住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
近年、幅広い世代で人気を集めているのが平屋住宅です。平屋は、機能面と暮らし心地どちらの面でもメリットが多く、三世代で同居する家庭にも向いています。しかしながら、昔からある和風な住宅といったイメージを持ち、おしゃれな空間にするためにはどうしたらよいのかわからず、設計に悩んでしまう方も少なくありません。
そこで本記事では、おしゃれな平屋をつくるために知っておきたい間取りのポイントをわかりやすく解説します。
平屋は、1階部分にすべての居住スペースをまとめたワンフロア住宅の総称です。
階段がない分、間取り設計の自由度も高く、また構造的にも安定するため、長く暮らし続けたいと願う方に好まれています。近年では、20代をはじめ若い働き世代からも人気があり、あえて平屋のマイホームを選択する家庭も増えてきました。
住宅形状も、2階建てより幅広いバリエーションから選べます。例えば、中心に中庭を置くコの字・ロの字・L字型にすることも可能です。
日本で古くから親しまれている平屋ならではのメリットは数多くあります。具体的にはどのようなメリットがあるのか確認してみましょう。
平屋は、階段の上り下りがない点が一番のメリットです。
一般的な2階建て住宅では、LDKが1階、寝室が2階と上下階で居住スペースを分けます。しかし平屋であれば、賃貸物件と同様に1つの階層で全ての部屋をまとめられるため、階段の上り下りによる負担を軽減できるでしょう。
年配の親御さんや小さな子どもがいるご家庭でもスムーズに室内を移動でき、転倒のリスクを減らせます。将来的に手すりやスロープを設置する際にも、バリアフリー化がしやすいのが魅力です。
1階部分に家族全員がいると、家族間の何気ない会話も自然に増えていきます。
例えば、朝起きた際の「おはよう」や帰宅したときの「ただいま」も、誰かが同じ空間にいてくれるからこそ発生するものです。家族同士のコミュニケーションが増えることは、お互いの信頼感アップにもつながります。
また、家族の体調不良や不審者による侵入があった際にも、すぐに気配を察知できて緊急対応に間に合ったり、防犯対策となったりするケースもあるでしょう。
平屋の間取りで魅力的なのは、生活動線を効率的にできる点です。
階段の上り下りがある住まいでは、洗濯物や掃除機の持ち運び、買い物した荷物の運び入れが頻繁に発生します。ちょっとした家事でも日々の上り下りが負担となって、日々のストレスが増えてしまう原因にもなるでしょう。
しかし平屋であれば、水回りの家事はもちろん、玄関からキッチン・各部屋をスムーズに移動できる間取り設計が可能です。毎日の家事を大幅に効率良く進められるのは、平屋の大きな魅力でしょう。
一方で、平屋にもデメリットが存在します。費用や暮らし心地の観点で後悔しないよう、あらかじめ把握しておきましょう。
平屋は2階建て住宅よりも広い敷地面積が必要です。間取りを上下に分けない分、十分な居住スペースを確保しなくてはいけません。
とくに都市部では地価が高く、満足できる広さの敷地を確保するのが難しい可能性も考えられます。また、建築予定地の環境によっては、住宅に利用できる土地の広さが限られているケースもあるため、2階建てよりも土地を工面するのに苦労する可能性があるでしょう。
ただし、階段を設けない分延床面積は抑えられるため、建築コストでは2階建てよりも少ない出費で済むケースもあります。
平屋住宅の周辺が2階建て以上の建物ばかりだと、日当たりが悪くなる可能性があります。
とくに平屋の中心部では採光性を高めにくく、日差しが届かず昼間でも照明を付ける必要がある部屋も出てくるかもしれません。日当たりが悪くなれば、洗濯物が乾くのにも時間がかかります。
そのため、平屋でも効率的に自然光を取り込めるよう、窓の設置や住宅の形状にも工夫が求められるでしょう。
日当たりと合わせて注意したいのが、室内の空調管理です。
一般的に平屋は、上階を無くす分だけ天井が高くなり、屋根の面積も広くなります。そのため、夏場になると室内に暖まった空気がたまりやすく、室温が上昇するのが特徴です。一方で、冬になると採光性の悪さから、室内が冷えてしまうでしょう。
平屋でも1年を通して快適な室温を保つためには、エアコンの設置場所や空調設備にもこだわる必要があります。
ここからは、どうしたらおしゃれな平屋に仕上げられるかを解説します。
3つのポイントを押さえて、気分が高まるとっておきの平屋を設計しましょう。
平屋をおしゃれに見せるには、まずは外観からです。
平屋は屋根の面積が大きくなるため、二階建て住宅よりも屋根のインパクトが大きく感じられるのが特徴です。そこで、一方向に傾斜をつける片流れ屋根を採用すると、モダンでダイナミックな印象にできます。
外壁の場合は、素材を木材かコンクリートにするかでもイメージは大きく異なります。例えば、ナチュラルでやさしい印象にするならブラウンの木材をアクセントに、ホワイトやグレーの配色を取り入れるのもおすすめです。
平屋の屋根につきましては以下の記事にて詳しく紹介しておりますのでご覧ください。
平屋の屋根の形はどうしたらいい?平屋にオススメの屋根の種類や活用法を説明
平屋と相性のよいウッドデッキを取り入れてみるのもおすすめです。
室内のLDKとウッドデッキをつなげて、そのまま外に出られるように設置すると、間取りのバリエーションも広がるでしょう。例えば、家族でレジャーを楽しむアウトドアスペースにしたり、ゆっくりとくつろぐ読書スペースにしてみたりと、ライフスタイルに合わせて使い方を変えられます。
家族の思い出も増やせて、より一層コミュニケーションも活発になるかもしれません。
平屋のウッドデッキにつきましては以下の記事にて詳しく紹介しておりますのでご覧ください。
平屋こそウッドデッキを検討したい!ウッドデッキのメリット・デメリットは?
平屋は、縦の空間を活かした設計にできるのが強みです。例えば、勾配天井を活かして空間に立体感をプラスするとおしゃれに仕上がります。狭小地の平屋でも圧迫感を軽減でき、広々とした印象にできるでしょう。
勾配天井では、天窓を設置したり、梁を出すスタイルを取り入れたりと自在にデザインを楽しめます。天窓の設置は、デメリットにもあった日当たりの問題も解消できておすすめです。
最後に、おしゃれな平屋の実例を紹介いたします。デザイン性の高さのみならず、機能性にも着目してご覧ください。
築50年の木造住宅を建て替えて完成したこちらの平屋は、家族や親戚が多数集まれるよう広々としたLDKを採用しました。インテリアにはナチュラルな木の素材を活用し、目にもやさしい空間に仕上がっています。また、勾配天井を取り入れて開放感もプラスしました。
将来の介護も想定し、引き戸や手すりを設置してバリアフリー化もしています。
家族や友人との時間を大切にしたいとの想いで建てられたこちらの平屋は、土間やテラスを間取りに取り入れました。LDKには大きな開口部を設置し、テラスや庭に出られるよう設計しています。内装はグレーやホワイトで上品にまとめており、シンプルな雰囲気がおしゃれです。
玄関には個室としても利用できる土間を設置し、趣味や仕事のスペースとして幅広く活用されています。
おしゃれな平屋に仕上げるには、平屋のメリットやデメリットをよく把握した上で、機能面でも満足できる間取りを設計することが大切です。また、室内の間取りだけではなく外観もこだわると、よりおしゃれな平屋に仕上がるでしょう。
こだわりたい部分や理想の家のイメージをしっかりと整理しながら、納得のいく平屋を手に入れましょう。