物件の状態によって査定が変動します。一般的な売却価格は、市場価格の70〜90%程度になると考えておくとよいでしょう。
このような理由から、売却を急いでいる人や、築年数が古く一般の買主がつきにくい物件に向いている方法といえます。
売却と購入を同時に進められれば、仮住まいが不要になり、引越しも1回で済むため、住み替えの流れとしては理想的な形といえます。
住環境の切り替えがスムーズに行えるため、生活リズムを大きく崩さずに新居での暮らしをスタートできる点もメリットでしょう。
一方で「売る」「買う」のどちらかでも進行が遅れると、資金計画や入居日の調整が難しくなる点には注意が必要です。売却契約と購入契約の締結日、引渡し日のタイミングを細かく調整する必要があり、不動産会社や金融機関との綿密な連携が欠かせません。
住み替えは、売却の進み具合が全体スケジュールを左右します。そのため、売却活動を始める前の準備が重要です。内覧前は清掃や整理整頓を徹底し、生活感を抑えた状態で室内をできるだけ広く明るく見せましょう。
また、換気や消臭によるニオイ対策を行い、第一印象を損ねる要素を減らす工夫も重要です。必要に応じてホームインスペクションを活用すれば、建物の状態を客観的に説明でき、買主の安心感にもつながります。
価格設定についても、査定額だけに頼らず、市場動向や競合物件を踏まえた「実際に売れる価格」を意識することが、売却期間の短縮につながります。
売却が予定通りに進まない場合は、早めに原因を突き止めましょう。価格が相場より高い場合は、タイミングを考慮しながら調整する必要があります。写真の撮り直しや間取り図の見せ方、PR文の内容を改善するだけでも、物件の印象が大きく変わります。
必要に応じて、物件の魅力を高めるホームステージングを取り入れるのも有効です。家具配置や演出によって生活イメージが伝わりやすくなり、内覧時の評価向上が期待できます。
売れない理由は、価格・物件状態・情報発信のいずれかにあるケースが多いことを理解した上で、原因を絞った対策を講じることが重要です。
売り先行で売却が早く決まった場合、仮住まいが必要になるケースがあります。賃貸契約費用に加え、引越し費用が2回分かかるなど、想定外の追加コストが発生しやすい点に注意が必要です。
仮住まい期間をできるだけ短縮するためには、売却と購入のスケジュール調整が欠かせません。また、荷物をあらかじめ減らしておくことで、短期賃貸への入居や引越しの負担を軽減しやすくなります。
トータルコストを比較しながら、無理のない住み替え方法を選びましょう。

住み替えは、無理のない資金計画を立てることが重要です。ここでは、住み替えの際に発生する「売却費用」「購入費用」やローンの仕組みについて解説します。
売却時に最も大きな費用となるのが、不動産会社に支払う仲介手数料です。仲介手数料は売却価格に応じて上限が定められており、事前におおよその金額を把握しておくと、手取り額をイメージしやすくなります。
そのほか、抵当権抹消登記にかかる登録免許税や司法書士への報酬、土地の境界が未確定の場合には測量費も必要です。物件の状況によっては、引渡し前に軽微な修繕やハウスクリーニングが発生するケースもあります。
購入時には、物件価格とは別に、住宅ローンの事務手数料や保証料、火災保険料、登記費用などの諸費用が発生します。
これらは購入金額の数%に及ぶケースもあり、資金計画を立てる上で見落とせないポイントです。新築住宅の場合、外構工事や家具・家電など初期費用も想定しておく必要があります。
また、引越し費用は時期や移動距離、荷物量によって大きく変動します。繁忙期は費用が高くなりやすいため、複数社から相見積りをとり、条件を比較しながら計画することが重要です。
買い先行の場合、現在の住宅ローンと新居の住宅ローンが一時的に重なる、いわゆる「二重ローン状態」になる可能性があるため注意が必要です。
売却価格がローン残高を下回る場合には、残債と新居購入費用をまとめて借り入れる「住み替えローン」を利用するなどの選択肢があります。
住み替えローンは借入額が大きくなりやすいため、月々の返済額や返済期間を含め、家計への影響を十分に確認した上で判断しましょう。
住み替えでは、売却・購入の両面で税金や軽減制度を知っておくと安心です。代表的なものに、売却時に利益が出た場合の「3,000万円特別控除」や、損失が出た場合の「譲渡損失の繰越控除」があります。
また、新居購入時には住宅ローン控除を利用できる場合もあり、長期的な返済負担の軽減につながります。売却時の固定資産税の精算金、購入時の登録免許税、不動産取得税なども含めて整理し、現実的な資金計画を立てましょう。
売却価格とローン残高の関係によって選択肢や注意点は変わるため、全体像を整理しながら確認していく必要があります。
ここでは、ローン残債がある場合の住み替えの進め方を、資金面の注意点とあわせて分かりやすく解説します。
ローン残債がある場合は、以下に挙げる3つのうち、どの方法を選ぶかによって資金計画や住み替え全体の進めやすさが変わります。
売却代金で、ローンを完済してから次の住まいを購入する方法です。最もシンプルでわかりやすい進め方といえます。
住み替えローンを利用する方法です。売却価格がローン残高を下回る場合に、残債と新居購入費用を一本化できます。
つなぎ融資は、買い先行の場合に、売却代金を受け取る前でも一時的に購入資金を確保できる方法です。注文住宅など、購入代金の支払いと売却代金の入金時期にズレが生じる場合に利用されることがあります。売却完了までの資金不足を補える一方、利息や手数料がかかり、物件や金融機関の条件によっては利用できない場合もあります。住み替えの進め方や購入物件の条件を踏まえて、事前に金融機関へ確認することが重要です。
負担やリスクは状況によって変わるため、上記の方法を比較した上で選びましょう。
売却価格がローン残高を下回ると、オーバーローン状態になります。この場合、自己資金で差額を返済するか、住み替えローンを利用するのが一般的です。
どちらを選ぶかによって、その後の返済計画や毎月の家計負担が変わるため、慎重な検討が求められます。家計の収支や今後の生活費も踏まえ、無理のない範囲であるかを判断しましょう。
売却側では登記簿謄本やローン残高証明書、必要に応じて建物状況調査の資料を用意します。加えて、固定資産税の納税通知書や購入時の契約書類が求められる場合もあります。
購入側では、本人確認書類や収入証明書類など、住宅ローンの事前審査に必要な書類を準備しなければいけません。書類の準備が遅れるとスケジュール全体に影響するため、早めに確認し、金融機関や不動産会社に相談しながら集めておきましょう。
ここでは、住み替えをスムーズに進めるために押さえておきたいポイントを解説します。以下のような失敗事例が多いため、事前に把握しておくことが大切です。
不動産の査定を1社だけに依頼すると、市場価格とズレた金額を提示される可能性があります。相場感を把握するためにも、複数の不動産会社に査定を依頼することがおすすめです。
その際は、提示された査定価格だけでなく「なぜその金額になるのか」という査定根拠や販売方法も比較しましょう。
住み替えをスムーズに進めるためには「いつ売るのか」「いつ契約するのか」「いつ引渡しを行うのか」を時系列に整理しておきましょう。スケジュールが曖昧なままだと、仮住まい期間が長引いて費用が増えたり、資金繰りに影響が出たりする可能性があります。
また、売り先行か買い先行かといった進め方の選択によって、全体の段取りが変わるため注意が必要です。
現在の住まいに対する不満を洗い出すと、次に必要な条件が見えてきます。間取り・収納・採光性・断熱性・動線・周辺環境などに優先順位をつけ、将来の変化も見据えて整理しておきましょう。
すべての条件を満たそうとすると選択肢が狭まりやすいため「譲れない条件」と「妥協できる条件」を分けて考えることも重要です。子育てや老後、在宅ワークといった家族の将来の変化も見据えて検討しましょう。
住み替えは、売却・購入・引越しが重なる大きなライフイベントです。その分、事前にしっかりと準備を進めることで、これからの暮らしをより快適に整えるきっかけにもなります。
今の住まいの課題と今後叶えたい暮らしを整理しながら、自分たちに合った住まいを安心して選べるよう、計画的に準備を進めていきましょう。
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