住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
公開日:2024/09/02
事業を通して地域に貢献しながら、社員の働きがいも実現する。
【地域貢献と社員のワーク・ライフ・バランス】
●左から 京都パナホーム株式会社 総務部 次長 久保 勝哉
京都パナホーム株式会社 総務部 横江 彩乃
京都パナホーム株式会社 オーナーサポート部 森濵 恵理子
※記事に掲載の役職名、商品・サービスについての内容は公開時点の情報になります。
関連するSDGs
人口減・少子高齢化など、街に課題を抱える京都市。当社は住宅事業を通して、都市の課題解決に貢献しています。
観光客で大いに賑わう京都市ですが、近年著しい人口減少と財政状況が課題になっています。「地価の高騰」「オフィス不足」などの理由により、働きはじめの20代は東京・大阪などの大都市圏へ転出する人が多く、子育て世代である30代は大阪・滋賀・京都府南部への転出が増加しています。このままの状況が続けば市民税収入が不足し、市の財政はさらに悪化する恐れがあります。
この状況を受け、京都市は2021年に「住宅マスタープラン(2010年策定)」の中間見直しを実施しました。そこでは方向性として【住み継ぐ】【そなえる】【支え合う】の3点を掲げ、様々な施策や取り組みをはじめています。
その一つとして、2023年4月から市内の一部で建物の高さ・容積率の規制が緩和されました。これにより、商業施設やマンション、オフィスなどの建設を促進。要件を満たせばタワーマンションなども建設が可能なため市民増加が期待されているとともに、企業を誘致することで固定資産税などの税収増加も図っています。
当社との協業会社であり、京都市に拠点を置く「京都パナホーム株式会社」でも、京都市が抱える街の課題に向き合っています。
例えば、京都市内中心部には「旧市街地型美観地区」をはじめ、古い木造建築物や細街路が集中する木造密集市街地が広く分布しています。歴史ある街並みを守っていくことは重要ですが、地震などの災害時に避難が困難であったり、火事の際に延焼が拡大したりといった防災上のリスクも抱えています。
災害に強い住まいを木造密集市街地に建てること。それは炎の延焼を防ぐ役割も担いながら、万が一の際に地域住民の避難場所になることも期待できます。耐震性・耐火性に優れた住まいを増やしていくことは、都市防災の側面からも社会的意義のある事業だと当社では考えています。
京都市が目指す街づくりのために、市営住宅を若年層が暮らしやすい住まいにリノベーション。
京都市が全国初の試みとして行った市営住宅プロジェクトにも、京都パナホーム株式会社が参画しています。築年数が古く入居率が下がっている市営住宅に、若い世代の感性を取り入れながらリノベーションを行い、子育て・若年層世帯向けの住宅供給を進めるプロジェクトです。(通称:こと×こと)
本来は低所得者向けの市営住宅ですが、市が民間事業者に貸付けを行い、民間の手でリノベーションを実施。所得制限は設けていないため、対象世代であれば誰でも入居できます。
このプロジェクトでは、京都パナホーム株式会社が5戸の住宅を手がけました。
内装は女性社員が中心となり、実生活の経験に基づいて様々なアイディアを盛り込んだプランを作成。ベビーカーも収納できる広々とした玄関や、家族が集える開放的なリビング空間、家事がスムーズになる適材適所の収納計画など、若い世代の生活を考えた間取りになっています。
成果として、入居募集から約1か月で全戸契約が完了。子育て世帯やひとり親家庭、学生など多様なお客様に選んでいただけました。若い世代が住民に加わることについて、自治会からの期待も大きいとのこと。少子高齢化が進む地域において、若い住民のもたらす活気に注目が集まっています。
働きやすさと働きがいを両立できる職場で、自分らしい仕事を続ける社員。
「こと×こと」のプロジェクトでリフォームに携わった京都パナホーム株式会社の森濵さんは、2008年に新築営業として入社。その後、ライフステージの変化により総務やリフォーム部門を経験し、現在はオーナーサポート部でお客様と関わっています。
「妊娠中に体調を崩した時は企画の仕事に回してもらえるなど、会社に配慮してもらえました。育児休暇を取る体制もあるので、子育てをしながら働ける環境だと思います」
また、森濵さんはショールームや住宅展示場を拠点に、ベビーマッサージ教室やクラシックコンサートを開催しています。そのきっかけも、自身の経験からでした。
森濵さんも育児休暇中、子供と出かけられる場所を探して悩んでいたそう。復職した後、自社のお客様も共働き家庭が多いことを考え、「ママさんたちが寄り合える場所が必要なのでは」と会社に提案し、実現させました。参加者には営業などはせず、まずは子どものことや住まいのお悩みを気軽に話して貰います。来場するお客様自身も「パナソニック ホームズのショールーム」という意識は薄いため、暮らしのお困りごとを何でも相談してもらえる存在になることを目指し活動しています。
「すぐに営業に直結する活動ではありませんが、私が営業時代に担当していたお客様の娘様がイベントに来てくださって、リフォームに繋がったこともありました。まだまだ結果が出ているとは言えませんが、お金では測れない共感という価値を育み、お客様に喜んでいただける暮らしのサポートができるのが幸せです」
判断基準は「地域貢献」 近隣との共栄共存を大切にする京都パナホームの企業風土。
地域の抱える課題に住まいの力で貢献をしながら、社員の働きやすさや自主性も大切にしている京都パナホーム株式会社。その地域貢献への想いは、「こと×こと」でも重視されていた、と久保さん(京都パナホーム株式会社)は言います。久保さんは昨年まで、賃貸管理部の責任者として賃貸住宅の建築や流通促進を担当。「こと×こと」のプロジェクトについて京都市からの相談を受け、経営層へ参加の上申を行いました。
「社長は常々、どれだけ儲かるかではなく、どれだけ地域に還元できるか・業者さんが喜んでくれるかを考えていました。社長だけでなく上層部も同じ想いで事業をやっているからこそ、こういったプロジェクトも後押ししていただけて心強かったです。京都市の住宅政策に関する部署と関係性ができ、売上数字では表せない好影響も感じられました」
また、地域と連携して働きがいを高めている同社では2023年、その実績を基に『京都モデルワーク・ライフ・バランス認証企業』の認証を取得しました。この制度は、京都府がワーク・ライフ・バランスに取り組む企業を応援するもので、「仕事と育児・介護の両立」や「休暇取得・労働時間の縮減」「自己啓発や地域活動参加のための時間確保」など、仕事と生活の調和を目指す取り組みをしている企業が認証を受けています。
「社員の皆さんが働きやすい環境を整備することが、私たち総務部門のミッションでもあります。地域に密着して、地域の皆さんと連携を深めながら、社員一人ひとりが楽しく働ける職場づくりをサポートしていきたいと思います」
と、横江さん(京都パナホーム株式会社)は語ります。
様々な都市課題を抱える京都市で、主である住宅事業を通して地域貢献を続けている京都パナホーム株式会社。その取り組みは、同社で働く社員にとってもやりがいを感じられる仕事となっていました。
当社では今後もグループ一丸となって地元住民の皆さまや地域に根差す企業との連携を図り、住まいづくりを通じた社会課題の解決に向けて取り組みを進めてまいります。
地元企業とのご縁から生まれた展示場装飾
創業から45年が経過する京都パナホーム株式会社は、地元企業や団体との関係を大切にしています。2022年には京都中央信用金庫様にサポートいただき、「SDGs宣言書」を策定。そのご縁から、様々な京都府内企業との繋がりが生まれ、SDGsをテーマにしたビジネスマッチングの機会もいただきました。そのコラボレーションのひとつが、同社の運営する久御山展示場で採用された壁紙。京都の地元企業の和紙を内装に取り入れました。
「地域からの信頼が厚い京都中央信用金庫様からのご支援は、社員の意欲向上にも繋がっていて、お客様とのコミュニケーションにも良い影響を与えてくれています」(横江さん)
人と人との繋がりを大切にする土地柄だからこそ、今後も地元企業が集まるイベントには積極的に参加し、様々な企業との連携をしていく予定です。