住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
オーナーさま専用サイト
お役立ちコラム
【目次】
平屋の住まいは効率の良い動線を実現しやすく、快適な暮らしができることから近年幅広い世代の注目を集めています。
そこで本記事では、新築平屋の価格相場や価格を抑えるポイントについて詳しく解説します。
坪数別の建築実例も紹介しますので、平屋の住まいを検討している人はぜひ参考にしてください。
一般的に木造平屋の坪単価は約50万~80万円が目安とされており、30坪であれば1,500万~2,400万円ほどが建築費の目安です。ただし、土地代や外構費などは別途必要です。
ただし建築面積や間取り、設備のグレード、施工を依頼する住宅会社などによって価格は大きく変動します。家づくりの際は建物の費用に加えて、土地代や外構費用などがかかることも理解しておきましょう。
平屋を新築するにはどのくらいの費用がかかるか、坪数別に紹介します。
25坪~50坪の平屋を建築する費用の目安は、下表のとおりです。
坪数 | 延床面積(㎡) | 建築費用の目安(税込) |
25坪 | 約82.6㎡ | 約3,625万円 |
30坪 | 約99.2㎡ | 約4,350万円 |
35坪 | 約115.9㎡ | 約5,075万円 |
40坪 | 約132.3㎡ | 約5,800万円 |
45坪 | 約149.0㎡ | 約6,525万円 |
50坪 | 約165.3㎡ | 約7,250万円 |
公的なデータで平屋の価格相場は明確に算出されていませんが、平屋を含む注文住宅・土地付き注文住宅取得の全国平均は以下のとおりになります。
住宅金融支援機構の2023年度調査によると、全国平均では約36.1坪の住宅に対し建設費は約3,861万円(坪単価約107万円)という実績もあります。同じ面積でも2階建てに比べて基礎や屋根が広くなる分、平屋はやや割高となる傾向があります。
注文住宅 | 3,863万円 |
土地付き注文住宅 | 4,903万円 |
また、住宅金融支援機構の「2023年フラット35利用者調査」によると、土地付き注文住宅の平均所要資金は4,903万円、床面積の全国平均は111.2㎡とされています。この数値をもとに算出すると、建築費の平米単価は約44.1万円、坪単価に換算すると約145万円(44.1万円÷0.3025)となります。注文住宅は間取り変更や設備のグレードアップがしやすく、それに伴い建築費や坪単価が高くなる傾向があります。
平米単価 | 約44.1万円 |
坪単価 | 約145.8万円 |
参考:住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」
2階建てと同じ延床面積の住まいを建てる場合、広い土地を必要とする平屋の方が土地代が高額になるケースが大半です。
同じ床面積なら平屋の方が基礎や屋根の工事面積が大きくなるので、材料費も平屋の方が高くなる傾向があります。
また、土地の広さや家づくりに必要な材料の量などから、平屋は2階建てに比べて固定資産税も高くなる傾向があります。
ただし、住み始めてからのメンテナンス費用やバリアフリー化にかかるリフォーム費用などを考慮すると、必ずしも平屋の方が割高であるとは言い切れません。
将来的に必要なコストも考えつつ、理想の暮らしを実現できる住まいを検討しましょう。
延床面積が同じ場合、平屋は2階建てに比べて建築コストが高くなる傾向にありますが、設計に工夫を凝らすことで予算を抑えることができます。
これから紹介する3つのポイントを理解して、平屋の家づくりに活かしましょう。
凹凸が多く、複雑な形状をしている建物ほど建築コストが高くなる傾向があります。
コストを抑えたい場合は、正方形やI字型など、四角形に近いシンプルな形状を意識してください。
そのほか代表的な建物の形状としてL字型・コの字型・ロの字型などがありますが、一般的にロの字型がもっとも高額になりやすく、コストを抑えられるのはL字型です。中庭の設置を検討している人は、参考にしてください。
採用する設備によっても大きく価格が変わります。
システムキッチンや洗面台、ユニットバスなどのグレード・オプションを見直すことで、大幅なコストダウンが見込めます。
水回りの設備は将来リフォームが必要になる可能性が高いため、新築段階ではグレードを下げたり不要なオプションを外したりして予算を抑えるのもひとつの方法です。
外壁や壁紙の仕上げ素材もコストに影響するので、高額な仕上げ素材は全面ではなくアクセントとして一面のみ施工するとよいでしょう。
ただし、予算を抑えたいからといってむやみに削ることはおすすめできません。
完成後に後悔しないように、家族の要望も聞きつつコストダウンを検討しましょう。
居室数を必要最小限にとどめて、壁の仕切りを減らすのも効果があります。
たとえば1室減らすことで、ドアにかかる費用を約5万円~10万円削減できます。居室数の調整が難しい場合は、当面使用する予定がない子ども部屋などのドアを室内カーテンにしたり、将来的にパーテーションで区切れるよう広めの1室を設けたりするのもおすすめです。
また、独立の廊下スペースを省いて居室を配置し、廊下にかかるコストを抑えるという方法もあります。居住空間の確保や生活動線の向上にもつながり一石二鳥です。
家族間のプライバシーを確保しつつ、無駄を省いた間取りを検討しましょう。
平屋に適した坪数は?間取りと実例を紹介について詳しくはこちら
木造在来工法や2×4(ツーバイフォー)工法など、コストと施工性に優れた工法を選ぶことで、全体の費用を抑えることができます。特に木造は材料費や人件費が比較的安く、平屋と相性が良いとされています。
屋根は形状によってコストが大きく変わります。寄棟や切妻屋根のようなシンプルな形状にすることで施工費を抑えられます。複雑な形状や勾配のきつい屋根は雨仕舞や構造補強が必要となり、費用が増加します。
新築時は建物本体に予算を集中させ、外構(庭・駐車場・フェンスなど)は必要最低限で計画するのも手です。将来的にDIYや追加工事で整備していくことで、初期費用を抑えることができます。
ウォークインクローゼットや広い納戸などは便利ですが、床面積と建築費を押し上げる要因になります。使用頻度や必要容量を見極めたうえで、天井裏収納や壁面収納など省スペース型の収納を採用することでコストを抑えることが可能です。
近年人気の平屋の住まいには、数々のメリットがあります。
平屋ならではの魅力を紹介しますので、理想の暮らしをイメージしながらご覧ください。
1階建てである平屋の住まいは、バリアフリーに対応しやすいという利点があります。
すべての空間がワンフロアにまとまっているため、将来的に大規模なリフォーム工事をしなくても、手すりやスロープを設置するだけで老後も快適に過ごせる場合が多いでしょう。
生活動線がシンプルかつコンパクトであることも、平屋の大きな魅力です。
日々の暮らしがワンフロアで完結するため、家事のたびに洗濯物や掃除機などを持って階段を上り下りする必要がありません。
膝や腰に負担をかけることなく、ストレスを感じにくい暮らしができるでしょう。
平屋は、家族間のコミュニケーションが取りやすいこともメリットのひとつです。
家族全員が同じフロアで過ごしているため、必然的に顔を合わせる機会が多くなりコミュケーションが活発化します。
お互いの気配を感じやすいため、小さな子どもや高齢者、ペットが別の空間にいても安心して生活できるでしょう。
平屋ならではのメリットとは?平屋のメリット7つを紹介について詳しくはこちら
続いては、平屋のデメリットを紹介します。
メリットとデメリットの両方を理解して、後悔のないプランニングをしましょう。
平屋の最大のデメリットは、日当たりや風通しが悪くなりやすい点です。
平屋は横に広い建物のため、必然的に窓から離れた空間が生じます。
周囲に2階建てや高層ビルが多い立地の場合は、光や外気を取り込みにくいケースも考えられます。
明るく風通しの良い住まいを実現するためには、建物の形や居室・開口部の配置を工夫する必要があります。
平屋は建物が低いため、防犯対策やプライバシーを確保するための工夫が必要不可欠です。
防犯ガラスや防犯カメラの設置、玄関や窓の前に塀や植栽を配置するなどの対策を講じて外部の視線を遮断しましょう。
庭で子どもやペットを遊ばせたい場合は、建物をコの字型やL字型にして中央に中庭を設けるのもひとつの方法です。
平屋を建てるためには、すべての生活空間をワンフロアに集約できる広大な土地が必要です。
ただし、土地いっぱいに平屋の住まいを建てることはできません。
建築可能な建物の大きさは建ぺい率によって定められていることを理解したうえで、必要な居室数と広さが確保できる土地を探しましょう。
最後に、新築平屋の建築実例をこだわりのポイントとともに紹介します。
写真や坪数も参考にしつつ、魅力的だと感じた間取りやデザインを取り入れて憧れの平屋を手に入れましょう。
まず紹介するのは、閑静な住宅街に建てられた平屋の建築実例です。のびやかな勾配天井や、大開口からつながる屋外空間が開放感を演出しています。
こちらの住まいでは、友人との集いや趣味を思いのまま楽しめるようにとテラスや土間が設けられています。土間は玄関とひと続きになっており、引き戸を閉めれば個室として利用できるのがこだわりのポイントです。
「階段がないので体がラクであるうえに掃除がしやすい」「子どもの独立後も夫婦ふたりにちょうど良い家」とのことで、平屋の住まいへの満足感がうかがえます。
家族や友人との時間を楽しむ、土間やテラスのある住まいの建築実例を見る
こちらは、ホワイトのキラテックタイル外壁が印象的な平屋の建築実例です。
ホワイトとグレーの外観が、やさしく上品な印象を演出して素敵です。室内もグレーを基調としたシンプルなインテリアでまとめられており、ダイナミックな勾配天井を取り入れて開放感のあるLDKが完成しています。
リビングの一角には壁でほどよく仕切られた半個室型のスキップフロアがあり、家族の気配を感じながら作業できるのがポイントです。
玄関からシューズクローク・手洗いスペースを経由して室内へ入れたり、水回りの付近にクローゼットを配置したりと、生活動線や家事動線にも配慮された快適性の高い住まいです。
スキップフロアを取り入れた、スムーズな生活動線で快適な平屋の住まいの建築実例を見る
続いては先々まで安心して快適に過ごせるようにと、子どもの独立をきっかけに築50年の木造住宅を建て替えた平屋の建築実例です。
団らんやくつろぎの時間を心地良く包んでくれそうな、木の素材感を生かしたナチュラルなインテリアが印象的です。
寝室や水まわりを引き戸にしたり適所に手すりを設置したりと、将来を見据えたバリアフリーの住まいが完成しています。LDKと玄関・廊下は目隠し壁で緩やかに仕切られており、建具がないためスムーズに移動できます。
バリアフリーの平屋を検討している人は、こちらの建築実例を参考にしてはいかがでしょうか。
木の素材感が心地良いバリアフリーな平屋の住まいの建築実例を見る
こちらは、夫婦ふたりでゆったりと暮らすことができる平屋の建築実例です。
こだわりのポイントは間取りを細かく仕切っていない点で、広々とした開放的なLDKで夫婦や友人との時間を過ごすことができます。LDKに隣接された和室は、引き戸で仕切れば個室として利用できるのも参考にしたいポイントです。
玄関や主寝室など随所に収納スペースを設けて、生活感を出さない素敵な平屋の住まいが完成しています。
こちらの平屋のポイントは、くつろぎながら庭の眺めを楽しむことができるLDK。
勾配天井を活かした複数の大開口と、フラットにつながるテラスがLDKに大きな開放感をもたらしてくれます。小上がりの畳スペースは子どものお昼寝スペースや客間として利用でき、必要に応じて引き戸で仕切ることができます。
キッチンから洗面室、クローゼットへと回遊できる動線や、室内干しができる広々とした洗面室によって家事の負担軽減を図っているのも大きな魅力です。
また、2室の子ども部屋はDKから目が届く場所に配置されており、子どもの独立後は間の壁を取り払って大空間として利用できる設計になっています。
こちらの住まいのように、新築の段階で将来を見据えたプランニングによって、大規模なリフォームをすることなく先々まで快適な暮らしを続けられるでしょう。
庭の眺めが心地良い、開放感あふれる平屋の住まいの建築実例を見る
平屋は間取りの自由度が高く、デザイン性と快適性を兼ね備えた家づくりができる魅力的な住まいです。
一方で、日当たりや風通し、防犯面に弱点を抱えています。広い土地が必要な平屋は2階建てに比べて費用がかさみやすいという特徴もあるため、これらのデメリットを補う設計が必要です。
本記事で紹介した価格相場や費用を抑えるポイントなどを参考にしつつ、理想の平屋住宅をプランニングしましょう。
▼関連する記事
平屋にスキップフロアを採用するメリット|活用方法や実例も紹介
平屋の屋根の形はどうしたらいい?平屋にオススメの屋根の種類や活用法を説明
【間取り実例5選】平屋の間取りはどうする?おしゃれにするコツや間取りの注意点を紹介
平屋こそウッドデッキを検討したい!ウッドデッキのメリット・デメリットは?
平屋にサンルームを作る際のポイント!メリットや失敗しないコツを解説!
おしゃれな平屋の間取り集!おしゃれにするコツや間取りの建築実例を紹介
L字型の平屋住宅とは?間取りの活用方法やメリット・デメリットを紹介
中庭のある平屋に住みたい!間取り・形状やメリット・デメリットを解説
平屋で3LDKの間取りを考えるときのポイント!メリット・デメリットや価格相場など紹介
【2025年度版】パナソニックホームズの注文住宅「平屋の間取り」人気ランキングベスト10
▼よくある質問
平屋の建築費用は、地域や使用する素材、設計の複雑さなどによって異なりますが、一般的には坪単価が約50万円から80万円程度とされています。例えば、30坪の平屋を建てる場合、1500万円から2400万円が目安となります。ただし、設備のグレードやオプションの追加によっても費用は変動するため、具体的な予算を立てる際には詳細な見積もりを取ることが必要です。
1,000万円で平家を建てることは可能ですが、いくつかの制約があります。土地代は含まれないため、土地を既に所有している場合に限られます。また、建物の規模や仕様をシンプルにする必要があります。例えば、延床面積が小さく、設備や内装を標準的なものに抑えることで、コストを削減できます。さらに、地域や建築業者によっても価格が異なるため、複数の業者から見積もりを取ることをお勧めします。予算内で理想の住まいを実現するためには、設計や仕様の工夫が必要です。
800万円で平屋を建てる場合、予算に制約があるため、シンプルでコンパクトな間取りが求められます。一般的には、1LDKや2LDKの間取りが考えられます。リビングダイニングとキッチンを一体化させることで、空間を有効に活用し、コストを抑えることができます。また、収納スペースを工夫し、必要最低限の部屋数にすることで、建築コストを抑えることが可能です。建材や設備の選定もコストに影響するため、予算に応じた選択が必要です。
平家を選ばない方が良い理由として、まず、土地の広さが必要になるため、都市部など土地が高価な場所ではコストが高くなる可能性があります。また、平家は建物の面積が広がるため、建築費用が高くなることがあります。さらに、プライバシーの確保が難しい場合があり、周囲からの視線を遮るための工夫が必要です。加えて、平家は階数がないため、将来的に家族が増えた場合の部屋数の確保が難しくなることも考慮する必要があります。これらの理由から、平家を選ぶ際には慎重な検討が求められます。