住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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第9回リフォーム済みマンションのチェックポイント
株式会社さくら事務所
リフォーム済みの物件は、見た目もよく、また、リフォーム工事にかかる手間や期間を省けるという魅力があります。
設計計画や施工がしっかりしていれば、心地の良い住まいを手に入れることは十分可能でしょう。
しかし、リフォームの範囲が、設備やクロスの交換といった目に見える範囲までしかいっていない場合、見た目は綺麗でも、配管や断熱材といった目に見えない部分の改修がされておらず、将来、配管からの水漏れや赤水の発生、断熱性能が不十分だと結露やカビなどの問題が起きてしまう場合があります。
また、目に見えない部分を含めた大がかりなリフォームがされていたとしても、施工に不備があれば同じような問題が起きるケースも。
リフォーム済み物件は、ご自身が工務店などに発注して行うリフォームと違い、工事範囲や施工会社をご自身でコントロールできない点が、デメリットと言えるでしょう。
リフォーム・リノベーション済みの物件の場合は、配管の交換や断熱工事などの隠蔽部分を中心に、工事範囲や工事内容を事前によく確認したほうがよいでしょう。
特に、築年数の古い物件の場合は断熱が不十分なケースがおおいため、最上階のお部屋は、屋上に太陽の熱が降り注ぎ、部屋が極めて暑くなったり、冬にはコンクリートが冷やされて、他のお部屋に比べて、室内が寒くなったりということがあります。天井の断熱工事についてもチェックしましょう。
その他、さくら事務所が診断・調査させていただく物件の中で多い施工不良が、換気扇と排気ダクトの「接続工事忘れ」です。
このまま使い始めると、出口がない天井裏で加湿器をつけているようなものですから、いずれ、天井裏にカビが生えてもおかしくはありません。
どうしてこんなことが起きるかというと、ダクトが換気扇に接続されていないにもかかわらず、ユニットバスの上は脚立にでも登らないと見えないため、誰も気づくことなく、壁が作られ、天井が貼られ部屋が完成してしまうことがあるためです。
また、耐震性が気になる場合は、1981年6月1日以降に建築確認申請がなされていれば、新耐震基準となります。※竣工日とは異なるので注意しましょう。
旧耐震基準のマンションだった場合は、耐震診断をしているか、結果に基づいた補強工事がされているか仲介会社に聞いて確認をしてみましょう。
もし、物件に不安がある場合は、第三者の建築士やホームインスペクター(住宅診断士)などの専門家に診断してもらいましょう。
株式会社さくら事務所は「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社。1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立しました。
第三者性を堅持した住生活エージェント企業といった立場から、利害にとらわれない住宅診断(ホームインスペクション)や、不動産購入に関するさまざまなアドバイスを行なう「不動産の達人サービス」を提供、約30000組超の実績を持っています。
※プロフィールは、取材当時のものです。