住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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第4回『マンション派や中古派も一見の価値あり?!住宅展示場に行ってみよう!』
プリンシプル住まい総研 所長:上野 典行 氏
講師
プリンシプル住まい総研所長 : 上野 典行 氏
住宅展示場は、一般的には「戸建て住宅」を、「新築」で建てる人にしか関係が無いと思ってしまうのではないでしょうか。確かに、住宅展示場では中古物件は展示していませんし、新築マンションも見学は出来ません。住宅メーカーが最新で自慢のモデルハウスを並べているので、分譲販売で見掛ける様な仕様の住宅とも大きく異なります。
しかし、そこは、先進技術の戸建て住宅が一望出来る場所であり、建設コストや広さが体感できる場所なのです。「新築マンションを買うつもり」「中古を買って中古リフォームしたい」等、そんな方も参考になる、住宅展示場の歩き方と、見るべきポイントについて、今回はお伝えしたいと思います。
住宅展示場とは、各ハウスメーカーの戸建て注文住宅の比較・検討が出来る様に、実際に戸建て住宅を建てて、展示している場所です。住宅公園やハウジングセンター等と称される事もありますが、住み替えを検討している人にも、是非とも行ってもらいたい場所なのです。
ハウスメーカー毎の仕様や工法の違いが、使い勝手や印象に、どの様な変化をもたらすのかが体感出来ます。展示場の建物を見ると、自分たちの暮らしがイメージ出来て気分も高まります。「なるほど!このくらい天井が高いと気持ち良いな!」といった具合に、これまでとは違った視点で、自分達が求める志向性も把握出来ます。
住宅展示場では、新築マンションのモデルルームを見学する事も、中古物件を見る事も出来ません。それでも、各社自慢の最新の戸建て住宅での生活スタイルがどういうモノか?という事をイメージしたり、シミュレーションする事が可能です。価格も分かりますから、「なるほど、こういうデザインだと、建物だけでこんなに掛かるのか!?」といった具合に、理想と現実の差も確かめられます。
住宅展示場では、建物の展示だけでなく、住宅のプロからのアドバイスが聞けるのもメリットの1つです。しかも、アドバイスは無料です。木造や鉄筋など、様々な構造の違いは、どうしても専門家からの話を聞いてみたい所です。メリット・デメリットを複数のハウスメーカーから聞いて比較する事で知識も得られ、住宅についてより詳しくなります。どのハウスメーカーも、耐震性・防火性・耐久性・デザイン等を自慢して来ますから、各社の個性の違いも把握出来ます。
加えて住宅展示場では、各種イベントがよく行なわれているのも特徴的です。子供さん達を遊ばせながら、家族連れで休日を過ごすのにも最適でしょう。また、シニアの方々にとっても、様々な世代が家探しを楽しんでいる様子を見る事は、ご夫婦の絆を高める機会にもなるでしょう。
住宅展示場では、モデルハウス内に設置されている棚や収納等、機能面の進化も参考にしましょう。例えば、最近の注文住宅では、「蔵」や「サービスルーム」の様な収納に関する設備も充実しています。また、昔は洗濯機と言えば縦型が主流でしたが、今の洗濯機はドラム式が多くなり、それに合わせて洗濯機上部の空間を上手に活用した棚等も設置されている事があります。トイレではタンクの小さいモノが使われていたりする等、室内が広々として圧迫感がありません。中には、スマホを置く簡単な台が備わっているモデルハウスも存在します。
中古を買って中古リフォームを検討している人は、そんな設備や仕様を参考にして、購入物件の中古リフォームへと活かすのも良いと思います。ハウスメーカー各社の最新モデルハウスを見ながら、「このアイデアは使える!」といった具合に、リフォームプランに取り入れてみる。その様な活用方法も良いのではないでしょうか。
リクルートに入社後、採用の編集企画室、続いて新領域推進室にて新規事業に携わった後に住宅領域に異動。
「住宅情報タウンズ編集長」「住宅情報マンションズ編集長」「SUUMO編集長」を経て独立。
「プリンシプル住まい総研」設立。日本賃貸住宅管理協会 研修副委員長、全国賃貸住宅新聞等、連載中。
※プロフィールは、取材当時のものです。