住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
今は「土地を持っているメリットより、持っているデメリットの方が大きい」と言われる時代です。
まずは、過去に遡ってその土地の上がり下がりの経緯を分析してみましょう。その上でその土地の将来性、すなわち今後値上がりする要因となる特殊事情があるかどうかを調べてみることが大切です。
特殊事情とは、例えば近隣に新しい商業施設が建つ、学校が増えるなど、地域に人が増える外的要因のことを指します。しかし実際には、そのような要因によって大きく値上がりする土地はごく一部で、むしろ下がる要素しか見つからない場合も多くあります。
土地や建物には、毎年、固定資産税や都市計画税などの税金が課せられます。土地に建物が建っている場合には、固定資産税が最大で1/6に軽減される優遇措置がありますが、空き家に認定されると、その措置がなくなり、空地と同じ税率になります(「空き家特措法」)。もちろん空き家は、管理しないと物件の価値が下がる一方です。更地の場合でも草刈りなどの管理費や手間がかかります。これらの税金と維持管理費は、所有年数だけ発生し続けるので、持っているデメリットと言えます。値上がりする要因があったとしても、売却時にそれまでの費用や手間をカバーできるほどの上昇が見込めるでしょうか?
近い将来、その土地に家を建てるなどの活用を考えている場合は別ですが、大幅に値上がりする要因が見当たらない場合は、総合的に判断して、早めに売るという選択も必要かもしれません。