住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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第10回中古住宅「お宝物件」見極めるポイント
株式会社さくら事務所
中古住宅は「第一印象」が大事。ぱっと見たときの見栄えの良い住宅ほど早く売れる傾向にあります。築年数が浅く、建物の劣化がほとんど見当たらない物件はもちろんのこと、ある程度、築年数が経過していてもリフォーム済みの物件は需要が大きいということです。
逆に見栄えのしないぼろぼろの住宅は売りにくく、価格も下げて売らざるをえない傾向に。つまり「ぱっと見た印象は良くないが、実はしっかりした建物」の中にお買い得な住宅が潜んでいる可能性があるのです。
例えば、築15年程度経過した住宅。価格は一般的に築15年程度まで急角度で下落し、その後なだらかになります。一戸建ての場合、経年劣化のため、外装など大規模リフォームが必要になるのがちょうどこの時期です。まだ一度もリフォームされていない物件を割安で購入し、予算や好みに合わせてリフォームするのも良いでしょう。
また、内装は浴室や洗面台、キッチンなどの水回りに生活感があると、敬遠されがちですが、実は、プロの業者に清掃を依頼すればきれいに生まれ変わる物件も多くあります。不具合がなく使い勝手にも不満がないようであれば、リフォームではなく清掃という選択肢もあります。
さくら事務所がホームインスペクション(住宅診断)を行った事例をもとにポイントを解説します。
この写真の事例は、外壁にはひび割れが散見され、一般的にはこれだけで敬遠されがちです。
しかし、診断の結果、原因は地盤や建物構造、工事の不備などによるものではなく、自然な劣化と判断されました。補修工事を施せば大きな問題にはならない状態です。
外壁、サッシ間などにあるコーキング部分は環境にもよるものの、概ね10年〜15年程度で補修が必要になってきます。
木材に含まれる水分は「20%以下」が目安です。水漏れの痕跡があったとしても、その程度や修復の可否によって判断は異なります。
この写真は床下を確認した際、水漏れの跡らしきものが見られたケースです。一般的に敬遠する材料になりそうですが、木部が腐食していないのであれば、配管を点検・修復することで問題ないことがほとんどです。
木材水分計で計測すると、水分含有率は15%程度でした。
中古住宅市場には、見栄えがあまり良くなく、水回りに生活感があるといった理由から長期で売れ残っている物件もあります。しかし、外壁全体は経年によりくすみ、古い印象を与えている物件でも、リフォームを施せば見違えるようにきれいになるでしょう。
ホームインスペクションで大きな不具合がないことを確認し、リフォーム費用の目安も事前に把握することができれば、納得してお宝物件を購入することも可能です。良い買い物をするためにも物件を見学するとき、第一印象に惑わされず、建物を判断するポイントをしっかり押さえておきましょう。
株式会社さくら事務所は「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社。1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立しました。
第三者性を堅持した住生活エージェント企業といった立場から、利害にとらわれない住宅診断(ホームインスペクション)や、不動産購入に関するさまざまなアドバイスを行なう「不動産の達人サービス」を提供、約30000組超の実績を持っています。
※プロフィールは、取材当時のものです。